2012年

8月

31日

政治家の政策に必ず上がる産業振興…

 政治家の政策に必ず上がる産業振興。選挙の多い今年、公約を目にする機会が多い。産業振興の公約を掲げた政治家は、真剣に取り組んでいるのだろうかと不思議に思うことが多く立候補の際に掲げる「お約束」に受け止められる◆八重山の産業で最も欠けていると思われるものの一つに製造業がある。八重山には、製糖会社の大看板はあるものの、それ以外に地域を巻き込んだ「八重山の商品」と胸を張れる物がいくつあるだろうか。大勢の観光客が訪れる地域で、みやげ用に売られている八重山産の商品は少ない◆雇用を増やし、地域への経済波及効果をもたらすのは、製造業だ。離島地域で継続的に原料を確保するには、資源を「使う」のではなく「作り出す」農業が産業振興に不可欠だ◆宮古島市で石垣市と同じように特産品化が進められている紅イモ事業。石垣市との取り組みで決定的に違うのは行政の姿勢だ。石垣市も事業を振興する姿勢はあるが、要望の上がった事業に対する助成にとどまっている◆宮古島市では、事業の将来性を見極め、地域の新たな産業として行政が事業の立ち上げを主導した。石垣市でも政治家や行政の側から積極的に動き、新たな産業を創出する視点が必要ではないだろうか。

2012年

8月

31日

本当の意味での「観光立市」を目指すために⑦ 辻 維周

ヤエヤマハラブチガエルのロードキル死体をくわえて、意気揚々と引き上げるサキシママダラ
ヤエヤマハラブチガエルのロードキル死体をくわえて、意気揚々と引き上げるサキシママダラ

 毎晩八時頃から午前一時頃までロードキル(小動物の交通事故)のパトロールで島を巡回していると、思いがけないシーンと遭遇することがある。半年ほど前の雨上がりの夜中、車に潰されたオオヒキガエルの幼体と、ヤエヤマハラブチガエルの幼体とが並んで落ちていた。

 

 そこにサキシママダラと言うヘビがやって来て、毒のあるオオヒキガエルには目もくれず、無毒のハラブチガエルの死体を道路からひきはがして飲み込み、実に得意そうに歩道に上がって行った=写真。また、ある冬の日の夜十時半ごろ吉原付近の道路上に、世界で一番小さいリュウキュウコノハズクが蹲っていたので、車から降りて見に行くと、どうやら車と接触して脳震盪を起こしている様子だった。

 

 そこで石垣市環境課の職員に電話をして事情を話すと夜中にもかかわらず駆けつけてくれ、相談した結果、我々が緊急避難として一晩保護して、翌日獣医のところに運ぶことになった。数日後には運よく回復したため放鳥することができた。放鳥と言うとカンムリワシしか知られていないが、実は有名な動物以外でも、獣医はきちんと治療して野生に返していると言う事を知ってほしいものである。


 またある時は天然記念物のキシノウエトカゲが轢かれて死んでいたため、道路から歩道に移動し、教育委員会に運ぶための保護ボックスを手に戻って見ると、ハブがそのトカゲの死体を食べているというきわめて稀な場面に遭遇した。


 もちろんそのように珍しいシーンを見るだけではなく、時には悲惨な現場に遭遇することもある。中でも我々が憤りを感じた二つの事例がある。一つ目はバンナ北口より少し嵩田よりの路上に天然記念物のセマルハコガメが轢かれ、しかもまだ動いている。路上には亀の体内から出てしまった卵が複数個産卵し、豊かな自然があるバンナの路上は修羅場と化していた。このセマルハコガメが轢かれていたのは車線の中央であり、故意に轢かない限り決してこのような事にはなり得ない場所であった。

 

 二つ目は県道79号線の名蔵湾沿いで固有種のヤエヤマイシガメが何台もの車に轢かれてバラバラにされていたため、我々は蛍光ベストを着用して処理を始めた。しかし我々が路上で処理をしているにもかかわらず、レンタカーを含めて速度を落とす車がほとんどいなかった。


 今日も台風の中、一台の公用車が制限速度で走っていた我々を猛然と追い上げてきて、またも平然と追い越し違反までするという現場に遭遇した。前にも書いたように市民の模範となるべき公用車が、このような酷い運転をしている間はロードキルも無くならず、「観光資源」のはずの野生動物の中には人知れず絶滅してゆくものもあるはずである。


 もし全市民が本当に自然は観光資源と考えるなら、路上には野生動物が出てくるものと予測したうえで、安全運転をしていただきたいものである。


 昨年一年間のロードキル件数は我々の調査した範囲内で三六八件、今年はまもなく五百件になろうとしている。なおこの数字にはカエルやカニは含まれていない。

2012年

8月

31日

5科目で全国平均上回る 県平均超は全科目で 竹富町、伸び率も上昇 全国学力テスト

 竹富町教育委員会は30日、町内全ての小学6年生と中学3年生に実施した2012年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を発表した。小・中学校の全科目で正答率が県平均を上回り、小学6年生では5科目中4科目、中学3年生では5科目中1科目が全国平均を上回る結果となった。竹教委は今後、「全科目で全国平均を上回ることを目標に取り組んでいきたい」としている。


 全国学力テストは抽出方式で行われる。町では小学校1校、中学校3校が抽出されるが、「全体像が見えない」(竹教委)として、対象となる全ての児童生徒に実施。今回、調査率100%の結果を独自にまとめた内容を発表した。


 町教委では県平均より+6ポイントを目標としており、小学6年生が国語Aで8・1ポイント、国語Bで10・7ポイント、算数Bで8・4ポイント、理科で10・3ポイント、中学3年生が国語Bで11・3ポイント、数学Aで7・5ポイント、数学Bで10・7ポイント、理科で7ポイントと目標を達成した。


 全国平均では、小学6年生が国語Aで3・5ポイント、国語Bで6・8ポイント、算数Bで2・4ポイント、理科で4・8ポイント、中学3年生が国語Bで4・9ポイント、上回る結果になった。


 今回の全国学力テストを受けた中学3年生は、前回の09年度全国学力テストで小学6年生として受けている。町教委では同じ子どもたちがどう変化したのか調査、「全科目で県平均と比べて伸び率が上がっている。全国平均でも差が縮まった科目もある」とした。


 竹教委の浦崎喬教育課長は「全体的に学力水準を維持しており、良い傾向」とし、「今回、目標とする県平均プラス6ポイントを達成していない科目があるので、県の到達度テストで達成していきたい」と話した。

2012年

8月

31日

珍問答で笑い誘う アンガマが祖先供養

祖先供養のため、にぎやかに踊る(右から)ウシュマイとンミー=30日夜、石垣
祖先供養のため、にぎやかに踊る(右から)ウシュマイとンミー=30日夜、石垣

 旧盆入りした30日、市内各地では伝統行事のアンガマが始まった。グソー(あの世)からの使いとされるウシュマイ(爺)とンミー(婆)がファーマー(子や孫)を引き連れ、各家庭や施設で珍問答を繰り広げて祖先を供養した。

 

 アンガマは送り日の9月1日まで市内各地の青年会が中心となり、招待された家庭を訪問する。旧盆期間中は新川、石垣、大川、登野城、平得、真栄里、大浜で行われる。このうち、石垣市石垣の内原英忠さん(73)宅には午後7時ごろ、いしゃなぎら(石垣)青年会のアンガマ一行が訪れた。


 ウシュマイとンミーはユーモラスなしぐさで仏壇に手を合わせ、ファーマーらが入れ替わり立ち代わりで舞踊を披露した。問答では「ウシュマイの歯はなぜ1つなのか」と聞かれ、ウシュマイが「数か月前まではウシュマイもンミーも金歯があった。ロンドンオリンピック委員会が『金メダルを作る金が足りない』と言うから金歯を寄付した」と答え、見物客の笑いを誘っていた。


 内原さんは「孫が青年会活動に参加しており、家族みんながアンガマを楽しみにしている。アンガマが来ると、お盆だなと感じる」と笑顔を見せた。

2012年

8月

31日

甲子園の感動報告 宮良、真玉橋さん帰省 浦添商

浦添商の甲子園出場を報告した石垣市出身の宮良監督(右)、真玉橋コーチ
浦添商の甲子園出場を報告した石垣市出身の宮良監督(右)、真玉橋コーチ

 夏の甲子園に出場した浦添商業の「八重山コンビ」、宮良高雅監督(43)と真玉橋克彦コーチ(43)が旧盆に合わせて故郷の石垣市に帰省しており、30日には八重山日報社で宮良薫社長に甲子園の様子を報告した。


 宮良監督は「まさかこんなに早く、幼なじみの真玉橋コーチと一緒に甲子園に行けるとは思っていなかった。感無量だった」と振り返った。八重山での報道も友人のメールで知っていたといい「地元の高校が出ればなお良かったが、八重山出身者のぼくたちが甲子園に行ったことで、感動を与えることができたなら幸せ」と語った。


 真玉橋コーチは「(宮良監督と自分の)2人とも、甲子園を目指した夢がかなった。練習で足を踏み入れた時には、じーんと来た」と明かした。「地元の八重山からも、頑張って甲子園を目指してほしい」とエールを送った。


 2人とは旧知の仲の宮良社長は、地元が応援で盛り上がっていたことなどを伝え「ベスト8まであと一歩だったが、いい夢を見させてもらった」とたたえた。「八重山コンビ」が率いる浦添商は来春の選抜大会で2季連続の甲子園出場を目指す。

2012年

8月

30日

6科目で県平均上回る 過去最多、冠鷲PJ奏功 全国学テスト

 石垣市教育委員会は、4月に行われた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を29日発表した。小、中学校の計10科目中、過去最多の6科目で正答率が県平均を上回り、玉津博克教育長は「市が目指す県内最高水準の学力へ向けて大きな前進」と強調した。市教委は2011年度から、学力向上推進に向けた「冠鷲プロジェクト」を展開しており、取り組みが奏功したと見られる。

 

 全国学テには石垣市から小学校6校(111人)、中学校5校(171人)が参加。抽出率(参加率)はそれぞれ30%、55・6%。県内の参加校は小学校108校、中学校77校。小学校6年は5科目あり、県平均に比べ、正答率は国語Aが0・5ポイント、算数Aが2・4ポイント上回った。国語B、算数B、理科は県平均を下回った。中学校3年は県平均を国語Aが3・3ポイント、国語Bが2・2ポイント、数学Bが1・1ポイント上回った。算数Aと理科Bは県平均を下回った。全国平均には全教科とも届かなかった。


 Aは知識、Bは知識の活用が問われる問題。児童生徒の全員参加方式だった09年の全国学テでは、石垣市は全科目で県平均を下回っていた。市教委の崎山晃指導課長は「学力向上対策を強化し、冠鷲プロジェクトに取り組んだことで、学校現場で学力向上に向けた気運を盛り上げたことが一番のポイントになった」と話した。

 

 玉津教育長は、県内3位以内の学力達成を目指して取り組んできた経緯を説明し「地域、学校、家庭が学力向上に向け一つになり、子どもたちが思いを受け止めて勉強した成果が出た。非常に満足している」と笑顔を見せ「来年度は全教科で県平均を上回りたい」と意気込んだ。来年度の全国学テは小6、中3の全員参加方式で行われる予定。

2012年

8月

30日

学力向上へ大きな前進 関係者の意識に変化

全国学力テストの結果を発表する玉津教育長=29日午後、市教委
全国学力テストの結果を発表する玉津教育長=29日午後、市教委

 全国学力テストで、石垣市の平均正答率が10科目中、過去最多の6科目で県平均を上回った。県内最高水準の学力向上を掲げた玉津博克教育長が、就任3年目で一定の成果を上げたといえる。玉津氏は「これまでは学力向上の成功体験がなかった。取り組めば成果が出ることを県内全体にアピールしたい」と強調しており、さらなる学力向上に弾みがつきそうだ。

 

 石垣市の学力低迷は近年、大きな教育課題となってきたが、2010年の市長選で、初めて市政の課題としてクローズアップされた。玉津氏は中山義隆市長から学力向上への期待を託され、現職校長から教育委員に「抜擢(ばってき)」された経緯がある。


 目標を学力向上の1点に絞った「冠鷲プロジェクト」は11年4月からスタート。具体的には、各学校で①朝の始業時間前の「帯タイム」と呼ばれる時間を学習時間に充てる②放課後に、部活動が始まるまでの時間を学習時間に充てる③退職教員に依頼し、夏休みを利用して子どもたちを指導してもらう―などといった取り組みを進めてきた。


 すべてが直ちに学力向上につながったとは言い難いが、市教委が真剣に学力向上に取り組む姿勢は学校現場にも伝わった。崎山晃学校指導課長が「(学力向上の)気運を高めたことが一番のポイント」と指摘するのは、関係者の意識の変化を指している。


 09年の全国学テでは全教科で県平均を下回っていたことを考えると、今回の結果は大きな前進。ただ、小6と中3の全員参加方式だった09年に比べると、今回は参加校が限定された抽出方式に変更されており、結果の精度が低下していることは否めない。


 昨年の全国学テは東日本大震災で中止されたが、10年度の全国学テについて市教委は「石垣市からは中学生が23人しか受けていないため、結果を公表しなかった」と述べた。抽出方式では、児童生徒の学力実態を把握するという全国学テの趣旨が必ずしも生かされない。全員参加方式から抽出方式へ切り替えた民主党政権の政策変更が「失態」だったことが、石垣市でも改めて浮き彫りになっている。(仲新城誠)

2012年

8月

30日

上陸事件映像を公開 石垣海保 地元メディア向けに 尖閣

公開された映像の一部=尖閣諸島沖(第11管区海上保安本部提供)
公開された映像の一部=尖閣諸島沖(第11管区海上保安本部提供)

 尖閣諸島=登野城=に上陸した香港活動家と船舶の映像を石垣海上保安部が29日、公開した。映像は28日に、海上保安庁が全国メディア向けに公開した内容と同じ。


 公開された映像は30分間。香港の活動家を乗せた「啓豊2号」が尖閣向けに航行している15日正午前から、海保巡視船が「啓豊2号」を停船させた午後7時ごろまでをまとめている。今後の警備に支障が出る部分はカットしたという。映像では、巡視船が「啓豊2号」に放水するシーンや巡視船に投石する活動家の姿も記録されている。

 

 公開は石垣市内のメディア関係者を対象に、石垣海上保安部事務所で実施され、映像CDも提供された。藤田義行次長は「今後は、できるだけ地元メディアにも全国と同時に映像を公開していきたい。私自身初めて見る映像なので、警備に支障が出る部分が具体的にどういう内容なのか分からない」としている。

2012年

8月

30日

あっぱれオリオンズ 九州制覇し凱旋

大声援に迎えられた少年オリオンズ=石垣空港
大声援に迎えられた少年オリオンズ=石垣空港

 第25回ベースボールマガジン社杯九州学童軟式野球大会(宮崎市・25、26日)で、優勝を飾った少年オリオンズが29日夕、空路で凱旋帰島した。石垣空港では、横断幕を持った多くの父母ら関係者らが出迎えた。大会には、九州・沖縄各県から16チームが出場。オリオンズは15年ぶり2度目の優勝。空港で出迎えた多数の保護者を前に、大城智弘主将(6年)は「皆さんの声援で九州大会を優勝することができた。小学生最後の12月の県大会は制覇したい」と決意を新たにした。


 上江洲安生監督は「九州大会には体調万全で臨めた。投打が、かみ合い、15年ぶりに制することができた」と喜んだ。石垣安志新川小校長は「九州制覇という大きな目標を達成したことは新川小に夢を与えてくれた」、八重山野球連盟の上里直英会長は「八重山野球に金字塔を立てた。後輩に続いてほしい」と激励した。


 優勝した少年オリオンズは県大会3位の成績で出場。九州大会の全4試合で16得点、7失点、2試合の完封。特に阿次富雄大投手(6年)は準決勝で無安打試合を達成した。

2012年

8月

30日

きょう旧盆入り 祖先供養の伝統行事 あす波照間でムシャーマ

旧盆の供え物が多数並べられた公設市場=29日午後
旧盆の供え物が多数並べられた公設市場=29日午後

 きょう30日は旧暦7月13日の「旧盆入り」。八重山では1日の送りの日まで3日間にわたり、祖先を迎え、供養する伝統行事に包まれる。石垣市の公設市場では29日、キビ、シークァーサー、バナナなど、仏前に供える果物が並んだ。店主は「お客は観光客が多く、島の人は来ない。でも、ここでしか買えない野菜は買いに来る」と話す。

 

 旧盆直前の台風襲来で船便が欠航した影響で、例年に比べると品薄の状況だという。旧盆期間中は市内各地で、青年会主催のアンガマやエイサーが繰り広げられる。小浜島などでも旧盆行事があるほか、中日の31日には、豊年祭と旧盆行事をかねた波照間島の「ムシャーマ」が行われる。

2012年

8月

30日

唐人墓160年回忌慰霊祭を前に㊦ 田島 信洋

 西里氏の研究主題は「事件への琉球国の対応」である。それにもかかわらず、首里王府の最高意思決定機関である表十五人から唯一発せられた唐人の護送中止命令書にふれていない。その命令書を所収しているのは島津文書のみで、西里氏は読んでいなかったのである。


 歴史の改ざんが絡む重大な問題であり、本来なら沖縄のマスコミが積極的に取り上げるべき対象である。しかし、西里氏の圧力に屈し、あるいは加担したのではあるまいが、沖縄タイムス紙と琉球新報紙は動かなかった。これでは、保守系の人々から「偏向ぶり」を非難されても仕方ない。さもなければ、ジャーナリストの嗅覚を発揮して問題の所在を察知し、歴史の改ざんを徹底的に追及するのが本来の使命ではないのか。


 数年前、日中友好協会沖縄県支部と同八重山支部が唐人墓に関する国際シンポジウムを計画していた。そこで、県支部顧問だった西里氏は自らコーディネーター役を務める予定であった。それが直前になって、突然、中止になった。前代未聞の珍事である。私がフロアーから発言するなら、というのが中止の理由であった。西里氏はシンポジウムを空中分解させて、逃げた。そのとき、パネリストとして名前を連ねていたのが琉大の豊見山和行氏、上里賢一氏、市史編集課の得能氏であった。一専門家として、この事態をどう受け止めているのか、三氏に問いたい。


 西里氏のプライドを思えば、同情に値する。けれども、唐人墓の現状と課題を考えると、西里氏が逃げればすむ問題ではない。同時に、専門家が一般世間では通用しない理屈を並べて、開き直ればすむ問題でもない。ハッキリ言わせてもらう。専門家が唐人墓をめぐる諸問題をタブー視して放置しているのは、無責任であり、責任放棄である。


 たったひとりの素人の正論の前に、周囲の専門家諸氏が沈黙する。なぜ西里氏の過失を厳しく問わないのか。真実の探求こそ専門家の使命ではなかったのか。今のままでは八重山研究、琉球史研究に大きな汚点を残す。そのことを専門家、関係者は自覚すべきである。


 最後に次のことを書き加えておきたい。
 一つ、唐人墓は事件の真相がわかって建立されたのではない。したがって、唐人墓の検証は不可欠である。けれども、台湾(中国)側の関係者と協議する前に、先ずは私たち自身が考えるべき問題である。


 一つ、協議する際には、率直に意見交換すべきである。島民や琉球国のおかれていた苦況を説明すれば、台湾(中国)側の理解は得られる。理解を得る必要性があると考えるなら、そのように努力すべきである。島民や首里王府が大勢の唐人を長い期間に及んで介抱したのは紛れもない事実で、友好親善のためには、それだけで十分なはずである。


 一つ、往時の島の経済的、社会的な状況も考えず、島民が中国人民と連帯して英米の植民地主義者と闘ったなどと主張する専門家や、それに同調する関係者の、古臭い冷戦時代のイデオロギーは無用である。


 一つ、私の提言が日台(中)の友好や経済交流の妨げになるのは本意ではない。計画どおり霊廟を建立して欲しい。島の観光名所、島の歴史を学ぶ絶好の学習教材として、唐人墓を最大限に活用して欲しい。将来的には、唐人墓を私が構想する「台湾村」の中核に位置づけて欲しい。


 一つ、福建における唐人護送をめぐる請諭使の請願運動を詳細に調べた研究領域は西里氏の独壇場である。事件関連史料では最後となった島に残る家譜を研究した得能氏の功績も大きい。二人の研究を高く評価したうえで問いたい。専門家としての自負があるなら、堂々と反論して後は市民の判断に委ねてはどうか。なによりも、唐人墓をめぐる諸問題に率先して取り組んではどうか。


 一つ、専門家諸氏を相手にこれまで孤立無援のなか、私はひとりで闘ってきた。その間、友人の山森卓彦くんらの気遣い―私にとっては大きな励みとなった―があったことを感謝の意味を込めて、ここに記しておきたい。


 現在の唐人墓像が徐氏や西里氏らの偏った研究に基づいて形作られてきたのは間違いない。それを承知で、その延長線上で慰霊祭を執り行うことには問題が多い。その同調者の得能氏らの主張にそって、趣意書、実施要項、式辞、祝辞は準備されるのだろうか。ここで期成会役員をはじめ関係者、石垣市民にお願いしたいことは一つ、島のしがらみから解放されて、自分で調べ、自分で考え、自分の言葉で語って欲しい。


 そのためには、戦前戦後の貧しい生活から、明和の大津波後、立ち直れないでいた往時の島民の暮らしを想像して欲しい。おそらく島民の多くはイモを食べ、薬もなく、医者に診てもらえず、次々と疫病で死んでいった。その傍らに、白い米を食べ、薬を与えられ、医者に診てもらう唐人がいた。この信じ難い光景…


 慰霊祭の目的が異郷の地に眠る唐人の御霊を追悼することにあるのは言うまでもない。しかし同時に、私たちは忘れてはいけない。中国(台湾)の人々が唐人墓から自国民の歩んだ歴史を学んでいるように、私たちには唐人の悲劇以外に学ぶことがある。慰霊祭がそれを見つける機会となり、中国(台湾)の人々とともに、琉球国の苦悩とバガースマの苦難の歴史にも思いを寄せる場となるよう心から願わざるを得ない。唐人墓が果たす日中(台)友好、国際親善のシンボルとしての原点は、ここにしか有り得ない。

2012年

8月

29日

社会から差別、偏見をなくそうと…

 社会から差別、偏見をなくそうと、石垣市の小中学生がNPO主催の演劇公演に出演することになり、稽古に励んでいる。27日付本紙の1面では、出演者の中学生が通し稽古で熱演し「見る人に愛情を伝えたい」と意気込んでいる様子が紹介された◆隣の記事では、同じ日、中国で10代中心の若者たちが尖閣諸島の領有権を主張するデモに参加し、興奮した様子で日の丸を燃やす写真が掲載された◆一方は愛、一方は憎しみ。日中の若者はほぼ同世代だが、どちらが青春のエネルギーを建設的に使っているのか、改めて言うまでもあるまい◆中国の若者は、独裁体制に対するやり場のない怒りを尖閣問題にぶつけているようだ。だが、根底にあるのは歪んだ愛国心であり、一方的で異常な歴史観だ。それに対し石垣市の若者は、多様な価値観が共存する社会で伸び伸びと育った。双方の若者の姿は、民主国家と独裁国家の違いを象徴的に示している。離島苦は存在するが、世界に目を向ければ、現在の八重山がどれだけ恵まれた環境にあるか実感させられる◆共存共栄が得策なのは、子どもにも分かる理屈だ。若者は未来の日中友好を担う。日中双方、とりわけ中国の若者には、もっと広い視野と知識を持つよう望む。

2012年

8月

29日

大阪で来月エイサー祭り 稽古に励む関西やいまー会

 今や、沖縄地方の暑さを凌ぐ関西の夏。その暑さを吹っ飛ばすかのように、沖縄踊りの練習に励んでいるのが関西やいまー会(岡田紘二代表)。9月に開催される近畿全体を巻き込んだエイサー祭りを目指して30人が、近くの公園で夜間練習中。八重山諸島出身者に混じって踊る関西出身者2人の女性は、「沖縄踊りが楽しいから」と関西やいまー会員になっている。


 今年、38回を迎えるエイサー祭りの正式祭り名は「綱(ちな)・ちゅら・エイサー祭り」。参加団体は、地元関西・近畿をはじめ、東京や愛知などから10団体を超え、大綱曳きなどとともに、三線、ライブなど八重山、宮古、奄美などにある沖縄文化を、関西・近畿の人々に発信する。同祭り実行委員会は多くの人に来場を呼びかけている。祭りは9月9日午前11時から大阪市大正区千島公園で開催する。(西里涼子 近畿地方通信員)

2012年

8月

29日

欠航続きで品不足 旧盆の台所に影響 台風14号

台風14号の再接近により貨物船の欠航が相次ぎ静まり返る石垣港=28日
台風14号の再接近により貨物船の欠航が相次ぎ静まり返る石垣港=28日

 八重山地方に再接近した台風14号は、30日からの旧盆の台所に大きな影響を与えそうだ。那覇→石垣間を運行する貨物船は28日入港予定の船便が欠航し、石垣港は静まり返った。青果店主は「旧盆時に需要の高い、すいか、メロン、ぶどうなどが、欠航で入荷できない」と、書き入れ時の台風を嘆いた。鮮魚店の女性店員は「品薄状態。特に一本釣り漁船の水揚げがほとんど無い。かつお船が釣り上げるまぐろで対応している」と、旧盆時の魚不足に不安な表情を見せている。


 石垣港に入港する貨物船は通常火曜日から金曜日の間に毎日入港するが、台風14、15号の影響により22日と23日の貨物船が欠航。翌24日には入港したものの、旧盆直前の28日は再び欠航となった。普段、貨物車の往来で活気のある石垣港は28日は、台風14号の再接近により、運送業者は午後から休業となり港は静まり返った。


 離島のライフラインともいえる貨物船の相次ぐ欠航による八重山地区への影響は大きく、 市内の青果店主は「日常的に需要のあるバナナ、オレンジ、リンゴなどは、在庫で比較的対応できるが、旧盆時に需要の高いすいか、メロン、ぶどうなどが、欠航で入荷できない」と、厳しい表情「荷物を載せ、鹿児島を出港した船が台風で避難したため、29日に天候が回復しても旧盆の入荷は間に合わない」と諦め顔。


 また、市内の鮮魚店の女性店員は「8月に入ってから一本釣り漁船がほとんど出漁できていない上に、忙しくなる旧盆が台風となり品薄感は強い。日帰りで操業するかつお船が釣り上げるまぐろで対応している」と、旧盆時の魚不足に不安な表情を見せている。


 市内の大型スーパーでは、野菜などの食品が入荷されず品薄状態。カップ麺や冷凍食品、パンなどが品切れとなっていた。買い物客の女性は「野菜や冷凍食品は品薄になっているなと感じた。これからどんどん(食品が)無くなっていくので不安」と話した。


 港関係者によると、貨物船の欠航は29日以後も続く見込みで「今後の状況にもよるが、早くても金曜ごろの入港になる可能性もある」と話す。

2012年

8月

29日

唐人墓160年回忌慰霊祭を前に㊥ 田島 信洋

 私から要請書を受けとりながら、市民の代表である議員諸氏は誰ひとり関心を示さなかった。八重山歴史研究会は、会員の多忙を主な理由に、積極的な関与を断る回答文書を私に寄せた。八重山文化研究会からは音沙汰がない。まだ一度も議論されたことのないこの事件を、島の歴史や文化、教育に携わる地元の人間が主体的に考えないで、いったい誰が考えるのか。島で起きた類まれな事件を、子どもたちにどう教えるのか。


 異国船の崎枝沖での座礁でロバートバウン号事件が始まったと得能氏は述べているが、全くの誤りである。本人は同事件を研究していたつもりかもしれないが、同事件の真相は、家譜や琉球国側の史料でなく英文史料によってしか知り得ない。国際的に知られる同事件とは、それより以前に同船上で起こった唐人の反乱をめぐり米英と中国が争った事件をいう。専門家として恥ずかしい。

 

 その得能氏が「島民や首里王府は事件の当事者ではない」、「八重山や首里王府が振り回されて、死者も出たというのはホントです」、「(琉球国側の死者を)あえて犠牲者とまでいって追悼する必要を説くというのはあまり冷静な話ではありません」などと述べている。


 この「ホントです」という得能氏の軽い言葉からは、往時の島民の苦難を自分の問題として考えようとする真摯な態度が感じられない。得能氏が述べるように、たしかに事件は「座礁」で始まった。つまり、島で起こった。それなのに、なぜ翻弄された島民や琉球国は当事者でないのか。なぜ唐人だけが犠牲者で、なぜ唐人を世話した糸数仁屋らは犠牲者でないのか。なぜ唐人だけを追悼し、琉球国側の死者を追悼するのが冷静な話ではないのか。中国(台湾)側の関係者でも、人道をわきまえているなら、私の提案に賛同してくれるだろう。得能氏の見解は、島の人間として、容認しがたい。


 唐人が島に上陸してから護送されるまで、一年七ヶ月余の間に生起した様々なできごと全体を、私は「事件そのもの」として捉えている。それを、あえてロバートバウン号事件と呼び、あるいは同事件に対する島民の「支援」や首里王府の「対応」だと主張しているのが徐恭生氏、某政党系の思想信条をもつ西里喜行氏、そのほかの同調者たちである。


 ちなみに、西里氏より先に論文を発表していた宮田俊彦氏や平和彦氏は、論文名を「福州・広東苦力の八重山・宮古島漂着事件」「アメリカ苦力貿易船ロバートバウン号の八重山漂着事件」とし、唐人墓建立の最大の功労者である牧野清氏は「唐人石垣島漂着事件」と記していた。私と同じように捉えていたのである。島の人々が唐人墓をかつて「サンビャクトゥヌピトゥヌパカ」と呼んでいたことに鑑み、「三百唐人墓事件」がもっとも望ましいと、私自身は考えている。


 往時の島民がおかれていた悲惨な状況に思いを寄せながら、私は史料を読み、調べ、書いた。島で起こった事件なのだから、当然のことだろう。私が島民の視点に立って研究を進めたのは偶然であるが、この視点は西里氏らに決定的に欠落していたものだった。なぜ中国人民の艱難に同情を寄せながら、琉球国の島民の惨状には鈍感だったのか。それを知ってもらうには、次の例がわかりやすい。


 たとえば西里氏は、当初の論文で唐人「捕縛作戦」を唐人「捕獲作戦」と述べていた。(ただし、私の指摘を受けて後に書き改めている。)唐人は犬や猫ではあるまい。この無神経さ。ここに「観念左翼」の典型的な短所があると言ってよい。ついに西里氏が持てなかった島民の視点。この一点だけでも、私の研究には価値があると自負している。


 さて、本稿の核心に入る。
 関係者が開き直り、専門家が沈黙する背景に、くり返し名前が登場している西里氏の存在がある。西里氏は元琉大教授で、唐人墓研究の第一人者を自他ともに認める「専門家」であった。竹富町史編纂委員会の副委員長を務めている。


 その西里氏が、あろうことか、歴史研究者として食べてはいけない「歴史の改ざん」という禁断の実を食べていた。重要な史料の一つに移民契約書があるが、自分のイデオロギーに合致するように、その契約書を徐恭生論文を翻訳する過程で書き替えていたのである。それに私が気づいた。徐氏の了解を得ていたのか?自分だけの判断だったのか?


 西里氏の研究の問題点はそれだけではない。たとえば、唐人は英米の植民地主義者によって誘拐同然に略奪販売されたと主張する西里氏は、「長年雨降らず、人民飢餓に及び、英国(註・アメリカが正しい)へ行き、渡世の働きをもって助命致したく、船に乗り込んだ」と、琉球国側の取り調べに対し話していた唐人の供述を無視した。父母養育の恩に報いるため、財利を求めるために出稼ぎ移民としてサンフランシスコに行くつもりだったと、唐人自身が述べている感謝状を黙殺した。埋もれていた唐人墓に初めて光をあてた宮田俊彦氏の記念碑的な論文を、論文名に「出稼ぎ」という文言があるからだろう、参考文献から省いている。こんな無礼があるだろうか。


 さらに、手書きの原文で非常に読みづらいサラトガ号艦長報告書の一部を適当につなぎ合わせ、わずか九行だけ紹介して、あたかも全体を読んだかのように論じている。また、島津文書を読んだかのように参考文献として章末に掲げていた。(つづく)

2012年

8月

28日

自衛隊配備にノー 衆院選出馬の真栄里氏

真栄里保氏
真栄里保氏

 次期衆院選で、八重山を含む沖縄4区に立候補する日本共産党県常任委員の真栄里保氏(56)が27日、八重山日報社を訪れた。八重山の現状について「与那国への自衛隊配備に見られるように、島が軍事要塞化されようとしている。ノーという声を上げていきたい」と述べた。


 立候補に向け「暮らしや基地の問題に全力を挙げたい。離島振興にも積極的に取り組む」と決意を明らかにした。民主党政権について「次々と国民との約束を裏切り、普天間基地の移設先を辺野古に押し付けようとしている。日米軍事同盟を最優先する自民党と同じ政治に立ち戻った」と批判。


 消費増税についても「生活が苦しい中、増税を押し付け、大企業への減税政策はそのままだ。弱いものいじめだ」と指摘した。真栄里氏は、関係者へのあいさつ回りのため、25日に石垣入りしていた。

2012年

8月

28日

「つるかめ助産院」今夜スタート NHKドラマ 八重山で撮影

竹富島で撮影が行われた「つるかめ助産院」。左手前から仲里依紗さん、余貴美子さん、中尾明慶さん(今年4月に撮影、NHK提供)
竹富島で撮影が行われた「つるかめ助産院」。左手前から仲里依紗さん、余貴美子さん、中尾明慶さん(今年4月に撮影、NHK提供)

 NHKドラマ10「つるかめ助産院~南の島から~」が28日、午後10時から総合テレビで放送される(全8回)。主演は仲里依紗さん、余貴美子さん。
 ドラマの舞台となる沖縄の架空の島・美波間島の撮影は、今年4月から5月にかけて竹富島や石垣島などで行われた。竹富島の住民もエキストラとして出演している。


 ドラマについて、黒沢淳プロデューサーは「『生きる』『生まれる』がテーマ。南の島で2人の女性が変わっていく様子が描かれるが、この島なら人が変わっていけると感じた」と語った。このほか伊東四朗さん、溝端淳平さん、平良とみさんなどが出演している。

2012年

8月

28日

本当の意味での「観光立市」を目指すために⑥ 辻 維周

 今年の沖縄県は台風の当たり年と言ってもよいほど、多くの台風に襲われている。特に今まさに沖縄本島を襲っている台風15号は、中心気圧が910ヘクトパスカルまで下がり、最大瞬間風速も70mオーバー(時速換算で約250キロ以上)と、最悪の記録を残そうとしている。


 台風は原則として北緯10度以上の地域かつ水温が27℃以上で発生し、28℃以上で発達してゆくとされている。海は荒れる事によって海水を撹拌し、夏の太陽によって熱せられた水温を下げたり、多くの酸素を取り込んだりしながら生物たちの命を育んでいるので、台風や低気圧は無くてはならないものである。


 しかし近年の温暖化と思われる海水温の上昇(8月26日現在、本島~先島地域で29℃)により、年々大型化、強力化してきている。特に沖縄県は島しょ部であるため、台風のエネルギー源である海に囲まれており、衰弱する前に直撃してしまうケースが多い。これは内地では通常考えられない事であり、観光客は島の台風をついつい甘く見てしまう。

 

 その結果、長時間欠航してしまう飛行機や船舶によって予定が大きく狂ってしまったり、帰れなくなり仕事に支障を来してしまったりすることも多々ある。空港や港は運航再開を待つ旅客で溢れ、いつまでも運航を再開しない事に腹を立てて、職員を怒鳴りつけているシーンにも時々遭遇する。また暴風雨の中でも走り回るレンタカーが後を絶たず、冠水している箇所に突っ込んで、立ち往生している車を私自身が救出したこともある。


 このような事を防止するために、県や市町村は観光客に対して、島の台風は内地の台風とはレベルが違う事をきちんと説明した上で、台風情報を細かく伝える努力が必要である。また航空会社や船会社、旅行会社、宿泊施設は台風がこちらに向かうと予測された時点で、台風の中を来島するリスクを強く訴え、予約客や出発空港のカウンターを訪れる客に対しては、予定変更や旅行中止を勧めるべきであろう。

 

 またレンタカー会社も暴風雨の中を走行する危険性を、貸し渡し前にきちんと説明しなくてはならないのではないだろうか。売りっぱなし、貸しっぱなしをした挙句、客に文句を言われてもそれは仕方がないが、きちんとしたリスク説明を行っていれば、理不尽な文句を言ってくる客に対して毅然とした対応ができるはずである。


 観光客は八重山にとって大切ではあるが、彼らに気を使うあまり肝心な部分を隠してしまうと、現場で応対するスタッフを疲弊させてしまう。我々島民は優秀な現場スタッフもまた「島の宝」であると認識し、大切にしなくてはならないのではないだろうか。(本紙論説委員)

2012年

8月

28日

新空港 3月2日に開港式典 初便セレモニーは7日

供用開始へ着々と準備が進む新石垣空港=今月14日撮影、県提供
供用開始へ着々と準備が進む新石垣空港=今月14日撮影、県提供

 来年3月7日の供用開始に向けて作業が進んでいる新石垣空港の開港式典・祝賀会実行委員会(会長・當間重美県八重山事務所長)の初会合が27日、八重山合同庁舎で開かれ、式典・祝賀会を3月2日に開催することを決めた。供用開始日は多数の利用者が空港を訪れることが予想されるため、空港運用に支障をきたさないよう、供用開始前に式典を開催する。供用開始当日である3月7日には、初便就航セレモニーを予定している。

 

 式典は3月2日の土曜日、神事に続いて開かれ、約千人の参加を見込む。テープカット、くす玉開き、工事の経過報告などが行われる。1時間ほどの予定。記念植樹も計画している。


 祝賀会は式典に引き続き、市内ホテルで開かれる。
 初便就航セレモニーでは、初便が空港に降り立ったあと、乗客に花束が贈呈される。続いて、空港から初めて出発する航空機に乗客が搭乗する。セレモニー参加者は約100人を見込む。


 式典参加者について県側は「一般住民の参加は混乱を招く可能性がある」として、招待者に限る考えを示した。他府県には一般住民向けに内覧会を開いた事例があり、一般住民へのPR方法については、こうした事例も参考に今後検討するとした。


 初便就航セレモニーには一般住民も参加する。
 式典の開催日と供用開始日をずらす理由としてはほかに①3月7日は平日(木曜日)であり、国会や県議会などの会期中である可能性が高く、議員の参加が難しい②3月2日は土曜日であり、招待者などの宿泊が期待できる―ことを挙げている。全国では神戸空港、静岡空港が開港式典開催日と供用開始日をずらしている。


 県側からは、建設工事が今月中に完成し、11月までに国の検査が3回行われる予定であることが報告された。実行委は県や3市町、民間団体の代表ら13人で組織。総務、神事、開港式典、祝賀会、初便就航セレモニー、交通対策、広報の7部会を置き、役割分担して準備を進める。来年2月までに計4回の会合を開く。


 県側はアクセス道路について、2016年の供用開始を目指す考えを改めて説明。竹富町の委員からは、離島住民の利便性に考慮し、港湾から空港までのシャトルバスを運行するよう求める声があり、県側は、バス会社と調整中だとした。

2012年

8月

28日

八商工2年ぶり優勝 地区高校野球秋季大会

2年ぶりに優勝した八重山商工高校
2年ぶりに優勝した八重山商工高校

 2012年度八重山地区高校野球秋季大会(主催・八重山地区高野連)の優勝決定戦が27日、市中央運動公園野球場で行われ、八重山商工高校が八重山高校を1―0で下し、2年ぶりの優勝を飾った。個人賞に殊勲賞は、決定戦を含め、4試合を投げた大底翔選手(八商工)、打撃賞は5割3分3厘の成績で、具志堅興羽選手(八重高)、敢闘賞は、3試合に登板した池村英隆選手(同)が、それぞれ選ばれた。結果は次の通り。
▽優勝=八重山商工高校▽準優勝=八重山高校
 八重山
000000000-0
100000000-1
 八重山商工
 (八)池村―内原
 (商)大底、加藤―後原

2012年

8月

28日

唐人墓160年回忌慰霊祭を前に㊤ 田島 信洋

 明和の大津波後、飢饉と疫病にくりかえし襲われていた島で、「事件」は起こった。今から160年前のことだった。異国人と大勢の唐人が崎枝村の赤崎に上陸してきたのである。この事件に定まった名称は未だにない。


 島の役人は異国船に乗って帰国するよう唐人を説得したが、彼らの多くは拒み、島に留まった。その本当の理由を知った首里王府は、異国船が再度やってきたら、できるだけ唐人を捕えさせよという指示を出している。


 島民は在番を通じて島の窮状を訴え、「事件」の対応に当たっていた特使の伊野波里主親雲上は、その声を無視できず、異例の要請書を作成し、首里王府へ届けている。いかに宗主国の民とはいえ、唐人は招かれざる客人であった。


 私が『石垣島唐人墓の研究―翻弄された琉球の人々』(郁朋社刊)を文字通り世に問うてから一年になる。そのなかで専門家の研究を批判したが、反応はなかった。160年回忌慰霊祭を実現してもらうためには論争の決着が不可欠であると私は考え、今年のはじめ、公開質問状を市当局、唐人墓修繕改築期成会、関係者、県内マスコミ各紙、専門家諸氏に対し提出した。しかし、名指しで批判されながら、専門家からは回答も反論もなかった。


 期成会が解散していない「今」を最後の機会ととらえ、事件の全貌を知ってもらうために、あえて私は上記の本を出版した。そして、唐人墓研究に関わってきた島の人間の務めとして、市当局、同期成会、台湾華僑総会八重山分会に要請書を送り、慰霊祭の挙行をお願いした。


 執り行う際には、首里王府から派遣されていた眞栄田里主親雲上や唐人の世話に当たって亡くなった糸数仁屋らの御霊に対しても追悼の意を表して欲しい、唐人墓建立をきっかけに本格的に始まった研究の成果を取り入れて、できれば島民の視点から事件を見直した案内板を、碑文を補足説明する形で設置するよう求めた。


 聞くところによると、東郷清龍新会長の下、期成会が再々発足し、11月の石垣島まつりにあわせて、慰霊祭の取り組みが始まったようである。提案者として嬉しい半面、どのようなメッセージが発信されるのか、懸念材料は残る。唐人墓は、東西冷戦の時代に、中国寄りの研究者によりアメリカを非難する格好の材料として利用された。事務局によれば、福建へ慰霊団の派遣を打診しているという。その計画に大賛成であるが、その前に大前提がある。


 たとえば、福建師範大学の徐恭生氏は「ロバートバウン号の船上で福建出身の中国人労働者が暴動を起こし、琉球国の人民と政府の支援の下で勝利を獲得した」と述べている。 中国(台湾)側が自国民の立場から唐人墓をとらえるのは当然であるが、私たちには私たちの立場、すなわち、島民の視点が、どれだけ確保されているだろうか。


 それがなければ、明確な主義主張をもつ中国の人たちに、石垣市民の曖昧な態度や善意は誤解を与えるかもしれない。尖閣諸島のことで、日中(台)関係が微妙に揺れている時期であり、あるいは政治的に利用されないとも限らない。この点を忘れた慰霊祭は将来に禍根を残す可能性さえある。


 そこで、慰霊祭を前に、唐人墓について広く市民に考えてもらうために、以下、先に私が提出した公開質問状の要旨を八重山日報紙に掲載してもらうことにした。長文であるにもかかわらず貴重な紙面を割いて頂いた日報紙に対しお礼を申し上げたい。


専門家諸氏への公開質問状(要旨)
 石垣市唐人墓を年代以外すべて誤って紹介している観光ガイドブックがある、と初めて指摘したのは、国学院大名誉教授の山下重一氏である。調べてみると、たしかに誤った記述が多い。


 たとえば、南山舎の『やえやまGUIDE BOOK』は、唐人墓をイギリス兵に処刑された唐人の御霊を祀る墓だと紹介しているし、『沖縄・離島情報』(林檎プロモーション刊)は、祀られている唐人128人全員はイギリス兵によって殺害されたと記している。実際には、逃げるところを射殺された唐人は3人で、残りは病死と病苦による自殺である。旅行情報サイト「まっぷる」などの紹介は南山舎の記述とほぼ同じ内容であり、残念ながら、誤った情報の発信源は地元である可能性が強い。(注・南山舎は改訂版で書き改めたという。しかし、デタラメな情報を発信し続けた地元出版社としての責任は免れない。)


 山下氏の指摘を受け、私は唐人墓について問題提起を続けてきた。それに対し、唐人墓を紹介している市史編集課の元職員・得能壽美氏(法政大学沖縄文化研究所)は「検討に値しない」、「いちいち個人や組織が答える必要はない」、課長だった松村順一氏は「出版社などが内部で検討すべき問題」だと言い放っている。


 唐人墓は石垣市民の貴重な財産であり、島の観光名所である。それでいいわけがない。島民を翻弄し、琉球国を引きずり回した国際的な事件である。検証しないでいいわけがない。両人は専門家である前に公僕である。一市民である私の声に対し、果たして適切な対応だったのか。誤りを指摘してもらったのだから、お礼の言葉があってもおかしくない。(つづく)

2012年

8月

27日

福島の原発事故以降…

 福島の原発事故以降、八重山にも大勢の人たちが放射能被害から避難している。長崎の平和祈念式典で宣言された「放射能に脅かされることのない社会」は人類共通の願いだ◆しかし将来のエネルギー政策の議論は、また別の話である。5年、10年といった長い期間をかけて考えなくてはならない。原発事故からわずか1年余。原発廃止を求める世論や官邸前のデモに押されて、国が「脱原発」の方向性を決めてしまうのであれば、いかにも早計だ◆現在の世代が「脱原発」を実現したとして、将来、子や孫の世代が、ロウソクの下で暮らすようなことにならないか。米国や中国のような大国が原発を推進する中で、資源小国である日本だけ一方的に撤退することが、果たして国益にかなうのか。議論すべきことはまだ多い◆原子力は人類が積み上げてきた科学技術であり、使い方によって善にも悪にもなる。「脱原発」を人道主義や平和主義と同一視する風潮は、考え違いもはなはだしい◆尖閣諸島、竹島、北方領土の問題で「冷静な対応」を求める声がかまびすしいが、冷静さが求められるのは原発問題だ。沖縄には原発はない。他人事のように「脱原発」に付和雷同していないか、反省の必要があろう。

2012年

8月

27日

イワサキセダカヘビ確認 辻維周所長 「輪禍の防止を」

道路上に出て来たイワサキセダカヘビ。体長は60㌢ほど=10日午後11時半ごろ。(辻環境文化研究所提供)
道路上に出て来たイワサキセダカヘビ。体長は60㌢ほど=10日午後11時半ごろ。(辻環境文化研究所提供)

 辻環境文化研究所の辻維周所長がこのほど、宮良の県道211号路上で、希少なイワサキセダカヘビを見付け写真に収めた。辻所長によると、イワサキセダカヘビは、頭部が長方形でカタツムリしか食べない希少種。国内では石垣と西表、宮古島にしか生息しておらず、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている。


 辻所長が今月10日深夜、野生生物の輪禍調査中に路上で、体長60㌢ほどのイワサキセダカヘビを確認。通常、このヘビは樹上に生息していることから、エサのカタツムリを求め移動していたのではとしている。


 辻所長は「石垣に来て10年になるがこれまで、このヘビは3個体しか確認していない。道路に出ていてもハブと間違えて、ひき殺さないでほしい。輪禍防止を呼び掛けたい」と話す。

2012年

8月

27日

琉水工業、八重高3年がV バスケットの祭典盛況 ユーグレナ杯

各部門の優勝、準優勝チーム=市総合体育
各部門の優勝、準優勝チーム=市総合体育

 第1回ユーグレナカップバスケットボール大会(主催・ユーグレナ㈱、八重山バスケットボール協会)が26日、市総合体育館で各部門の決勝戦が行われた。熱戦の結果、小学生は平真(男子)、新川(女子)、中学は石垣中(男女)、高校は八重山高校(同)、壮年は76ers、一般は琉水工業(男子)、八山高3年(女子)が、それぞれ制した。


 試合は、小・中・高・一般の男女と壮年別の9部門で、総勢51チーム約500人が出場。3ポイント、フリースローコンテストも行われ、会場を盛り上げた。ユーグレナ㈱の出雲充代表取締役社長は「プロバスケ選手が輩出するまで、大会を継続したい。来年も試合を楽しみにしている」と話した。結果は次の通り。


 【小学生男子】
▽優勝=平真小
▽準優勝=新川小
▽MVP=大松汀空(平真)
▽ユーグレナ賞=下西晃正(同)
 〔決勝〕
▽新川(38―47)平真
 【同女子】
▽優勝=新川小
▽準優勝=石垣小
▽MVP=安慶名美舞(新川)
 〔決勝〕
▽新川小(50―25)石垣小
 【中学生男子】
▽優勝=石垣中
▽準優勝=石垣第二中
▽MVP=名嘉海修(石垣)
 〔決勝〕
▽二中A(31―45)石垣中
 【同女子】
▽優勝=石垣中
▽準優勝=大浜中
▽MVP=識名寧音(石垣)
 〔決勝〕
▽石垣中(39―38)大浜中
 【高校男子】
▽優勝=八重山高
▽準優勝=八重山商工
▽MVP=友利仁紀(八重高)
 〔決勝〕
▽八重高(68―36)八商工
 【同女子】
▽優勝=八重山高
▽準優勝=八重山農林
▽MVP=諸見恋(八重高)
 〔決勝〕
▽八重高(122―10)八重農
 【壮年】
▽優勝=76ers
▽準優勝=JACKS・UP
▽MVP=宜野座淳司(76)
 〔決勝〕
▽JACKS・UP(53―57)76ers
 【一般男子】
▽優勝=琉水工業
▽準優勝=あぱらぎ
▽MVP=津島崇弘(琉水)
 〔決勝〕
▽琉水(67―62)あぱらぎ
 【同女子】
▽優勝=八重高3年
▽準優勝=やっしー、S
▽MVP=翁長結希(八重高)
 〔決勝〕
▽八重高3年(79―44)やっしー、S
 【3ポイント】
▽小学生=下地あずさ(真喜良)
▽中高生一般=高崎奈央(にぃけーや82―0505)
 【フリースロー】
▽南風原宏夢(登野城小)

2012年

8月

27日

「偏見ない社会」へ熱演 子どもたち 稽古に励む 来月14日、初の八重山公演

涙を流しながら「光の扉を開け」を熱演する子どもたち=26日午後、市健康福祉センター
涙を流しながら「光の扉を開け」を熱演する子どもたち=26日午後、市健康福祉センター

 エイズやハンセン病に対する差別、偏見をなくそうと、NPO法人HIV人権ネットワーク沖縄(比嘉正央理事長)が9月14日、演劇「光の扉を開け」を石垣市民会館大ホールで開催する。公募で集まった地元の子どもたちが出演し、感動あり、笑いありの舞台を繰り広げる。26日には保護者を招いての初の通し稽古が市健康福祉センターで行われ、保護者からは「感動した」などという声が上がった。

 

 「光の扉を開け」は2004年に初演され、県外公演も行われたことがあるが、八重山公演は初めて。主演をはじめ出演者のほとんどは地元の小、中学生が務める。地元の障害者も出演者として加わっている。7月から稽古が始まり、沖縄本島から来島した指導員が演技指導に当たっている。


 HIVに感染し、心閉ざした女子高生が、ハンセン病回復者との出会いで、心の扉を開いていく物語。「恐ろしいのは病気ではなく、社会の差別と偏見」などといったメッセージが発信される。演出には八重山の伝統芸能も取り入れられている。


 この日の通し稽古では、冒頭の場面からフィナーレの大合唱まで、息を呑むような子どもたちの熱演に、涙をぬぐう保護者の姿もあった。出演者リーダーの新本当尚君(石垣第二中3年)は「劇を通じて、差別や偏見を社会からなくしたい」、喜友名美波さん(同)は「見る人に愛情を伝えたい。重い病気を持っていても、一歩一歩進んでいけることを知ってほしい」と意気込んだ。


 演劇指導を担当するNPOの神崎英敏理事は「先島の子どもたちが、2ヵ月の短い期間で、エイズやハンセン病の人たちとともに生きることを学び、成長していく姿を見てほしい」と期待した。


 八重山公演は9月14日午後6時半開演。NPOと県、沖縄愛楽園自治会、市などとの共催。入場料は大人千円、小中高生500円。同16日には宮古公演もあり、同様に宮古の子どもたちが出演する。問い合わせはNPO法人HIV人権ネットワーク沖縄℡090―3797―8831(知念)。

2012年

8月

26日

配備反対で意見広告 実行委、来月地元紙に 自衛隊

意見広告の賛同者を募集する藤井共同代表(右端)ら実行委のメンバー=八重山地区労
意見広告の賛同者を募集する藤井共同代表(右端)ら実行委のメンバー=八重山地区労

 与那国の自衛隊配備反対の意見広告実行委が発足し、賛同者を募集している。意見広告は、八重山日報社と八重山毎日新聞の地元2紙に掲載する。


 八重山地区労事務所=登野城=で25日、会見した共同代表の藤井幸子さんは「尖閣問題はあるが、軍事ではなく平和的な解決が必要だ。与那国に自衛隊基地を造るより、国民の生活のために税金を使ってほしい。与那国だけの問題ではなく日本全体の問題」と強調した。


 与那国町から参加した会社員稲川宏二さんは「与那国に自衛隊が配備されれば、八重山全体に軍事力が及ぶようになる、皆で協力して基地建設を阻止したい」と話す。


 実行委の共同代表は、藤井さん(いしがき女性9条の会事務局長)と黒島健さん(石垣市前副市長)、波照間忠さん(八重山地区労議長)―の3人。事務局は地区労事務所に置く。2千人以上を目標に、個人は1口5百円、団体は1口5千円で募金を募る。締め切りは9月9日。


 掲載日は、自衛隊配備の賛否を問う住民投票条例案が審議される与那国町議会開会中の9月13日が軸。問い合わせは電話82・5707八重山地区労まで。

2012年

8月

26日

「教育委員に判断不能」 教員の意見尊重求める 教科書選定で俵氏

俵義文氏
俵義文氏

 教科書採択問題全国交流会・市民集会(主催・子どもと教科書を考える八重山住民の会など)が25日、官公労共済会館で開かれた。教科書ネット21事務局長の俵義文氏が、自由社、育鵬社の中学校教科書採択を阻止するよう呼び掛け「教育委員が、どの教科書が良いか判断できることは有り得ない。判断できるのは、教科書を毎日使っている教員だ」と主張した。


 教育委員が、どの教科書が良いか判断できない理由として「元教員であっても、自分の専門科目でない教科は判断できない」ためだとした。現場教員の判断を尊重するよう改めて求めた。


 昨年、八重山で採択された育鵬社の中学校公民教科書については「現場から(問題点の指摘は)なかなか上がってきていない。本格的に公民の授業が始まっていないところが多いためでもある」と述べた。


 今後については「それぞれの地域で運動し(自由社、育鵬社の教科書は)ノーだという世論を作らないといけない。どの地区でも(両社の教科書に賛意を示す)市長や教育委員がいるところでは、採択の可能性がある」と危機感を募らせた。


 集会には首都圏を中心に30人近くが参加。夜には一般向けの講演会もあった。昨年の中学校教科書採択では、八重山採択地区協議会は育鵬社の公民教科書を選定した。教員は他社の教科書を推薦したが、石垣市、与那国町教育委員会は、育鵬社、竹富町教委は教員の意見を尊重して他社の教科書を採択した。

2012年

8月

26日

法に則って粛々と 宮良 長和

 法に則って粛々と、という言業を聞く度にむかむかする。最近新聞を見ると政治家がよく言っている。そのように云えば、緊急の問題が起こった場合、ぐずぐずだらだらしていても責任は逃れられるらしい。法冶国家では何をするにも、法に照らし合わせなければ身動きが取れないようである。普段法律などに縁のない者は、こんなことまで、と首をかしげざるを得ない。


 尖閣に外国人が不法に強引に上陸しても、非武装中立の憲法があるから、勝手に手が出せないという。素人は、そんなことは総理大巨と防衛大臣が相談して、どんどん決めたらいいのではないかと思うが、そうもゆかないらしい。法に則って粛々と進めなければならないそうである。法に則って粛々としているうちに島を乗っ取られたらどうする。法に則って粛々としていては、緊急の対応は取れそうにない。現に先日は外国人が尖開に上陸している。非武装中立の平和憲法が、これ程の動かしがたい力を持っているとは知らなかった。


 そうとなれば私もこれからでも遅くない。何か行動を起こす前には、これは法的に則っているかどうかを真っ先に考えることにしよう。まだ強盗に入られたことはないが、これからも無いとは限らない。門前で大声で喚き散らしたらどうしようか。玄関の戸を叩けば、開けるべきか、裏から逃げるべきか。無理に開けて入って来たら、そして刃物を持って切りつけてきたら…老いぼれたりといえども、むざむざと殺されるわけにはゆかない。その辺にある傘を無闇やたらに振り回しているうちに運悪く(私の運ではない、強盗の運である)当たり所が悪くて死んだら、殺人罪になるだろうか、正当防衛だろうか。


 『誰が日本の国土を守るか』の著者、浜口和久さんによると、防衛問題は国内問題でもある、とおっしゃる。何のことかと思ったら、驚くべきことに、国内には外国軍を待ち望み、早く占領されることを期待している人々がいるという。これらの勢力に対する対応も考えて置かなければならないらしい。外国からの脅威だけではないという。


 政治家の中にも居るようである。それもあって侵略者に対して即時の対応が取れないのだろう。只単に外国からの侵略に対して備えればいい、というものではないようである。法を盾に言を左右している人々の中には、上記の待っている人々も含まれているかも知れない、と疑ってかかる必要がある。これこそ内憂外患である。


 石平さんのように共産主義の中国が嫌いで、中国を脱出して来て日本人になった人もいるし、台湾の金美麗さんもいる。李登輝先生もいらっしゃったらいいのに。そして交換条件として、こちらからも、中国、北朝鮮、韓国、ロシアが好きな人々は誰でも、自由にかの国へ行って住めるようにしたら万事好都合であると思うが、そうはゆかないのだろうか。同じ国内に、全く考えが違う人々同士が住まなければならないのは悲劇という外ない。


 石原知事が平和の毒と云っている。それにしても日本人も落ちたものである。戦後六十年の平和が、日本人を心身共に堕落させ骨抜きにした。それに法に則って粛々、が輪をかけて、益々日本人を優柔不断にしてしまった。昔、聖人君子による独裁政治が理想である、とプラトンは云った。衆愚政治という言葉もある。

2012年

8月

26日

本当の意味での「観光立市」を目指すために⑤ 辻 維周

 以前にも書いたが、「観光」という言葉は易経にある「観国之光」から取られたものである。この「光」とは「宝」の意味でつかわれているが、この八重山の「光」とは一体何だろうか。


 ある人は「青い海」であると言い、ある人は「手つかずの原生林やそこに生息する様々な生物たち」と言うだろう。しかし最近、その「光」が急速に失われてしまっている。原因は傍若無人に走りまわり、貴重な野生動物をひき殺したり、砂浜に乗り入れたりする車であり、下水道未接続地域の汚水であり、豪雨後の赤土流出などである。特に川平湾の海底には厚さ二メートル以上あろうと思われるヘドロ(赤土と珊瑚砂が混ざったシルト状の泥)が堆積し、海底十七メートル付近の透明度はほぼゼロと言ってもよいだろう。


 中山義隆氏が市長になって二カ月ほど経ったある日、市長室で市長に面会し川平湾海底の窮状を訴えた。すると市長は「潜ってこの目で確認してみたい。いつ頃にしましょうか。」とおっしゃるので、「では七月ごろはいかがでしょうか。」と答えたところ、市長は快諾してくださり、全国でもおそらく初めての試みとなった市長自らの潜水視察が実現し、その結果として川平湾再生のための調査もまもなく開始されようとしている。


 また今春には於茂登親水広場が七~八年前に作られたまま、市民にもほとんど知られることなく放置されていると言ったところ、市長は即日視察をし、翌週には当該部署に於茂登親水広場の整備を命じて、この夏は少しずつ市民や観光客が訪れるようになってきた。


 ところがせっかく整備された親水広場の流水は外来種天国となっており、ブルーギルやティラピア、グッピー、カダヤシ、オオヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)などで溢れ返っている。そしてカダヤシ(特定外来生物=採取や飼育は当然のこと、移動も禁じられている)をメダカと思いこんで採取し、持ち帰ってしまう人が後を絶たない。

 

 この親水広場は安全に水遊びができる絶好な場所であるが、逆に外来種を他地域に広めてしまう交易所にもなってしまったのである。本来は於茂登山系の生物多様性を楽しめる場所であるので、従来の生態系を少しでも取り戻すために早急な外来種除去ならびに訪れる人々への注意喚起を促す必要がある。少しでも自然に興味がある人ならば、どこでも見られる外来種など見たいはずはなく、その土地独特の生態系を観察したいものである。外来種天国から本来の生態系を取り戻すことができるようになれば、おのずと観光客は集まって来るのではないだろうか。


 それができるのは、実行力のある中山市長しかいないと思っている。
 ※オオヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)は真っ黒な色をしており、この時点でも毒を持っている。成体になると強い毒を持ち、雑食性で貪欲、天敵もいないため生態系を荒らしまくる。カダヤシは卵ではなく子供を産むために繁殖力が旺盛であり、攻撃性も強く在来種を駆逐してしまう。オオヒキ、カダヤシともに採取したり他の地域に持って行ったりすることは、法律で禁止されている。(本紙論説委員)

2012年

8月

26日

イジメイケナイ

2012年

8月

26日

飛び出す「貞子」に絶叫 大画面・大音響に圧倒 シネマフェスティバル

「貞子3D」の上映後、会場に現れた本物の「貞子」。子どもたちに「人気」=25日午前、市民会館展示ホール
「貞子3D」の上映後、会場に現れた本物の「貞子」。子どもたちに「人気」=25日午前、市民会館展示ホール

 映画館がない石垣島で、話題作の映画を楽しんでもらおうと、初の「石垣島シネマフェスティバル」(主催・石垣市)が25日から、市民会館で始まった。市制施行65周年記念事業の一環。家族連れなど大勢の人たちが会場に足を運び、迫力ある大画面・大音響を楽しんだ。


 展示ホールではホラー映画「貞子3D」を上映。映像は立体画像の3D技術を使い、観客には3Dメガネが渡された。同フェスティバルの運営業者によると、非劇場で3Dの商業映画が上映されるのは全国初。映画会社側の全面協力を得た。観客は子どもが多く、限定50人とあって、上映時間前から長い行列ができた。


 上映が始まると早々に、亡霊の「貞子」が大画面から飛び出した。前後左右から音が飛び交うサラウンドシステムも恐怖をあおり、観客の絶叫が会場に響いた。上映が終わると、映画で実際に使われた衣装を身にまとった「貞子」が会場に出現し、観客を飛び上がらせるサプライズもあった。


 川田龍太郎君(15)、西里星哉君(15)は「迫力があり過ぎ」「やばい。もうホラーは見ない」などと、3D映画に圧倒された様子だった。展示ホールではこのほか「ハッピーフィート2」も上映している。


 大ホールでは「ミッション・インポッシブル~ゴースト・プロトコル~」「マダガスカル2」「タイタンの逆襲」、中ホールでは、沖縄・八重山を舞台にした「星砂の島のちいさな天使」「うみ・そら・さんごのいいつたえ」「サマーヌード」を上映している。


 26日の上映時間は大ホールが午前10時、中ホール、展示ホールが10時半から。台風の暴風警報が発令された場合は上映時間終了後、以後の上映を27日に順延する。上映時間前に暴風警報が発令された場合は、すべての上映を27日に上映する。


 3D映画のみ入場料500円(子ども300円)、他は無料。問い合わせは市民会館℡82―1515。

2012年

8月

26日

初の婚活イベント盛況 観光客誘致にも一役

大勢の参加者でにぎわった婚活イベント「星コン」(24日夜)
大勢の参加者でにぎわった婚活イベント「星コン」(24日夜)

 八重山で初めて、行政主体で開かれた婚活イベント「星コン」。18~26日の南の島の星まつり(主催・同実行委員会)の一環で企画され、地元だけでなく、島外からも多数の参加があった。出会いをサポートするとともに、観光客誘致にも一役買うイベントになったようだ。


▽目が合ったら…
 旧暦の七夕となる24日午後6時過ぎ。石垣市内のホテル中庭に設けられた約20台のテーブルでは、大勢の男女が歓談していた。カップリングパーティが始まったが、7時近くになっても、真夏の八重山らしく、まだ日が高い。参加者は男性75人、女性62人の計137人。年齢層は20代から中高齢層までさまざま。


 主催者側から配られた「質問票」を手に、女性に積極的にアピールする男性。笑顔で応じる女性。手持ち無沙汰な様子で歩き回る男性。各テーブルはざわつき、司会が「少しでも目が合ったら、すぐ声を掛けてください」と呼び掛ける。早くも恋人のような雰囲気の男女がいる一方、会話が空回りの参加者も。友人同士らしい2人の男性は「どうだった」「難しい」と苦笑し合った。しかし切迫感のようなものはなく、雰囲気は和気あいあいとしている。


▽婚活と観光セット
 「星まつりで新しいイベントをしたいと話していて、星コンをやろうという話になった」。舞台に上がった中山義隆市長が説明。続いて、自らの結婚に関するクイズを出題した。「妻との出会いは」「プロポーズの言葉は」「結婚した年齢は」。各テーブルの代表者が紅白の旗を揚げて回答すると、市長はジョークを交えて答えを発表し、参加者はどっと沸いた。


 舞台から降りた市長に「ノリが良かったですね」と声を掛けると「会場を盛り上げないとね」とにっこり。参加者と一緒に雰囲気を楽しんでいる様子だ。
 沖縄本島から参加した37歳と42歳の女性2人は「テーブルの席が入れ替わらないので、全員と話す時間がない」と、少し不満そうな表情。だが「ロケーションはとてもいい」と評価した。パーティのあと、翌日は石垣島を観光して帰るという。婚活と観光がセットになった参加者もいる。


▽アプローチタイム
 石垣島天文台の宮地竹史副所長による星のクイズやライブステージなど、舞台上のイベントも交えてパーティは進行。夜がふけてくると、会場の照明だけでは、少し離れた相手の表情が見えにくいほどになる。夜空には月が冴え、うっすらと星がまたたき始めた。旧暦の七夕に星空の下で出会うという「星コン」のコンセプトを絵に描いたような光景だ。


 意中の人を決める「アプローチタイム」。男女が、アプローチカードと呼ばれる名刺を交換し、気に入った相手の名刺に自分の名前を書いて、男女別の箱に入れる。お互いの名前を書いた相思相愛のカップルだけが発表される仕組みだ。


 午後9時を回ったころ、司会が発表したカップルは15組。島外在住者同士の組み合わせも含め、2割近くの男女が七夕に願いをかなえた。「2年以内に挙式すると挙式料が無料」「ペアの宿泊招待券」「5千円分の食事券」「4日間の島めぐり船賃無料」…。カップルへのプレゼントが発表されるたびに拍手が起こる。


 テレビの婚活イベントのように、成立しそうなカップルに別の異性が「ちょっと待った」と横やりを入れるシステムはない。パーティを運営する業者は「振られる人も出る。成立したカップルだけ発表したかった。いい出会いを応援したい」と話した。(仲新城誠)

2012年

8月

25日

国が上陸認めれば同行中山市長、都の調査内容公表 尖閣

記者会見する中山市長=24日午後、市役所
記者会見する中山市長=24日午後、市役所

 中山義隆市長は24日、東京都が尖閣諸島購入に向けて行う現地調査の概要を公表した。台風の状況にもよるが、10月に現地調査を行う日程で調整しており、専門家など25人の調査団で不動産鑑定の現地確認や動植物の調査などを予定している。国が上陸申請を認めれば、中山市長も同行する。都は上陸申請が認められない場合でも、洋上から調査を行う方針。

 

 中山市長は「調査には万全な協力体制を作りたい。現地調査で、都の購入が一歩前に進む。国には上陸を認めてもらって、詳細な調査ができればと思う」と調査に期待感を示した。


 調査には海難救助船「航洋丸」(2474㌧)を使用。調査前日の夜、石垣港を出発し、調査当日は午前6時半から午後5時半まで調査するスケジュールになっている。


 調査内容は現地の水源、平坦地割合、海岸線の状況確認などの不動産調査、動植物、海水・大気測定などの環境調査、避難港などの適地を確認する沿岸域調査、気象・海象、沿岸域の水深測定などの海洋調査―となっている。調査団は生態系などの専門家のほか、不動産鑑定士、都職員など。市は担当部署の職員2人を派遣する。

2012年

8月

25日

カップル15組成立 「星空コン」にぎわう

星空コンのパーティで自己紹介する男女(24日午後)
星空コンのパーティで自己紹介する男女(24日午後)

 南の島の星まつり(主催・同実行委員会)の一環として、婚活イベント「星空コン」が24日、ANAインターコンチネンタル石垣リゾートで開かれた。パーティに男女137人が参加し、15組のカップルが誕生した。


 パーティ会場はホテルの中庭。男女は多数のテーブルに分かれ、互いに自己紹介したり、クイズなどのイベントを楽しんだりした。夜になると、夜空にうっすらと星も浮かんだ。


 特設舞台上では、フランダンスや伊良皆誠さんのスペシャルライブなどが繰り広げられた。懇親を深めたあと、男女がそれぞれ意中の人の名前を紙に書いて箱に入れた。成立したカップルが紹介されると、大きな拍手が起きた。カップルになった参加者は舞台上で感想を聞かれ「星空のもとでの出会いを大切にしたい」などと笑顔を見せた。


 カップルにはランチ無料券などの豪華プレゼントがあった。中山義隆市長も訪れ、参加者にクイズを出すなど会場を盛り上げた。参加した女性(42)は「ロケーションが良くて楽しかった」と話した。当初予定されていたバスツアーは台風の影響で中止になった。

2012年

8月

25日

きょう全国交流会 教科書問題で住民の会など

教科書採択問題全国交流会、市民集会について記者会見が行われた=24日午後、市民会館
教科書採択問題全国交流会、市民集会について記者会見が行われた=24日午後、市民会館

 子どもと教科書を考える八重山地区住民の会を含む4団体による教科書採択問題全国交流会、市民集会が25日、市内で開催される。24日、主催団体が市民会館会議室で開いた記者会見で、住民の会の仲山忠亨さんは「八重山地区はまだ(教科書が)1本化されていない。今回集まった皆さんは採択問題での研究家や運動家。互いに学び合って、八重山の矛盾を解決していきたい」と話した。


 八重山地区は現在、公民教科書を石垣市と与那国町が育鵬社版、竹富町が東京書籍版を使用している。採択地区協議会では同一の教科書を使用しなければならないとしているが、1本化されていない状況。今回の交流会と市民集会は、違法状態が続く八重山の状況をどのように是正していくのか、全国の仲間と考える機会にしようと企画。


 自由社・育鵬社の教科書採択地区のとりくみ交流は25日、午後1時から官公労共済会館2階ホールで開催する。自由社・育鵬社の教科書を採択した地域8地区から12人が参加。地域でのとりくみを報告し、参加者同士で意見交換を行う。関心のある市民の参加も可能。

 

 市民集会「育鵬社採択後の公民教育はどうなっているか―教師の悩み、保護者の不安をどう解消するかー」は同日、午後7時から大川公民館で行われる。子どもと教科書全国ネット21事務局長の俵義文さんの基調講演をはじめ、横浜教科書採択連絡会の土志田栄子さん、杉並の教育を考えるみんなの会の小島政男さんの取り組み、八重山地区の現在や学校現場の状況、石垣市と与那国町の保護者の声などが報告される。


 子どもと教科書全国ネット21事務局長の俵さんは「採択された地域では、子どもたちに被害が及ばないようにさまざまな取り組みがされている。それぞれの活動に学び合い、今後に活かしていきたい」とし、「来年4月には1本化され、無償で民主的な手続きに基づいて教科書が提供されるように八重山の皆さんと戦っていきたい」と述べた。


 杉並の教育を考えるみんなの会の小島さんは「異常な政治力が働かなければ、(育鵬社版の教科書は)採択されない。杉並は昨年押し返したが、全国的にゆゆしき状態。これをはねかえすのは本当に大変だが、はねかえした時には大きな影響を与えることができる」と訴えた。

記者の目

マスコミは尖閣に関心

 ○…教科書採択問題全国交流会と市民集会が25日、昼と夜にそれぞれ開催される。住民の会を含む主催団体が開催についての記者会見を開いたが、同時刻に急遽、石垣市が尖閣諸島に関する記者会見を行うことになった。そのため、県紙記者は尖閣の会見場へ。野田首相も領土問題に言及し、尖閣問題へ関心が高いようだ。

2012年

8月

24日

「雪の中で頑張った」 祖母のシゲさん 涙ぐむ

試合終了後、タオルで涙をぬぐいながら知人からの電話に答えるシゲさん=桃里の自宅で
試合終了後、タオルで涙をぬぐいながら知人からの電話に答えるシゲさん=桃里の自宅で

 「暑いところから行って、雪の中でよく頑張った」。甲子園球場で23日、開かれた夏の全国高校野球決勝。史上初の春夏同一カードとなった大阪桐蔭と光星学院(青森)戦。光星学院の一番ライトで出場した天久翔斗選手(3年)=登野城出身=の祖母シゲさん(82)は自宅で、孫の翔斗選手を懸命に応援。悲願の東北勢初Vはならなかったものの、涙を浮かべながら、テレビの向こうの孫をねぎらった。


 翔斗選手は、平真小から石垣第2中を経て、自ら希望して、石垣島から2300㌔以上離れた東北の光星学院に進学した。甲子園には1年生の時から1番ライトで4季連続の出場。この日の決勝戦は、史上初の大阪桐蔭と2度目の顔合わせとなった。


 翔斗選手は、桐蔭のエース197㌢の藤浪晋太郎投手にノーヒットに抑え込まれたものの、守備ではきびきびとした動きを見せ、強肩も披露した。試合は0―3で惜敗。初Vはならなかったが、光星学院は3季連続の準優勝。翔斗選手は高校最後の長い夏を終えた。


 翔斗選手が少年野球をしていたころから応援を続け、野球に詳しいシゲさんは、テレビに向かって応援。翔斗選手の打席では立ち上がり「打ってー」と手を叩くなど懸命にエールを送り続けた。


 9回表。光星学院の最後の打者が打ち取られると、シゲさんは深く嘆息。タオルで顔を覆い涙をぬぐった。「翔斗は思いやりのある子。3年間、ばあちゃんにたくさん甲子園の試合を見せてくれた。でも、一度は優勝させてあげたかった…」と言葉をつまらせた。


 甲子園では両親の朝俊さん(52)と信笑さん(51)ら家族5人も応援、翔斗選手の甲子園最後の雄姿を見守った。シゲさんは「翔斗は雪の中でも3年間練習を続けた。本当に良く頑張ってくれた。次に、翔斗が石垣に帰るのは正月。好物の『ニラのてんぷら』をたくさん作ってあげたい」と涙をふき、遠い甲子園の孫に思いをはせた。

2012年

8月

24日

教科書問題調査で来島 早大ゼミ学生ら

八重山教科書問題を調査している早大のゼミ学生=23日午前、八重山日報社
八重山教科書問題を調査している早大のゼミ学生=23日午前、八重山日報社

 早稲田大法学部の水島朝穂ゼミの学生7人が、八重山教科書問題の調査のため22日から石垣入りしている。23日には八重山日報社を訪れ、当時の担当記者から話を聞いた。


 代表者の大野雅仁さん(22)は、八重山教科書問題の報道が激化した昨年8月、県紙で職場実習しており、この問題に関心を持ったという。調査の目的を「玉津博克教育長は悪の権化のように報道されていたが、尖閣問題や自衛隊誘致問題など、八重山の特殊性も背景にあるのではと思った」と説明した。


 石垣市には24日まで滞在し、関係者から話を聞く予定。11月ごろに報告書をまとめる。同ゼミは、早稲田大の水島朝穂法学部教授が主催している。

2012年

8月

24日

石垣市が石垣島堆肥センターの完熟堆肥…

 ◆石垣市が石垣島堆肥センターの完熟堆肥「世美がえり」を購入する農家に対し、50%の助成を行っている。建て前は、農家への助成だが、堆肥センターの堆肥の販売促進が目的とも受け止められている◆JAおきなわ八重山地区の園芸協議会でも一括交付金を活用した事業で、堆肥センターの堆肥購入補助を決議した◆堆肥の発酵熱により、雑草の種や害虫の卵やさなぎ、作物に悪影響を与える菌類はほぼ死滅するといわれている。また、牛糞に含まれる過剰な窒素を微生物に消化させることで、農家は安心して肥料設計が行える◆施設内で微生物による発酵を充分に済ませた良質な堆肥は、ハウスなどの施設栽培農家にとっては必要不可欠な農業資材だ◆限定された空間で、効率よく作物を栽培する施設栽培は、外部から害虫の天敵となる生物が侵入する恐れが少ないが、いったん病気が発生すると、他の作物に伝染する速度も早い。効率的で収量の多い農家ほど、病害防止のため堆肥を選ぶ◆堆肥は畜産で大量に発生する牛糞が主原料。堆肥センターは、石垣市の有機物リサイクルの中核的存在だ。堆肥の利用促進は、市内の第一次産業の振興に欠かせない。農家は、もっと堆肥に対する意識を持つ必要がある。

2012年

8月

23日

短歌甲子園で準V 快挙、俵さんもたたえる 八商工

第2回牧水・短歌甲子園で準優勝した八商工文芸同好会の(左2人目から)武井さん、与那原さん、下地君=22日午後、市役所
第2回牧水・短歌甲子園で準優勝した八商工文芸同好会の(左2人目から)武井さん、与那原さん、下地君=22日午後、市役所

 歌人若山牧水の故郷、宮崎県日向市で18、19日に開催された「第2回牧水・短歌甲子園」(日向市教育委員会主催)に、八重山商工高校(友利成寿校長)の文芸同好会が初出場し、準優勝した。22日、文芸同好会の生徒たちが石垣市役所を訪れ、中山義隆市長に報告を行った。また短歌甲子園で審査委員を務めた、市在住の歌人俵万智さんも同席した。


 牧水・短歌甲子園は宮崎県出身の歌人若山牧水を顕彰し、高校生の自己表現力を高めるために開催している。今回は、九州・沖縄県内から事前審査を突破した12校が出場した。


 競技は1チーム3人で行い、事前に提出した短歌をステージで発表。内容についてチームのメンバーが説明し、相手チームが質問や指摘をする。勝敗は短歌のできばえや討論内容を踏まえ、3人の審査委員が判定する。八商工の文芸同好会はリーグ戦を1位で通過。準決勝戦を僅差で破り、決勝戦は宮崎県立宮崎西高校に敗れた。


 文芸同好会は2010年に発足、現在は部員6人で活動している。短歌甲子園に出場したのは、下地壮君(情報技術科2年)、与那原みずきさん(商業科1年)、武井久美さん(同)。部長を務める下地君は「会場はとても和やかで、笑い声も起きる。それが楽しくてトークも弾んだ」と振り返り、「(準優勝は)悔しい。でも初めてだし、1年生が沢山いるので次は優勝したい」と意気込んだ。


 与那原さんは「いろいろな人と関わり、自分の短歌の違う視点も出てきて、視野が拡がった」と感想を述べた。武井さんは「(短歌は)私の青春の1ページを語ることができる。同じ高校生なので、共感ができて楽しかった」と笑顔をみせた。


 同席した俵さんは「出場しているのを知らなくて、とても楽しい偶然だった」と述べ、「高校生たちが1文字をかけて、リベートすることに驚いた。来年はぜひ優勝を」と期待した。

2012年

8月

23日

不法上陸 次回は阻止を 国の購入 信頼できず 避難港設置など都に要請 尖閣問題で中山市長

インタビューに答える中山市長=22日午後、市役所
インタビューに答える中山市長=22日午後、市役所

 香港の反日団体メンバーの活動家が尖閣諸島(石垣市登野城)の魚釣島に不法上陸して1週間となった22日、八重山日報社は、中山義隆市長に尖閣諸島問題に対する考え方をインタビューした。

 

 ―香港の活動家の不法上陸をどう思うか。
 「本来なら不法上陸は止めるべきだった。上陸させてしまったあとに、不法入国だけで、強制退去で処理してしまったことには非常に不満が残る。逮捕から2日後という超短期で出してしまった。その後の香港、中国での報道や本人たちの言動を見るにつけ、もう少し毅然とした態度で慎重に捜査し、対応するべきだった」


 ―活動家は帰国後に英雄扱いされていたが、それを見てどう感じたか。
 「中国漁船衝突事件の船長が帰国するときにVサインして飛行機に乗り込み、向こうに着いて英雄扱いされたのと同じだ。映像を見ていい気持ちはしなかった。日本の対応のまずさが露呈した」


 ―活動家は10月に再上陸する意向だが。
 「今度は絶対に上陸させてはいけない。上陸を試みて日本の領海に入ってきた場合は、領海に入った時点で不法入国として逮捕し、処罰の対象として厳正に取り扱ってほしい」


 ―尖閣諸島問題に対する従来の日本政府の対応をどう思うか。
 「かつて鄧小平(とう・しょうへい)さんが、尖閣については後世の人たちに解決を任せようと言った。それに日本政府も乗って、これまで問題の棚上げ論で進めてきた。その結果として今、中国が尖閣に対して核心的利益と発言したり、公船で領海侵犯してくる状況になってしまった。40年前に決着をつけておくべきだった。これから先も同じように棚上げしていくと、5年後、10年後に禍根を残すことになる。現時点のリーダー、政治家が、しっかりとした判断で、日本の領土である尖閣をどのように守るか、明確に行動を起こすべきだ」


 ―東京都の購入計画についての考えは。
 「賛成だ。国有化の話もあるが、市が固定資産税の調査や環境調査などで上陸を求めても、政府は上陸を認めないと言い続けてきた。その姿勢の国が所有権を持っても、上陸は今以上に困難になる。国の購入については今のところ信頼していない。もし国が国有化に本気で動くなら、その前に灯台や無線基地の整備をするなどの作業に入ればいい。都には、購入後に緊急時の避難港設置、灯台の整備、漁業無線の中継局設置、野生化したヤギの駆除などを行うよう要請している。都知事は、私たちが希望していることは前向きに検討して、一緒にやっていきたいと話している。都が購入したほうが(市にとって)得策だ」

 

 ―中国の反発が強まった場合、観光に対する影響が懸念される。
 「影響が全くないとは言い切れないが、経済的な損失を恐れて、自国の領土について明確な主張を控えるようなことがあれば、今後さらに事態は悪化する。領土に関する問題と経済問題、人的交流については全く別物と考え、堂々と対応していけばいい」


 ―日本人10人の上陸をどう思うか。
 「衝動的、突発的なことだったと思う。香港の活動家の上陸がなければ、そういう行動もなかった」

2012年

8月

23日

都知事の尖閣購入支持 市長に決議書渡す さいたま市議会

都の尖閣購入を支持する決議書を中山市長に手渡す、さいたま市議会の加藤議長(右から4番目)ら=22日午前、市役所
都の尖閣購入を支持する決議書を中山市長に手渡す、さいたま市議会の加藤議長(右から4番目)ら=22日午前、市役所

 石原慎太郎都知事の尖閣諸島購入計画を支持する決議を6月に行ったさいたま市議会(加藤得二議長)の自民党議員団など8人が22日、石垣市役所を訪れ、中山義隆市長に決議書を手渡した。


 魚釣島などの地権者の男性は、さいたま市に在住している。荻原章弘団長は「さいたま市民である地権者が、尖閣を都に買ってほしいという意思を示している。市議会としても、その思いを実現するのは当然。決議を直接届けるため来た」と話した。


 中山市長は「(決議は)ありがたい」と感謝。「国に対して上陸を申請しても認めてくれない。国が尖閣を購入した場合、何もしないままになり、今より状況が悪くなる」と指摘し、石原都知事と連携して都の購入計画を推進し、避難港整備などの実効支配強化策を進めたい考えを示した。


 決議では、都の「沖ノ鳥島周辺における漁業活動の振興、世界自然遺産である小笠原諸島における自然保護などの実績を踏まえ、荒廃の危機に直面する尖閣諸島の蘇生と復興につながる石原東京都知事の尖閣諸島購入計画について、強く支持する」としている。

2012年

8月

23日

地権者 中山市長に期待 都の購入計画で発言

 尖閣諸島(石垣市登野城)の魚釣島などの地権者の男性=埼玉県さいたま市在=が、石原慎太郎都知事による尖閣諸島購入計画について「石原都知事と中山義隆市長の、どちらが欠けてもだめだった」とさいたま市議会の自民党議員団に話していたことが分かった。議員団が22日、市役所で中山市長と会い、明らかにした。

 

 議員団は7月26日、地権者と面会した。議員団によると地権者は、都と石垣市が連携して購入計画を進めていることについて「石原さんと中山市長だからできた。(都に売るのは)このタイミングしかない」と強調したという。


 中山市長と地権者がこれまでに面会したことはないが、地権者側としては、石原都知事だけでなく、尖閣諸島問題に関する中山市長の言動にも強い期待感を抱いているようだ。


 さいたま市議団との面会で地権者は、尖閣諸島の国有化計画について「石原さんを信用している。石原さん以外に売る気はない」と改めて強調したという。中山市長は取材に対し、地権者の発言について「信頼していただけるのであれば、大変ありがたいこと」と話した。

2012年

8月

23日

本当の意味での「観光立市」を目指すために④ 辻 維周

 本稿1回目にJTA石垣空港の英文サインボードに対する提言を書いたところ、JTA石垣空港副所長はすぐに社内メールで全社員に対し、この提言を早速実行に移すことを検討するように指示したとのこと。このアクションの速さはさすが「うちなーの翼」を自負する航空会社だけのことはある。


 私は仕事の関係上、毎週のように石垣~那覇~羽田を往復しているが、JTA石垣空港のきめ細かなサービスには感心させられる事が多い。その中でも特筆ものは、那覇から到着する初便にあたる600便と、その折り返しの601便では毎日、空港職員のみならず、管理職、整備士など総勢十名ほどのお出迎えとお見送りを行う事である。このようにきめ細かなサービスが乗客の心をくすぐり、またJTAで石垣に来ようと思わせる大きな要素となっている。


 しかし一方では、那覇~宮古線にスカイマークが参入するようになってからと言うもの、那覇~宮古線の運賃と、那覇~石垣の運賃の格差が問題になっている。確かにスカイマークの那覇~宮古間の運賃三千円(通常期)に合わせるように、JTAも先得割引で三千円台を打ち出している。しかしこの無理な低価格がJTAの体力を奪い、はては那覇~石垣の値引きを迫られる事態になってしまっていることは、本末転倒と言ってもいいだろう。


 JTAはれっきとしたFSA(フルサービスエアライン)であり、FSAではないスカイマークと一線を画すのは当然である。たとえば遅延が発生した場合、きっちりとしたケアをする航空会社(特に離島路線では乗り継ぎの関係でこのケアは非常に重要)と、そうではない航空会社とでは運賃体系が違って当然であり、乗客もそれを納得したうえで選択しなくてはならない。今後新石垣空港にスカイマークが参入した場合においてもJTAは自分のスタンスを堅持し、自らの首を絞めるような運賃設定は控えるべきである。また現空港でおこなっている離島ならではのきめ細かなサービスも、継続できるものは継続していただきたいと切に願う次第である。


 また石垣空港の観光案内所は、今年の春よりタッチパネル方式の無人案内機を導入した関係からか、職員を三人から二人に減らすと同時に、営業時間も従来の午前九時から最終便までではなく午後六時までとしたが、これは合理化と言う名のサービス切り捨てである。空港に行くたびに観察していると、タッチパネルを使っている人をあまり見かけることは無く、やはり案内所に足を運び、様々な質問をしている姿の方が目立つ。ここは、英語は当然のこと、多くの言語を話せる有能なスタッフを配置しているので、外国人にも好評である。


 空港や離島桟橋では、融通が効かない機械よりも人間が応対する事によって、その観光地の印象がよくなることも多々あるので、今後は無理な合理化をすることなく「人間」の温かみを感じさせるゲートウエイであってほしいと切に望む次第である。それが「観光立市」たるべき第一歩ではないだろうか。(本紙論説委員)

2012年

8月

22日

星空コンに151人 台風でスケジュール変更も

 南の島の星まつり(主催・同実行委員会)の一環として24日に開かれる婚活イベント「星空コン」に、20日現在で151人が申し込んだ。台風15、16号の接近が心配されるが、事務局の市観光交流推進課は現在のところ、開催する方向。ただ、当日のスケジュールは変更される可能性がある。


 申し込み者の内訳は男性58人、女性93人で、女性が圧倒的に多いのが特徴。県内が113人、県外が38人で、地元八重山からの申し込みが66%を占める。
 申し込み者の住所は地元のほか、東京、愛知、茨城、京都、埼玉、三重、山口、北海道などと幅広い。


 「星空コン」は八重山初の婚活イベント。ANAインターコンチネンタル石垣リゾートでのカップリングパーティなどが予定されている。

2012年

8月

22日

全国学力テストの平均正答率は…

 全国学力テストの平均正答率は、小中学校とも今年も沖縄が最下位になり、学力不振問題の深刻さが改めて浮き彫りになった。3市町の成績は未発表だが、関係者によると改善が進んでおり、何とか期待が持てそうだ◆しかし不満に思うのは、市町村別の順位が公表されないことだ。国、県は「市町村間に優劣をつけるべきではない」として、あえて公表しない方針だという◆テストをしても順位が分からなければ、頑張った子も怠けた子も、達成感や危機感を持てない。石垣市の教育長が掲げる「県内3位以内の学力」という目標も、検証のしようがない。本来なら市町村、学校、個人の全国、県内での順位を出し、市町村と学校の順位は公表するべきだ◆全国学テは、当初の全員参加方式が廃止になるなど、民主党政権で骨抜きが進んでいる。しかし学力向上対策の決め手は、競争原理の導入だ。切磋琢磨によって、生徒も教師も伸びていく。「順位がすべてではない」という批判は逃げ口上でしかない。競争のない土壌は停滞しか生まない◆どんなに努力しても勉強が苦手な子どももいる。そんな時は教育者の出番だ。「挑戦する気概さえあれば、勝っても負けても得るものがある」と、子どもたちを励ませばいい。

2012年

8月

22日

太陽の周りに虹 「日暈」を観察

八重山日報社近くで見られた「日暈」=21日午後
八重山日報社近くで見られた「日暈」=21日午後

 石垣市内で21日午後1時20分ごろ、太陽の周りに大きな虹の輪がかかる現象が見られた。石垣島地方気象台によると、大気中にある氷の粒に太陽光が屈折・反射して起きる大気光象で、「暈(かさ)」「ハロ」と呼ばれる。


 また、太陽の周りに現れたものを「日暈」、月の周りに現れたものを「月暈」という。それほど珍しい現象ではないというが、この現象に気付く人は少ないようだ。

2012年

8月

21日

竹富町長選きょう告示 最大争点に役場移転 3つどもえの激戦突入

左から加勢本曙氏、山田耕治氏、川満栄長氏
左から加勢本曙氏、山田耕治氏、川満栄長氏

 任期満了に伴う竹富町長選は21日告示される。立候補するのは、2期目を目指す現職、川満栄長氏(59)=西表上原=、新人で前副町長の山田耕治氏(55)=西表祖納=、前県立青少年の家所長の加勢本曙氏(62)=西表白浜=で、前回2008年の町長選に続き、三つどもえの激戦となる見通し。役場移転の是非を最大の争点に、波照間航路の安定運航や経済振興策でも舌戦が繰り広げられそうだ。投票は26日、開票は27日の予定だが、台風14号の影響で変更される可能性もある。

 

 最大の争点となる役場移転について、川満氏は推進、山田、加勢本氏は慎重な立場。だが川満、山田氏はともに住民投票で町民の判断を仰ぐ方針を打ち出しており、実際の政策では違いが見えにくくなった。選挙関係者からは「争点がぼけてしまった」という声も出ている。


 川満氏は15日に西表西部、18日に東部で総決起大会を開き、支持者を動員して気勢を上げた。山田、加勢本氏は総決起大会の予定はなく、島々での懇談会などを通じて支持拡大を図りたい考え。21日には立候補の届け出受け付けが午前8時半から町選管で行われ、各陣営に「選挙の七つ道具」が渡される。


 川満陣営が午前11時から西表島西部で、山田陣営が午前9時から石垣市の事務所で、加勢本陣営が午前8時半から石垣市の事務所で、それぞれ出陣式・出発式を開き、5日間の選挙戦をスタートさせる。川満陣営と加勢本陣営は西表島西部、山田陣営は波照間島で第一声を放つ予定。


 台風で変更がなければ、投票は26日午前7時から午後7時まで町内8カ所の投票所で、開票は27日午後1時15分から、石垣港離島ターミナルで行われる。

2012年

8月

21日

上陸「気持ち理解できる」 議連や地元市議ら 尖閣

洋上慰霊祭終了後、石垣市内で記者会見する議連の山谷会長(右端)ら。左端は地元から参加した砥板市議(19日午後)
洋上慰霊祭終了後、石垣市内で記者会見する議連の山谷会長(右端)ら。左端は地元から参加した砥板市議(19日午後)

 尖閣諸島(石垣市登野城)の魚釣島に地方議員ら10人が上陸したことについて、日本の領土を守るため行動する議員連盟の山谷えり子会長(自民党参院議員)は19日、「驚いている」と述べ、事前の打ち合わせはなかったことを強調した。「正当化できるものではないかも知れないが、気持ちは分かる」と一定の理解も示した。洋上慰霊祭後に行った石垣市内での記者会見で、報道陣の質問に答えた。


 洋上慰霊祭に参加した石垣市議の砥板芳行氏は「8月15日に香港の活動家が上陸し、2日後に、何事もなかったように帰国する状況だ。(私も)上陸できる機会があればやってみようという気持ちはあった。上陸された方々の気持ちは、十分理解できる」と上陸を擁護。ただ「出港の前に事前に準備したことはない」と述べ、上陸は「偶発的」との認識を示した。


 議連事務局長の長尾敬民主党衆院議員は「国は尖閣を実効支配しているつもりだが、あれは明らかに住居跡や廃墟だ。廃墟をそのままにして、実効支配とは言えない」と政府を批判。


 砥板氏も「本来なら住居跡を調査し、八重山の文化財として保護しないといけない」と述べ、尖閣諸島を購入する方針の東京都が調査を進めることに期待感を示した。避難港などの設置も改めて要望した。


 山谷会長は、尖閣諸島の今後のあり方について「漁業活動が安心して行えるよう活用しなくてはならない。有人化も進め、観光も含めて活用できる体制を作りたい」と述べた。


 議連による慰霊祭の開催に遺族会が反発しているとの一部指摘に対しては「遺族の方も慰霊祭に参列している。慰霊祭を政治問題にリンクさせるべきではない」と反論した。


 議連と「頑張れ日本!全国行動委員会」(田母神俊雄会長)のツアー一行は19日午前6時半、漁船21隻で尖閣諸島周辺の洋上に集結し、約30分間、慰霊祭を開催した。終了後は漁業活動をしたり、尖閣諸島を視察したりし、同日夜までに順次、石垣港に帰港した。

2012年

8月

21日

石垣市議会 辻 維周

 時々市議会の傍聴をさせていただくことがあるが、非常に真面目に取り組んでいる議員が多い中で、一部の議員に対して毎回情けなく思う事がある。


 たとえば欠席や遅刻、私語、途中退出である。仮にも市民の代表として議会に送られた議員はその職務を全うする必要があり、病欠や体調不良による遅刻、早退はやむを得ないが、喫煙の為の退出は決して許されないものである。また質問時の揚げ足取りや、ヤジ、質疑時の言葉遣いの悪さなど、品位を疑いたくなるような議員もごく少数であるが目にする。


 議会はケーブルテレビで中継されており、その一部始終が市民の目にさらされている事を承知のうえでの行動・言動なのだろうか。だとすればこれは確信犯的なものであり、到底容認することはできない。


 そもそも市議は市民の代表であり、市民の意見を集約して議会に提出しなくてはならないはずである。にもかかわらず、誠意を持って解決しようと試みる議員に対して、私情をはさみ感情的に相手を攻撃するような質問を投げかける場面にも多々遭遇している。


 また解決済みの古い話をいつまでも蒸し返して質問し、山積している懸案事項にはなかなか手をつけようともしないことは、石垣市にとって行政の遅滞を招き、結果として多くの市民のいら立ちを募らせることになる。


 石垣市議会に今必要なことは、山積する問題を市民の代表として誠意を持って審議・解決することである。


 さらにその審議も常に品位を保ち、私情をはさむことなく行ってゆかなければならない。そのためには一人でも多くの市民が市政に興味を持って、議会を傍聴することも必要ではないだろうか。(本紙論説委員)

2012年

8月

21日

上陸議員ら任意で事情聴取 八重山署 立件は見送り

任意の事情聴取を終え、警察署を出る地方議員や政治団体幹部ら=20日午後零時半過ぎ、八重山署
任意の事情聴取を終え、警察署を出る地方議員や政治団体幹部ら=20日午後零時半過ぎ、八重山署

 尖閣諸島・魚釣島に19日、地方議員や保守政治団体ら10人が上陸した問題で、八重山警察署は20日、政府の管理する土地に無許可で立ち入った軽犯罪法違反の容疑で10人から任意の事情聴取を行った。政府はこれまで尖閣諸島への上陸を制限し、許可なく立ち入った場合は同法に抵触するとしてきた。だが、過去の石垣市議らの上陸にも、県警が立件した事例はない。今回も同様に立件を見送る方針だ。地方議員らは「この国を守っていく気持ちをもっと出していかないといけない」と述べた。


 事情聴取は20日午前11時から、午後零時半までに全員終了した。
 同署は、上陸に至った経緯や島での行動を中心に聞き取りを行った。
 聴取後、鈴木章浩東京都議は報道陣の取材に、上陸は計画的ではなかったと強調した上で、「軽率だったが、国を守っていく気持ちを示していかなければならないと思った。私的な行為で迷惑をかけた部分は申し訳ない」と陳謝した。


 頑張れ日本!全国行動委員会の水島総幹事長は「計画的な行動ではない」と強調。「今後、中国の政権が変わり、10月には再上陸すると言っている。様々な行動を考えなければならない」と政府の対応を批判した。


 上陸したのは両氏のほか、和田有一朗兵庫県議、小阪英二東京都荒川区議、田中裕太郎東京都杉並区議、小嶋吉治茨城県取手市議の地方議員5人と政治団体幹部ら。


 10人は18日夜、国会議員らと一緒に石垣島を出港し、19日早朝に尖閣諸島周辺に到着。魚釣島近くで海に飛び込んで上陸し、約2時間同島に滞在して日の丸を掲げるなどした。

2012年

8月

19日

不法上陸「他国なら銃撃」 田母神氏、政府対応批判

田母神俊雄氏
田母神俊雄氏

 尖閣戦時遭難事件の洋上慰霊祭に参加するため石垣入りした「頑張れ日本!全国行動委員会」の田母神俊雄会長(元自衛隊航空幕僚長)は18日、八重山日報社の取材に応じ、香港の反日団体による尖閣不法上陸事件について「強制送還はおかしい」と政府対応を批判した。


 田母神氏は「政府は弱腰になっている。『大人の対応』と言うが、政治家、役人の自己保身に過ぎない。事なかれ主義の対応で、事態はどんどん悪くなっている。歴史観も間違っている」と指摘した。


 抗議船が海保の指示に従わず、上陸を強行しようとした場合について「他の国ならきちんと国際法に基づいて対応し、銃撃して沈めることもできる。そうしないと、相手の行動はエスカレートする一方だ」と述べた。


 中国政府が逮捕者の早期釈放を求めたことについても「中国は人権無視の国で、漁民が50人や100人殺されても騒がない」と述べ、要求の真の意図は領土的野心だと推測した。


 これに関連して同委員会の水島総幹事長も、不法上陸について「本当は止めることができたのに、政府が強い方針を出さず、海保をがんじがらめにした。上陸を止められなかったのは海保や警察の責任ではない」と政府を批判。


 不法上陸した逮捕者が帰国後、英雄扱いされていることに「裁判にかければ相手も慎重になったのに(日本政府は)飯つき、車つきで英雄物語に手を貸した。相手は、次は5~10隻で同じことをやってくる」と懸念した。

2012年

8月

19日

父の朝俊さん「最高の気分」 天久先頭打者ホームランで

 夏の全国高校野球で快進撃を続けている光星学院(青森)で、1番右翼で出場している天久翔斗選手(3年)=登野城出身=の活躍が光っている。光星学院は18日、強豪神村学園(鹿児島)と対戦、9―4と快勝し8強一番乗りを決めた。天久選手は、先頭打者本塁打を含む3安打で勝利に貢献した。


 天久選手は平真小から石垣第二中を経て、自ら希望して光星学院に野球留学。1年生からレギュラーとなり、甲子園常連校の一員として活躍している。


 甲子園は、4季連続出場。昨年の夏の大会と今春の選抜大会では、2季連続の準優勝にも貢献した。身長166㌢と小柄ながら、俊足好打の選手としてプロからも注目されてるという。


 甲子園で応援中の父、朝俊さんは「夏の大会では4人目の先頭打者ホームラン。しかも、試合開始から最短時間の本塁打らしい。もう言うことはない。最高の気分。本人には次も頑張ってと声を掛けたい」と電話で声を弾ませた。悲願の東北勢初優勝を目指す光星学院の次の対戦相手は19日の第一試合後、抽選で決定する。

2012年

8月

18日

「抗議船は安全」

「また、尖閣に来る」と主張し、Vサインで乗り込む抗議船乗組員ら=17日午後8時過ぎ、石垣港
「また、尖閣に来る」と主張し、Vサインで乗り込む抗議船乗組員ら=17日午後8時過ぎ、石垣港

 

 尖閣諸島、魚釣島への不法上陸事件で、入管難民法違反(不法上陸・入国)容疑で現行犯逮捕され、強制送還が決まった抗議船「啓豊2号」の船長ら乗組員7人が17日、空路で石垣島に到着。県警本部の護送車で石垣港まで、搬送された後、魚釣島に上陸した同船で、強制送還された。


 護送車に出た乗組員らは、海上保安庁や沖縄県警本部に警護されながら、中国語で「(抗議船は)安全。また、釣魚島に来る」などと、叫びながら、船に乗り込んだ。


 港の金網フェンスの外では、幸福実現党のメンバー約30人が「尖閣諸島は日本の領土。中国人は出て行け」と、抗議のシュプレヒコールを上げた。


 現場には、テレビカメラ10台など、約40人のマスメディアが集まった。この中には中国など、海外の5社も含まれていた。関係者によると、抗議船は海上保安庁の巡視船に領海内まで監視されながら、強制送還されるという。

2012年

8月

18日

強制送還「あまりに性急」 中山市長、懸念示す

反日団体メンバーの強制送還に懸念を示す中山市長=17日午後、市役所
反日団体メンバーの強制送還に懸念を示す中山市長=17日午後、市役所

 尖閣諸島の魚釣島に上陸した香港の反日団体メンバーが強制送還されたことについて、中山義隆市長は17日「幕引きを急いでいるようだが、あまりにも性急という感じがする」と懸念を示した。


 メンバーが海保の巡視船にれんがなどを投げつけたことについて「器物損壊や公務執行妨害に当たらないか。刑事事件になる可能性がある。あとで問題にならなければいいが…」と指摘した。

2012年

8月

18日

故・大仲國夫さんに叙位・叙勲 長男の要さんが受け取り

父・國男さんの叙位・叙勲を代理で受けた要さん=八重山合同庁舎
父・國男さんの叙位・叙勲を代理で受けた要さん=八重山合同庁舎

 長年の教育功労が認められ、元八島小学校校長の故・大仲國夫さんに国から叙位・叙勲が贈られ17日、伝達式(八重山教育事務所主催)が、八重山合同事務所であった。長男で沖縄尚学高校教諭の要さん(51)=那覇市=が出席、証書を受け取った。叙勲は瑞宝双光章。


 大仲さんは1939年、小浜島生まれ。通信教育で日本大学教育学部を修了。1957年、与那国町久部良小学校の助教諭を皮切りに八重山の小学校14校を歴任、42年間に渡って、教べんをとった。99年3月、八島小学校校長で定年退職。退職後も石垣市のソフトボール協会長を務めるなど、スポーツ振興にも尽くした。今年2月、75歳で病死した。


 伝達式で、宮良学所長は「大仲先生の八重山の教育界への大きな貢献が認められた。先生の教育への熱い思いを引き継いでいきたい」と述べた。要さんは「父は教育一筋の人生だった。叙位叙勲は本人の努力だけでなく、周りの人々の援助のたまのの。もう少し長生きしてもらい、自分の手で叙勲を受けてもらいたかった」と父の死を悼んだ。

2012年

8月

18日

「植物に興味でてきた」 ハーブ標本作りに親子15組

施設内で実際にハーブを採取した子どもたち=17日午後、石垣青少年の家
施設内で実際にハーブを採取した子どもたち=17日午後、石垣青少年の家

 NPO法人ジャパンハーブソサエティー八重山支部(嵩西洋子支部長)による「夏休み親子ハーブ標本作り」が17日、石垣青少年の家で開かれた。15組の親子が参加し、ハーブの標本作りを通して植物の名前や特徴、活用方法などを学んだ。


 ハーブ標本作りは、ハーブの普及やハーブを通しての児童生徒への総合的学習支援などが目的。八重山支部による親子向けの標本作り開催は初めて。また8月2日(ハーブの日)に開催予定だったが、台風の影響により延期された。


 この日は、嵩西支部長が身近なハーブについて、実物を見せながら紹介。方言名や使用方法なども説明した。参加者たちは興味津々で、植物を鼻に近付けて匂いを嗅いでいた。


 ニシヨモギやレモンバジルなど17種類のハーブ標本作りにも取り組んだ。ハーブを紙の上にテープで貼り付け、余白に名前や活用方法などを書き込んでいった。またオオバコとリボクサの2種類は、施設内を散策して実際に採取。子どもたちは熱心に植物を見つめ、嵩西支部長の話に耳を傾けていた。

 

 参加した稲福明李さん(平真小4年)は「見たことのない植物がたくさんあって驚いた」とし、「ゼラニウムがいい匂いで気に入った。植物に興味がでてきた」と笑った。嵩西支部長は「このような標本作りで、子どもたちが身近なハーブに興味を持ってもらえれば」と話した。

2012年

8月

18日

バンナ公園で走行テスト エコリンヤイマ 電動スクーター

走行テストを行った2台の電動スクーター=17日午前、バンナ岳
走行テストを行った2台の電動スクーター=17日午前、バンナ岳

 石垣島内での電動スクーター導入に向けて取り組むエコリンヤイマ(兼田憲代表)は17日、2台の電動スクーターの走行テストをバンナ岳で行った。2台の電動スクーターは、展望台までの山道を問題なく走行。兼田代表は「乗る人の体重もあるが、まずまずの結果」と話した。


 エコリンヤイマは島内での電動スクーターの導入に向け、一昨年から実験・調査を行っている。これまで6社の電動スクーターを島内で走らせてきた。兼田代表は「電動スクーターには以前から関心があった。使用する人の用途に合わせて使えば、便利なものになる」と説明した。


 この日は、「ASTORO(アストロ・ジョイ)」と、「CARNEL(カーネル)」という2台の電動スクーターで走行テストを行った。アストロ・ジョイはバッテリーにリチウムフェライト電池を搭載、1回の充電で約80キロを走れる。カーネルにはパワーモードという機能が付いており、坂道などでスピードを落とさずに走ることができる。


 走行テストでは、カーネルが最後までスピードを落とすことなく、展望台に到着。アストロ・ジョイは、カーネルよりもスピードはゆっくりだが、問題なく展望台まで走行することができた。結果に兼田代表は「まずまず」と笑顔をみせた。エコリンヤイマでは、手ごろで性能のいい電動スクーターを導入したいと考えている。


 兼田代表は「電動スクーターでパワーがあり、距離が走れるものは30万円以上する。そこが難しい所だが、増えていけば排気ガスも減り、ガソリン代などコスト軽減にもつながる」と話した。電動スクーターなど問い合わせはエコリンヤイマの兼田代表(090―9576―3217)。

2012年

8月

17日

夏、真っ盛りの熱帯夜の中…

 夏、真っ盛りの熱帯夜の中、国民の寝不足を吹き飛ばしながら、沸きに沸いた第30回夏季オリンピック・ロンドン大会。12日に五輪スタジアムで開会式が行われ、240の国と地域から、約1万5000人の選手が参加した。26競技、320種目が実施され、さまざまな感動と勇気をもらった17日間だった◆日本のメダルは金7個だったが、タイトルコラムの「金波銀波」のように波に乗り、銀14個、銅17個で史上最多の38個を獲得。メダルの色はそれぞれ違うが、銀は金より良い、銅は金と同じと勝手に解釈。次回の2016年、ブラジルのリオデジャネイロでは、日本選手団のさらなる躍進を期待したい◆今年は「金」の文字に一喜一憂することが多い。天文現象でも「金環月食」「金星の太陽面通過」などに続き、14日未明には、金星の前を月が横切り、金星を隠す「金星食」が23年ぶりに観察され、次の金星食が観察できるのは2063年◆あす18日から26日まで「南の島の星まつり」が開催される。全島ライトダウンをはじめ、夕涼みライブ、国立天文台施設公開、天体観察会、星空コン、プラネタリウム、記念講演会などがある。満天の星空を家族みんなで楽しもう。

2012年

8月

17日

住民も「定見」持てず 島々の安全保障

 尖閣諸島周辺には中国の漁業監視船が頻繁に出没するようになり、中国当局者が「日本の実効支配打破を目指す」ことを公言するなど、攻撃的な姿勢が強まっている。急速な経済発展と国力の躍進が背景にあるのは明らかで、政治・経済ともに低迷する日本は「弱み」につけ込まれた形のようだ。周辺海域で漁をする漁業者だけでなく、一般市民も尖閣諸島問題に関心を持ち、声を上げ続けることが求められている。


 中国共産党系の新聞では、尖閣諸島周辺で軍事演習地区を設置するよう求める中国軍関係者の発言が掲載されるなど、尖閣諸島に対する中国の領有権主張は、軍事力の行使を示唆するレベルに達し始めた。


 八重山防衛協会の三木巌会長は「外交的な問題に、市民が簡単に意見を言うことはできない」としながらも「国防も防災も同じ。市民が自分たちの領域は自分たちで守るという意識を持つことも必要だ」と話す。


 ただ、島々の安全保障のあり方に対しては、市民レベルの議論は盛り上がってこなかった。一方で尖閣諸島の領有権や自衛隊の役割を記述した中学校公民教科書の採択に対しては、激しい反対運動が勃発。与那国町の自衛隊誘致をめぐっては、島の意見は二分されたままだ。


 住民が安全保障に対する定見を持てないまま「隙」を突かれる事態になれば、石垣市登野城=尖閣諸島=を他国に強奪される未来は、そう遠くないかも知れない。

2012年

8月

17日

抗議船、石垣入港 実況見分始まる

タグボートに横抱きにされて入港した香港活動家の抗議船=16日午後4時半ごろ
タグボートに横抱きにされて入港した香港活動家の抗議船=16日午後4時半ごろ

 日本の領海内に侵入し、尖閣諸島の魚釣島に上陸した香港の活動家が乗船した抗議船が16日、石垣に入港した。抗議船は、海上保安庁第十一管区石垣海上保安部所属の巡視船「いしがき」の先導で、タグボートと横抱きにされた状態で、同日午後4時半ごろ、入港した。


 この日から、巡視船「いしがき」で岸壁から見えないようにして、保安官が実況見分を開始した。海上保安庁によると、実況見分の期間は未定。本部と調整しながら、決めるという。


 抗議船を視察した中山義隆市長は「(強制送還の話があるが)日本の法律で厳正な対応をしてほしい」と強調。「再度、このようなことが無いように尖閣諸島で八重山住民が漁業できるように灯台や港湾の整備をしてもらいたい」と政府に要求した。石垣市議会も9月に臨時議会を開き、抗議決議を予定。


 抗議船は15日、尖閣諸島の西側から接続水域に入り、時速約15キロで東に向けて航行を続けた。海保の巡視船は領海から出るよう無線などで警告しながら並走したが、抗議船は警告を無視。活動家らは魚釣島近くで抗議船を停泊させ、上陸した。

2012年

8月

17日

尖閣「守り抜けるのか」 地元に広がる不安 強制送還には賛否

 香港の反日団体メンバーが尖閣諸島の魚釣島に不法上陸した事件で、政府が強制送還の方針を固めたことを受け16日、地元からは「処罰するべきだ。強制送還だけでは、また来る」(八重山防衛協会の三木巌会長)などと疑問の声が上がった。中国の海洋活動は活発化の一途をたどっており、尖閣諸島を守り抜けるのか、地元には不安が広がり始めている。

 

 上陸した反日団体は中国政府の意をくんでいるとされており、三木会長は「相手は国土をかすめ取ろうとしているのに、何も処罰しないのか」と疑問視。


 今後、政府が取るべき対応としては「尖閣諸島に人が住むことが大事。施設を作って実効支配を強化するべきだ。尖閣を守り抜かなくてはならない」との考えを示す。


 自営業の平田直芳さん(54)=石垣=も「終戦記念日の8月15日に合わせた上陸は日本を侮辱した行動。強制送還は有り得ない。日本の外交が軟弱だから(尖閣諸島を守り抜くのは)厳しい」と懸念した。


 尖閣諸島を守るには、市民の領土意識を高揚させることも大事だが、尖閣諸島については「教育現場でも教えられてこなかった」と指摘するのは、元教員で、教科用図書八重山採択地区協議会委員の石垣繁さん(74)。


 中学校の公民教科書選定では、従来の教科書が尖閣諸島について「日本の領土だが、中国も領有権を主張している」と、日本の領有権を明示しない記述になっていることに気づき「心を刺される思いだった」と明かす。この記述にどうしても同意できず、尖閣問題の記述がより充実した育鵬社の教科書に投票した。


 石垣さんは「尖閣諸島を八重山郡と明記した中国の感謝状が市の文化財に指定されている。政府は、こういう資料を使って(領有権の正当性を)中国に説明したことがあるのか」と、中国側を説得する努力の必要性も訴えた。


 漁業者の名嘉秀三さん(49)=新栄町=は、反日団体メンバーの強制送還に対して「人道的に考えた場合、やむを得ない」と理解を示す。ただ「2度とこんなことがあってはならない。尖閣諸島に監視施設や避難港を作るべきだ」と改めて政府の対応を求めた。

2012年

8月

17日

「次は3回戦だ」 宮良監督の実家で歓声

浦添商の得点シーンで、大喜びで踊り出すす関係者。左は感激の表情を見せる母の順子さん=16日午後、石垣市石垣の宮良監督の実家
浦添商の得点シーンで、大喜びで踊り出すす関係者。左は感激の表情を見せる母の順子さん=16日午後、石垣市石垣の宮良監督の実家

 浦添商が滝川第二を破った16日、石垣市石垣にある宮良高雅監督(43)の実家では、母の順子さん(73)や、高雅さんが八重山養護学校(現・八重山特別支援学校)勤務時代に同僚だった教育関係者らが集まり、テレビを前に大歓声。「次も頑張って」と応援のボルテージを上げた。


 浦添商は序盤から順調に得点を重ね、快音が響くたびに、集まった人たちはパーランクーを打ち鳴らして喜んだ。高雅さんがテレビの画面に映るたび「かっこいい」と拍手。投手交代や代打の起用など、高雅さんの采配も要所で冴えた。勝利の瞬間、集まった人たちは、モーヤーで喜びを爆発させた。順子さんは終始落ち着かない様子で観戦。勝利が決まると、そっと涙をぬぐった。


 順子さんによると、高雅さんは小学校3年から野球を始めたが、試合に出ることができず、ボール拾いの日々だった。それでも野球を続け、興南高校で甲子園を目指したが、当時、全盛期だった沖縄水産に阻まれ、出場を果たせなかった。


 監督として甲子園出場の夢を実現し、快進撃を続ける高雅さんの姿に、順子さんは「浦添商の子どもたちが甲子園に連れて行ってくれた」と感謝した。


 高雅さんの小学校時代の担任で、八重山養護学校では同僚でもあった大田綾子さん(63)は「子ども一人ひとりの特性を見るのは、養護学校の教師には欠かせない。養護学校での経験が(野球部監督として)生かされた」と語った。

2012年

8月

16日

反日団体上陸に識者の声 拓殖大客員教授 海自の領海警備を

惠隆之介・拓殖大客員教授の話 
 香港の反日団体が、日本が一年で一番落ち込む日である8月15日に上陸した。したたかだ。不戦の誓いなどと言って、懲罰的軍事力を発揮できない日本は、近隣諸国からどんどん領土をむしり取られる。


 今回のような尖閣上陸は何回も繰り返され、既成事実が積み上げられる恐れがある。中国国民に対し、尖閣は中国の領土だというミスリードが進み、上陸した者は英雄扱いされる。日本は強い対抗手段を発揮しないといけない。

 

 海保では手に負えない時が来る。海上自衛隊の護衛艦を領海警備に出動させたほうがいい。国際法上、抗議戦の臨検も威嚇射撃も可能だ。抑止力を持たないと、今後も大手を振って尖閣に上陸される。

2012年

8月

16日

上陸阻止失敗に衝撃 地元「逮捕者は裁判に」 市長、厳正対処求める

 「上陸を阻止できなかったのは情けない」―。香港の反日団体メンバーが尖閣諸島(石垣市登野城)の魚釣島に上陸を果たしたことで、地元には衝撃が走った。2010年の中国漁船衝突事件の悪夢がよみがえり、「(当時のように)処分保留のまま釈放では困る」(中山義隆市長)などと、政府に毅然とした対応を要求する声が相次いだ。

 

 テレビの報道で事態を知ったという中山市長は「海保が巡視船で見張っていると聞いたので、上陸はできないと思っていたが…」と、上陸阻止の失敗に当惑。「(上陸を許したことは)残念だが、政府には国内法に沿って厳正に対処してもらいたい」と要望した。


 香港当局が反日団体の尖閣上陸を阻止しなかったことについては「韓国の大統領が竹島に上陸し、日本政府が混乱している状況を見て、隙を突いたのではないか」と推測。東京都が尖閣購入計画を進めていることとの関連については否定的な考えを示した。


 八重山漁協の上原亀一組合長は、逮捕した反日団体メンバーの処遇について「しっかりと国内法で処罰するべき。(漁船衝突事件の)船長のように、チャーター便で国に帰し、英雄扱いでは困る」と釘を刺した。


 漁業者の名嘉秀三さん(49)は「上陸を組織できなかったのは情けない。尖閣諸島は間違いなく日本の領土。自分たちで率先して、周辺で漁をすることも考えている」と危機感を募らせた。


 尖閣諸島への上陸を繰り返すことで、日本の領有権をアピールしてきた市議の仲間均氏は「領土、領海警備の甘さが露呈された。もっと警備を強化するべきだ」と反日団体メンバーの上陸阻止失敗を批判。逮捕者に対しては「裁判にもっていくべきだ。そうしないと領土、領海は守れない」と指摘した。

2012年

8月

16日

「戦争体験語りべの育成を」 戦後世代への風化防ぐ

識名校長が刻んだ文字を凝固剤で保存する平田一雄会長=15日、忘勿石之碑
識名校長が刻んだ文字を凝固剤で保存する平田一雄会長=15日、忘勿石之碑

 今年で終戦67年を迎え、戦争体験者も70代以上と高齢化が進み、戦争の風化を危惧する関係者もいる。忘勿石之碑保存会(平田一雄)もその1つ。昨年は建立20周年で約50人参加した参列者も今年は10人。平田保存会長は「戦争マラリアに関心を示す若い世代を支援し、風化を防ぎたい」と話している。


 毎年、識名信升校長が刻んだ「忘勿石 ハテルマ シキナ」の文字は毎年、凝固剤で保存を図っている平田会長は、「5年ごとの建立記念式典で体験者を招き、戦争体験を語ってもらうとともに、それを語る人材を育てないといけない」と、戦後世代に戦争マラリアの関心を促している。


 石碑がある西表島でも戦争体験者の第二世代、佐事安弘さんは大原中学の校長を努める。「忘勿石碑の前で戦争体験学習を行い、子どもらに伝えたい」と語る。


 波照間出身者が強制疎開で戦争マラリアの被害に遭った歴史は八重山戦争マラリアを語り継ぐ会が、紙芝居やDVD制作で次世代に伝えている。また、都内での演劇上映が9月に予定されているほか、大学生が研究で訪れる機会もあるという。

2012年

8月

16日

仮処分の申し立て却下 育鵬社版の給付拒否認めず

 石垣市が育鵬社の公民教科書を採択したことをめぐり、市内の中学2年生と保護者が、育鵬社版の無償給付を受けない地位にあることの確認を求めた仮処分の申し立てに対し、那覇地裁(酒井良介裁判長)は、申し立てを却下した。決定は10日付。


 酒井裁判長は、申し立てについて「(原告に)著しい損害または急迫の危険を避けるために必要であるということはできない」とした。


 市教委の玉津博克教育長は15日、記者会見し「妥当な決定。学校では引き続き、教育委員会が採択した教科書を授業に役立てていただきたい」と述べた。


 一方、東京書籍版の無償給付を求めた裁判は12月に判決が出るスケジュールで審理が進んでいる。市教委によると、市を提訴した原告は一時、生徒と保護者5組に達したが、現在は2組が訴えを取り下げた。

2012年

8月

15日

夕暮れどき、石垣島の山のふもとから…

 夕暮れどき、石垣島の山のふもとから眼下に視線をやると、サトウキビ畑が金銀に輝く姿が見えた。八重山日報の創業者、故・宮良長欣はこの光景に感動し、自ら連載する予定のコラムを「金波銀波」と名づけることを決めた。当時の村山信夫編集長の話だ◆宮良のコラムは諸事情で実現しなかったが「八重山らしさ」を象徴する光景として、サトウキビ畑を脳裏に浮かべたのは興味深い。八重山は元来、農業の島なのだ。農業は食糧を生産し、命を支える。八重山を訪れる観光客も、地元の特産品に舌鼓を打ち、また八重山に来たいと思う。農業と観光はどちらも八重山の主要産業だが、基盤となるのは農業だ◆ところが、農業のイメージは芳しくない。「仕事が大変、汚れる、生活が苦しい」。ある農家はそう嘆いた。八重山農林高校が学科を再編し、学科名をすべて横文字に変えたのも、そうした農業のイメージを払拭したい思いがあったためだろう◆生産、加工、販売を一貫して行い、ビジネスチャンスを広げる「六次産業化」も脚光を浴びている。農業は脳業であり、頭脳プレーも求められる分野だ。有為な人材が続々農業を志し、八重山が「金銀」に輝く未来を夢見たい。[このコラムはきょう以降、月、水、金曜日に掲載します]

2012年

8月

15日

今月中に本体工事完了 来月から各種検査へ 新空港

新石垣空港建設現場の見学台から見た光景。大勢の人たちが見学に訪れている(14日午後)
新石垣空港建設現場の見学台から見た光景。大勢の人たちが見学に訪れている(14日午後)

 来年3月7日の開港が予定されている新石垣空港は、8月中に本体工事が終了し、9月に土木工事の完成検査、10月に照明工事の完成検査、11月に航空機で実際に上空を飛行する飛行検査を行うスケジュールで作業が進んでいる。県新石垣空港建設事務所の久高將佑所長は「3月7日の供用開始が遅れないよう取り組んでおり、問題ない」と話している。


 同事務所によると、2千㍍の滑走路は完成しており、現在、標識などの設置や、路面の水切りを良くするための工事が月内をめどに進められている。誘導路の関連工事も順調だという。空港本体以外では、駐車場や屋根付き歩道の整備が残っているが、いずれも年明けまでには完了する予定。


 順調なら11月に行われる飛行検査は、航空保安施設や航空交通管制施設などが機能しているか、航空路や航空機の出発進入方式が適切かなどをチェックする。飛行検査をクリアすれば供用開始が確定する。式典が開催される予定で、県は今後、関係機関と実行委員会を組織し、式典の期日や内容などを協議する。

2012年

8月

15日

子宮頸がん81% ヒブ、肺炎球菌は52% 家計負担、9千万円軽減 ワクチン接種率

 石垣市の中学1年生から高校1年生の女子を対象にした子宮頸がんワクチンの接種率は、無料化がスタートした2011年度、81%に達したことが市健康福祉センターのまとめで分かった。市民の関心の高さを反映していると言えそうだが、同センターは「本来は100%が理想」(前底正之所長)として、今後も接種率向上を呼び掛ける。同じく無料化の初年度だったヒブ、小児用肺炎球菌ワクチン接種率は、ともに52%にとどまった。3ワクチンの接種費用総額9182万円は、国と市が2分の1ずつ負担した。

 

 子宮頸がんワクチンは半年間で3回の接種が必要。メーカーのワクチン供給不足で昨年4月の接種開始が同年7月にずれ込んだため、高校2年生でも、昨年度中に1回でも接種していれば、今年度に接種する残り2回は無料となる。


 同センターによると、昨年度の接種対象者は1137人で、接種者は925人。接種率は中学1年83・1%、同2年83・4%、同3年80・4%、高校1年77・9%。子宮頸がんの原因は性交渉の際に感染するヒトパピローマウイルスで、ワクチン接種は子宮頸がんの60~70%の予防に効果的とされ、特に10代での接種が推奨されている。


 ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンの対象者は生後2ヵ月から4歳児まで。接種対象者3233人に対し、接種者はヒブ1688人、小児用肺炎球菌1682人。接種率は子どもの年齢が上がるにつれて逆に下がる傾向がある。


 3種のワクチンは医療機関で予約すれば、無料で接種を受けることができる。費用は医療機関が市に直接請求するため、家計の負担はない。ワクチン接種の無料化で、家計は昨年度だけで9000万円余の負担を軽減されたことになり、同センターは「国、市の負担で接種できるので、できるだけ多くの子どもに接種を受けてほしい」と期待している。問い合わせは同センター℡88―8800。

2012年

8月

15日

北陸で誘客プロモーション YVBが八重山PR

新空港開港をPRするミス八重山(YVB提供)=11日、富山県
新空港開港をPRするミス八重山(YVB提供)=11日、富山県

 新石垣空港開港PRを目的に、八重山ビジターズビューロー(YVB、会長・中山義隆市長)は9日から2泊3日の日程で、北陸プロモーションキャンペーンを展開した。


 YVBは、金沢、富山で航空・旅行会社対象にした八重山観光セミナーを実施。来年3月の新空港開港や星まつり、ロッテ、ガンバ大阪などプロ球団のキャンプするスポーツ施設の充実をアピールした。11日、富山市内での石垣島の物産展(石垣市主催)では、観光PRブースを設置。


 新空港開港チラシのほか、石垣市、竹富町、与那国町の八重山3市町の観光パンフレット各1000部を来場者に配布した。また、地元テレビ、ラジオにミス八重山、宮平康弘市観光協会長が出演し、八重山の魅力をアピールした。9月には、福岡、広島でも新空港開港プロモーションを実施する。

2012年

8月

15日

島々の実状学ぶ リーダー研修会に40人 竹富町子ども協

手話を使ったゲームも行われたリーダー研修会での手話講座=14日午後、市商工会館ホール
手話を使ったゲームも行われたリーダー研修会での手話講座=14日午後、市商工会館ホール

 竹富町子ども会育成連絡協議会(上野寛会長)による「2012年度リーダー研修会」が14日、石垣市商工会館ホールで行われ、町内の子ども会から約40人が参加した。この日は児童生徒が子ども会の活動について発表したほか、環境省自然保護官の講話や、石垣ろうあ者友の会による手話講座が行われた。


 リーダー研修会は町内各地区の子ども会や育成会の役員が集まり、学習を通してリーダーとしての自覚と資質の向上を図ることが目的。開会式で、上野会長は「研修会が島々のことを知る機会になれば。一緒に有意義な時間を過ごしましょう」とあいさつした。


 研修会では、各地区のこども会が1年間の活動報告を発表。各子ども会の課題についても挙げられ、「自分たちがリーダーとなって、資金作りや体験学習を計画したい」「中学生が中心となって、活動を盛り上げていきたい」などと発表した。


 午後から行われた手話講座では、講師の石垣ろうあ者友の会のメンバーから手話でのあいさつを学んだ。また手話を使ったゲームも行われ、児童生徒だけでなく大人たちも楽しんでいる様子が見られた。このほか、自然保護観察官の千田智基さんが八重山のサンゴ礁について講話を行った。


 研修会を終えて、子ども会会長の吉澤乃愛さんは「他の子ども会の良い所が分かり、その良い所を自分たちの活動にも活かしていきたい。初めての手話もこれから後輩たちと一緒に勉強したい。とても楽しかった」と感想を述べた。

2012年

8月

14日

事業主体決まらず 現空港跡地のヘリポート整備 県、市町村とも難色

昨年5月、通算2500回を達成した急患搬送のヘリ(石垣空港)
昨年5月、通算2500回を達成した急患搬送のヘリ(石垣空港)

 来年3月の新石垣空港開港後、現空港跡地に整備が計画されている離島の急患搬送用のヘリポートは、事業主体が決まらない状況が続いている。地元の関係自治体と県が、互いに財政支出に難色を示しているためだ。宮古、八重山の5市町村長でつくる美(か)ぎ島美(かい)しゃ市町村会が7月、改めて県に要請行動を展開するなど、政治決着を図る動きが進んでいるものの、現状ではどこが事業主体になるのか見通せない。

 

 市消防本部は来年3月、現空港跡地に移転する。ヘリポートは消防庁舎に隣接する国有地での整備が計画されている。市消防によるとヘリポートは約1400平方㍍、事業費は約2500万円の規模になる見通し。竹富町、与那国町、多良間村からの急患搬送に活用される。


 事業費を負担する事業主体のあり方をめぐり、市消防は、6、7月に開かれた関係自治体と県の意見交換会で、県が事業主体となって整備するよう要請してきた。市消防総務課は「複数の市町村が関係する広域的な事業なので、県に整備をお願いしたい」と話す。


 これに対し、県福祉保健部医務課の担当者は八重山日報社の取材に「救急搬送は一次的には市町村の業務であり、ヘリポートの整備方法は、関係する自治体で相談してほしい。県はどう支援できるのかを検討したい」と強調。
 地元自治体が事業主体になるよう求め、県が事業主体になる可能性については「ないと考えている」と否定した。


 県の姿勢に対し、市消防は「県にぜひお願いしたいと要請中だ」(総務課)と、引き続き県費での整備を求める姿勢を崩していない。ただ、来年3月の新空港開港が迫っており、市消防は「年内には決着させないといけない」と焦る。県もタイムリミットが迫っていることを認めるが「(地元の自治体に)早めに動いていただかないといけない」(医務課)と逆に地元の決断を求めており、現状ではボールの投げ合いに終始している。


 美ぎ島美しゃ市町村会の要請後の動きについて県医務課は「要請について(県上層部から)個別の指示はない」と話している。急患搬送とヘリポート 現在、石垣航空基地は急患搬送のヘリ発着地として現空港を使用している。新空港は白保地区にあり、市消防や八重山病院までの距離が遠いため、市消防は新空港開港後、現空港跡地にヘリポートの整備を計画している。市議会も今年の3月定例会で現空港跡地でのヘリポート整備要請を可決した。離島からの急患搬送は年間約100件ある。

2012年

8月

14日

黒石川窯跡 市文化財に 沖縄の陶芸史上貴重 窯跡指定は初めて

玉津教育長から指定書を受け取る宮良さん(左)=石垣市教育委員会
玉津教育長から指定書を受け取る宮良さん(左)=石垣市教育委員会

 石垣市教育委員会は、黒石川(フーシナー)窯跡=大川=を市の文化財に指定し13日、指定書を交付した。黒石川窯は18世紀前半から、さまざまな焼き物の生産拠点として、大正期までほぼ200年に渡り多くの陶芸品を産出した。八重山だけでなく沖縄陶芸の歴史を知る上で貴重として、市の文化財(史跡)となった。窯跡の指定は初めて。

 

 黒石川窯は山田平等(サンダビラ)窯=石垣=から1730年、薪(まき)や水の利便性のため移転、焼き物生産を開始した。瓦をはじめ壺、甕(かめ)、香炉、鉢など多彩な陶器が製作されていた。大正期まで生産が続けられていたという。6基の窯跡があり、広さは約6千平方㍍。


 市文化課によると、黒石川窯跡は、保存状態が良好で出土品も多く、八重山だけでなく沖縄の陶芸の変遷(へんせん)を知る上で貴重としている。


 市教委は1988年から3次に渡って同窯跡を発掘調査。多くの陶芸史料が出土したが、保存のため埋め戻され、現在は原野の状態になっている。市教委は史跡看板を設置し活用を図る。市内ではほかに3カ所の窯跡が確認されており、市教委は発掘調査の上、文化財指定する方針。


 市教委であった交付式で、玉津博克教育長が、窯跡の土地を所有する宮良善久さん(52)=新川=に指定書を交付した。


 玉津教育長は「黒石川窯跡は、宮良さんのおかげでしっかり保存されてきた。文化財としての利用だけでなく、石垣の陶芸発展のため活用したい」と述べた。宮良さんは「発掘調査で多くの出土があり、驚いた。文化財に指定され喜んでいる。歴史や文化を知る場所として活用してほしい」と期待している。石垣市の文化財指定は、無形・有形合わせ76件となった。

2012年

8月

14日

川平湾が水質悪化 土砂や生活排水などで 小島周辺を視察

辻所長の案内で、川平湾に浮かぶ小島の周辺を視察した箕底議員(右)=13日午前、川平
辻所長の案内で、川平湾に浮かぶ小島の周辺を視察した箕底議員(右)=13日午前、川平

 日本百景にも選ばれ、国の無形文化財指定の名勝である川平湾に赤土が堆積し、水質が悪化しているとして、石垣市議の箕底用一議員が現場を視察した。同湾の水質調査などを行う辻環境文化研究所の辻維周所長が案内した。一昨年と昨年には中山義隆市長や市職員らが視察を行っており、箕底議員は「専門分野の知恵も借り、(市の取り組みが)その後どうなったのかを聞き、検討したい」と話した。


 川平湾周辺の地形はすり鉢状になっており、農地や河川などからの赤土や土砂、近くの集落からの生活排水などが流入。湾内にヘドロや赤土が堆積し、サンゴの育成などに悪影響を与えている。


 この日は、川平湾に浮かぶ小島の周辺を視察。辻所長は「小島の裏側で水流が止まってしまい、海流が巡回していない。赤土などを除去し、海流が巡回するようにすべき」とした。


 また、川平湾内と水流が止まっている海岸の2カ所で水質調査も行い、化学的酸素要求量(COD)は川平湾内が0、海岸が8~9だった。辻所長は「東京湾が6なので、それよりも汚れている」と説明した。このほか、車両が砂浜まで進入して小島に向かって走ったタイヤの跡もあり、ヤドカリやカニなど自生する生物への影響も懸念された。


 視察後、箕底議員は「いつも見ている光景だが、調査したことで汚染されていることを実感した」と述べ、「専門分野の知恵も借り、市にはその後どうなったのかを聞きながら、検討していきたい」と考えを示した。

記者の目

東京湾より汚れている

 ○…箕底議員が川平湾に浮かぶ小島周辺を視察した。化学的酸素要求量(COD)は水質の汚れの度合いを示す指標の一つで、値が大きいほど汚染が進んでいることになる。水流が止まってしまった海岸では8~9という結果に。東京湾でも6という値だと知り、「まさか東京湾より汚れているとは…」と箕底議員もびっくり。

2012年

8月

13日

モラルを問う② ~捨て犬・捨て猫・放し飼い~ 本紙論説委員 辻 維周

 台風9号が接近していた時のこと、名蔵湾沿いで首輪の付いた一頭の中型犬を保護し、知り合いを通じて飼い主を探したが見つからない。仕方なしに風雨が収まった後にパンとミルクを与えて同じ場所に放してきたが、知り合いから聞いたところによると、この島では台風が近づいた時にはわざと犬を放す飼い主も多いとのこと。また夜間巡回中に米原付近でリードをつけずに犬を散歩させていた若者に注意したところ、「五十メートル以内ならリードをつける必要はねえんだよ!」とわけのわからない身勝手な言い分を喚き散らされたが、世のなかには犬嫌いもしくは犬に恐怖を感じる人もいるので、散歩時のリードは必須である。さらに週末や夜間には保健所のパトロールも無いため、放し飼いをしている人も多いとの話も聞いた。今まで述べたケースはローカルルールとの言い分もあろうが、別の視点から言うと非常に無責任な飼い方であり、そのような人は生き物を飼う資格が無いともいえる。


 それは内地からの移住者にも言えることであり、せっかく連れてきた犬や猫を内地に帰るときには島に置き去りにしてしまうケースが多い。その結果、野犬や野良ネコが増加してヤギや子牛を襲ったり、貴重な野生生物を食べてしまったりすることにより、農業や自然環境に重大な影響を与えている。また子猫が路上にうずくまっているところに車が突っ込んで轢き殺すロードキルも急増しているので、保健所や市役所は夜間土日祝日の対応ならびに野犬のみならず、野良ネコ対策も講じる必要が出てきたと思われる。


 また水環境ではブルーギルやグッピー、ティラピア、特定外来生物に当たるカダヤシなども、飼いきれなくなった人が名蔵ダム近くの於茂登親水広場の流水に捨て、環境に適応し自然繁殖してしまったために在来種を駆逐してしまっていることは嘆かわしいことである。さらにこの名蔵ダム付近では、ミシシッピアカミミガメの成体も目撃している事から、石垣の環境は水陸ともに人為的に相当乱されてしまっていると考えるしかない。


 金魚を含むどのようなペットでも、一度飼い主になると最後まで面倒をみる義務が生じ、途中でその義務を放棄することはできないことを肝に銘じておく必要がある。身勝手な飼い方をする人がいなくなり、安楽死と言う名の殺戮が行われる動物愛護センターが暇になる時が来ることを願わずにはいられない。
              (首都大学東京 観光科学領域 大学院講師)

2012年

8月

13日

シェパード徘徊「危険」 山原の県道79号 ロードキル急増 国の天然記念物も犠牲に

路上を徘徊するシェパード=11日午後11時50分ごろ、山原(辻環境文化研究所提供)
路上を徘徊するシェパード=11日午後11時50分ごろ、山原(辻環境文化研究所提供)

 野生生物の輪禍防止パトロールを続けている辻環境文化研究所の辻維周所長が11日深夜、山原(ヤマバレー)の県道79号で、シェパードを確認、写真に収めた。辻所長は「野犬化したシェパードを初めて見た。非常に危険」と注意を呼び掛けている。


 辻所長によると、車両でのパトロール中、11日午後11時50分ごろ、山原の路上で徘徊するシェパードを見つけた。中型の雄で、首輪が無く肋骨が浮かぶほど痩せていたため、野犬と見て間違いないという。


 「石垣市では飼い主のモラルが低い。シェパードは捨てられたものだろう。野生化したシェパードはオオカミと同じ。子牛やヤギを襲う可能性がある。子どもたちにも非常に危ない」と辻所長。辻所長は週明けの13日、石垣市役所と八重山保健所に、対策を要請する予定。

 

 石垣市で小動物が車両にひかれる「ロードキル」の被害調査を実施している辻環境文化研究所(辻維周所長)は、7月分のロードキル調査リストをこのほど、まとめた。7月は102件のロードキルが発生し、先月から23件増と急増している。このうち、国の天然記念物に指定されている小動物のロードキルは3件あった。


 7月のロードキルの内訳は、在来種45件、希少種・固有種50件、国の天然記念物3件など。在来種ではシロハラクイナの被害が一番多く、希少種・固有種ではサキシママダラやサキシマアオヘビといった爬虫類が多かった。国の天然記念物では、ヤエヤマセマルハコガメやオカヤドカリがロードキルで死んでいる。


 研究所は「7月は希少種であるサキシマアオヘビのロードキルが激増した。被害数の増加は従来の餌場でエサが減ったため、移動中に道路を横断して被害に遭ったのではないか」とした。


 またハブの個体数が減っていることも指摘。研究所によると、「ヘビを見ると、全てハブだと思い込み、轢き殺している事例やクジャク増加による影響も可能性がある」という。


 辻所長は「ハブが減った結果、野ネズミが増える。野ネズミは殺鼠剤での処分できると思っている人がいるが、殺鼠剤が河川に流出し、水系汚染や海洋汚染を引き起こす可能性もあり、極力避けてほしい」と述べた。

2012年

8月

12日

「いじめ」に手を差しのべて 最優秀賞に崎原永都君(石中2年) 来月の県大会派遣

(左から)優秀賞の小室なつみさん、最優秀賞の崎原永都君、優秀賞の仲山忠扶君=11日午後、市民会館中ホール
(左から)優秀賞の小室なつみさん、最優秀賞の崎原永都君、優秀賞の仲山忠扶君=11日午後、市民会館中ホール

 第27回「少年の主張」八重山地区大会(八重山地区青少年育成市町民会議主催)が11日、石垣市民会館中ホールで開かれ、郡内3市町から9人の中学生が自身の思いを堂々と発表した。審査の結果、「言葉の使い方」と題して発表した石垣中学校2年の崎原永都君が最優秀賞を受賞した。崎原君は9月26日、豊見城市中央公民館で開かれる県大会へ八重山地区代表として出場する。

 

 少年の主張大会は、中学生が日ごろ考えていることを社会に訴えることで、同世代の少年たちに社会の一員としての役割と責任を自覚させ、少年の健全育成に対する一般の理解と協力を深めることが目的。


 この日の大会では石垣市から6人、竹富町から2人、与那国町から1人の計9人が主張者として登壇した。


 最優秀賞の崎原君は生徒会役員になったことで、「地域の人にもあいさつをする」という活動から「言葉」について考えたことを発表。


 その中でいじめについても触れ、「見て見ぬふりをせずに、私達人間に与えられた『言葉』を使って、いじめられている子に、そして、いじめる子に手を差し延べ、助けてあることが大切なのではないでしょうか」と語りかけた。


 大会後、緊張していたという崎原君は「練習通りではないけれど、自分なりに伝えることができた」と笑顔。「県大会という場所は初めて。結果ではなく、自分の思いを伝えられたら」と、県大会への意気込みを語った。


 このほか、優秀賞には石垣中学校3年の仲山忠扶君の「見えてきたもの」、船浦中学校3年の小室なつみさんの「思いやり、支えあい」が選ばれた。受賞者は次の通り。
 ▽最優秀賞=崎原永都(石垣中2年)
 ▽優秀賞=仲山忠扶(石垣中3年)、小室なつみ(船浦中3年)

2012年

8月

12日

夏到来!

2012年

8月

12日

屋台や舞台手作り 高田自治会夏祭り

トップバッターで舞台を盛り上げた大浜中学校郷土芸能部=石垣市老人福祉センター、真栄里
トップバッターで舞台を盛り上げた大浜中学校郷土芸能部=石垣市老人福祉センター、真栄里

 高田自治会(山崎雅毅会長)の夏祭りが11日夜、石垣市老人福祉センターであり、住民らが手作りイベントを満喫した。


 野外ステージは、大浜中学校郷土芸能部25人の「大浜タナジャラジラバ」の合唱で幕開け。「繁盛節」や「とぅまた節」もテンポ良く披露。自謡も部員が務め、日ごろのけい古の成果をアピールした。


 大浜小学校児童や青年会の余興、友利信子さんと狩俣ヒデさんの日舞、南風原初江さんのモダンダンス―と、住民が楽しい出し物で会場を盛り上げた。


 司会は知念純司さん(39)が担当、テンポ良く演目を紹介した。
 屋台も住民が出店し、手作りのおつまみで入場者を歓迎。子どもを対象にしたシーサーのお面作りコーナーもにぎわいを見せていた。

2012年

8月

12日

ふるさと市民の願い ―災害に強い市役所を高台へ移転する英断を―③ 玻名城英介

 この想定予測の精度で町づくりを進めるのか、石垣市の防災計画はこの予測によって策定しているのか。それで杞憂は払拭できるのか。東日本大震災で「想定外」という責任転嫁があったが、評論家佐高信が「国家(行政)権力は国民を騙すのが仕事」と吐いた言葉を思い出す。


 平成22年4月1日から施行された「石垣市自治基本条例」によると、危機管理と災害予防について(第31条)、「市は、緊急時に備え、市民の身体、生命及び財産の安全確保及びその向上に努めるとともに、総合的かつ機動的な危機管理体制を強化するため、市民、事業者等、関係機関との協力、連携及び相互支援を図らなければならない」とし、「市民、事業者等及び市は、災害を予防するため、防災の町づくりを推進しなければならない」と謳っている。市政運営の最高規範である当条例を制定したのは、いわずもがな、市(行政)・市議会・市民であり、三者協働して町づくりの権利と責務を果たすとしている。


 不肖私は、「ふるさと市民」(筆者造語)を自称している。八重山で培ったDNAが体から抜けないからである。


 そこで私は、明和の大津波を教訓として、いつ、何時起こるかもしれない大地震・大津波に対して、後世からそしりを受けないように、また、人災といわれないように、「ふるさと市民」の願いとして、常に事前の防災・減殺の視点に立って、次のことを提言したい。


 1点目は、公共施設を高台へ移転すること。特に災害前後の司令塔となる老朽化した市役所を現空港跡地(海抜24m)に移転することは、津波による壊滅的被害を受けるおそれのある極限状態を想起した場合、当然の帰結であり、市民や来島者の生命の確保を何よりも優先する英断である、現空港跡地には行政を中心とした、複合的な町づくりが必要である。


 2点目は、高台にある農振地域を一部解除するとか、市内の耕作放棄地(遊休農地226ヘクタール)を活用できないかということである。現空港よりもより高台をめざせということである。これは市の農業振興に関わる難しい問題だが、関係機関との調整や法改正についてコンセプトの違いはあると思われるが、そこをプロデュースするのが行政力だと思う。時間がかかることをやって後悔するより、やらないで後悔する方が大きい。


 3点目は、防災に関連する条例や諸計画を短期的・長期的視点に立ち、単なるビジョン的な作文ではなく画餅にならないように、具体的な計画や道筋が見えるように策定してほしい。そして高台移転までの防災に関する当面のインフラ整備を推進することである。特に、学校の耐震化を急ぎ、同時に低海抜校(県教育庁の基準でいえば、海抜10m未満の学校)に、気象庁からの地震速報を直接受信し校内に放送できる「緊急地震速報システム」を整備すること等である。


 以上が「ふるさと市民」の願いである。人間は1人づつ全部違うニーズと価値観を持っている。それをどうまとめるかが行政の仕事である。その時行政や市議会が外部のブレーンや利害関係者の意見に振り回されるようになったら、すでに当事者能力を失った証拠となる。オストリッチ症候群になってはならない。歴史の教訓に背くと、何世代も住民の苦難は続くことになろう。


 桜坂の俗に年金通りと言われている場末のスナックで用昇氏や唐真弘安氏(那覇市議)、安里国昭氏と泡盛を飲みながら、ふるさと八重山の夜明けを語り合っていると、いつのまにか3合瓶3本が空になっていた。(おわり)
                  (在沖八重山郷友会連合会相談役)

2012年

8月

11日

25日からフェスティバル 3D映画など上映 石垣市

 映画館がない石垣島で、最新ヒット作や八重山を舞台にした映画を楽しんでもらおうと、石垣島シネマフェスティバル(主催・市)が25、26の両日、市民会館で開かれる。市制施行65周年記念事業の一環で、財源に一括交付金を活用する。10日、同フェスティバル運営委員会(委員長・玉津博克教育長)が市教委で開かれ、上映作を選定した。

 

 市民会館大ホールでは、立体的な音響を楽しめる5・1サラウンドシステムを使用し「タイタンの逆襲」「マダガスカル2」「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」を上映する。委託業者を通じ、もう1作追加できないか調整している。


 中ホールでは八重山で撮影された映画「うみ・そら・さんごのいいつたえ」「星空の島のちいさな天使」「サマーヌード」を上映する。大ホールと同様に作品の追加に向け調整している。


 展示ホールでは、飛び出す映像を楽しめる「3D」作品から、話題作の「貞子3D」「ハッピー・フィート2」を上映する。非劇場での3D映画上映イベントは全国初だという。


 大ホール、中ホールでの上映は無料、展示ホールでの上映は3Dメガネの使用料として500円を徴収する。ホラー映画の「貞子3D」は中学生以上を対象とする。


 上映時間は午前10時から午後9時までの間で今後、作品を割り振る。
 市によると事業費は900万円で、業者への委託料に400万円、プロジェクター購入費に500万円を充てる。

記者の目

「AEDも準備」

 ○…石垣島シネマフェスティバルで「貞子3D」が上映されることになったが、ホラー映画ということで運営委員からは「倒れる人が出たらどうするのか」と懸念の声が。事務局の市教委は「AEDも準備します」と譲らず、目玉となる話題作だけに、どうしても上映したい、と熱意満々。結局、上映は認められたものの、小学生以下は入場禁止に。

2012年

8月

11日

「頑張れ浦商」 監督・コーチの後輩たちが声援

浦添商の勝ちが決まると歓喜する少年荒鷲メンバー=荒鷲監督宅
浦添商の勝ちが決まると歓喜する少年荒鷲メンバー=荒鷲監督宅

 やったー勝った!。夏の甲子園、浦添商を応援しようと、市内石垣出身の宮良高雅監督(44)、真玉橋克彦コーチ(同)が小学生時代在籍していた少年荒鷲のメンバー約20人が10日、大濱明彦少年荒鷲監督の自宅でテレビ応援した。


 対戦相手は、優勝候補の愛工大名電(愛知県)。エースは大会屈指の左腕、浜田達郎選手(3年)。浦添商業は序盤の2、3回にエースで4番と投打の柱、宮里泰悠投手の先制本塁打などで5点リード。中盤以降は、愛工大名電に1点差まで、追いつかれたが、7回に追加点。最後は、宮里―照屋光―宮里の継投で逃げ切った。


 児童らはチャンスやピンチに声援を送り、初戦突破が決まると歓喜した。
 応援した瓦高志郎君(4年)は少年荒鷲で外野手。「優勝候補に勝ったから、頂点を目指してほしい。宮里投手の本塁打は格好良かった」と目を輝かせた。


 大濱監督は「外野の守備位置など采配が的中した。甲子園での活躍は子どもにも良い刺激になる」と話した。甲子園初勝利を挙げた宮良監督は「相手が強豪なので、リードしていても勝っている気がしなかった」と安堵した表情を浮かべていた。


 浦添商の2回戦は15日午後1時から、地元兵庫代表の滝川第二と対戦する。

2012年

8月

11日

モラルを問う① ~交通マナー~ 本紙論説委員 辻 維周

 朝晩石垣島内を環境調査の為に回るようになってから、内地では考えられない事例を目にしたり、体験したりするようになってきた。例えば自動車運転マナーの悪さである。ウインカーを出さずにいきなり右左折をすることなど可愛いもので、追い越し禁止の区間を制限速度で走っていると、当然のように追い越し違反をして行く車、一時停止の標識など完全に無視をして優先道路に飛び出してくる車、道路のど真ん中にハザードも出さずに停まっている車、日常的な速度違反、子供や犬を膝に乗せたまま車を運転している人、逆走など枚挙にいとまもないほどである。このような傍若無人な運転をしている島民を見て、観光客もその真似をするようになってゆく。


 追い越し違反や速度違反をする車を毎日見るにつけても、この小さな島でなぜそこまで急ぐ必要があるのか、違反者自身に問いかけたい欲求に駆られる。例えば川平から市内まで制限速度を守っても三十~四十分、リスクを冒して急いでもこの距離なら五分と変わらない。さらにこの島の道は狭く、曲がりくねり、夜間は暗闇に包まれるうえに、路上には自転車やマラソンの練習をする人、貴重な小動物の飛び出し、低速度農耕関係車両など、さまざまな危険が待ち受けている。そこにこのような危険運転をする車があふれていると言う事は、大きな問題であると言わざるを得ない。八重山警察に取り締まりの強化をお願いしても、事例が多すぎるため十分に手が回りきらず、事故件数は増加の一途をたどっている。


 その中でも一番の問題は、本来市民の手本となるべき市役所職員やプロドライバーの交通違反事例が多いと言う事である。先日も川平から市街地方向に向かって制限速度で走行中、後ろから猛然と追い上げてくる車両(おそらく時速七十キロ以上)があったため、路肩に寄って先行させたところ、その車両の横には「石垣市×××」の文字が見えた。


 市役所職員によるこのような煽り行為や速度違反などを見るにつけても、この島の将来を悲観せざるを得ない心境になっているのは自分だけだろうか。またプロドライバーであるタクシー、しかも客を乗せているものによる煽りや追い越し違反、一時停止無視も多数目撃している。


 役人やプロドライバーはもちろんのこと、一般島民も身勝手な運転を自重し、交通ルール遵守を実行して行かない限り、「日本一幸せ溢れる島」にはなりえない。 (つづく)

2012年

8月

11日

ふるさと市民の願い ―災害に強い市役所を高台へ移転する英断を―② 玻名城英介 

 八重山の人口は約100年後の明治には、10,000人程度にまで減ってしまったようである。大災害の後の後遺症がいかに大きいかを物語っている。


 実は、陸に打ち上げられた津波石や津波の遡上高について「八重山の明和大津波」の著者である牧野氏の研究に対して、否定的見解を唱える学者もいる。また、先にNHKで放映された亜熱帯総合研究所のシミュレーションによると、津波は地震発生後7分で襲来し、標高35mまで洗い流したとしている。しかし、古記録は、津波襲来直後の被害を克明に調査して琉球王府に報告した写本であることから信憑性は極めて高いと思われるが。


 ところで、県行政や石垣市は今後、石垣市において最も発生が予想される災害を、過去の事例や調査資料等を基に同様の規模の災害が起こり得るものとして、台風(ここでは省略)、地震及び津波について災害の想定を行っている。これは平成21年度に沖縄県が実施した過去の調査、対象地震(海溝型)に加え、内陸(活断層)を震源地とする地震と県内一律でM6・9の地震が生じたケースも候補として検討し、最終的に14地震を想定している。


 

 この県報告を踏まえて、地震及び津波について次のように想定している。
 1点目は、地震であるが、石垣市に大きな被害を与える可能性のある地震として、当該報告書(平成22年3月)で想定されている石垣島東方沖(NM11,M7・8)を震源とする地震を想定しているが、石垣島ではM7・8の地震により震度6弱の揺れが想定され、埋立地を中心に液状化の危険が極めて高い地区がみられるという。


 その被害想定は、建物被害で全壊360棟、半壊1,160棟、人的被害は死者9名、重傷者61名、軽傷者103名と想定している。


 2点目は、津波の被害であるが、石垣島東方沖(NM,M7・8)を震源とする地震による津波と、1771年の八重山地震津波規模の県報告書で想定されている石垣島南方沖1(1M100,M7・7)を震源とする地震による津波を想定しているが、石垣島東方沖地震による津波は、地震発生後、北部地域には3分程度で到達するものと予測され、広い範囲で高さ5m以上が想定されるという。また、石垣島南方沖1地震による津波は、地震発生後、早い所で7分程度で到達するものと予測され、広い範囲で高さ5m以上が想定されている。


 津波による被害想定は、石垣島東方沖地震津波では、建物被害では全壊859棟、半壊0棟、人的被害は死者2,867名、重傷者43名、軽傷者103名と想定され、石垣島南方沖1津波では、建物被害は全壊793棟、半壊70棟、人的被害は死者2,932名、重傷者43名、軽傷者103名と想定されている。(つづく)

2012年

8月

10日

原子力発電賛成 宮良 長和

 東京では原子力発電反対のデモが連日行われている由。しかし、私は原子力発電に賛成である。その理由をこれから述べる。


 もしこの地球上に我が国一国だけが存在すると仮定したら、原子力発電どころか、電気も新幹線も航空機も無くても、少なくと私にとっては死活の問題ではない。私は原始社会、自給自足の農業社会でも生きて行く自信がある。


 しかし世界の現状はどうか。今や我が国は、中国、南北朝鮮、ロシア等の強欲な国々に取り囲まれ、彼等は隙あらば、我が国を乗っ取ろうと虎視眈々としている。既に北方領土はロシアに、竹島は韓国に奪われている。北朝鮮では、拉致された人々が泣いているのに、軍隊が無いから連れ戻すことさえ出来ない。そして現在は中国が尖閣を狙ってている。次は日本本土であることは間違いない。


 私は平和憲法さえ守っておれば、外国から侵略されることはないという、能天気な護憲論者に組することは出来ない。しかるべく軍備を備え、いざとなれば、死守する覚悟がなければ国土は守れないと考える。


 しかし覚悟だけでは不十分である。昭和十九年の大戦末期には、いよいよ敵が上陸して来て本土決戦になるかもれれないと、銃後の婦人会では竹槍訓練さえ行われた。ちゃんと新聞に写真も出ていた。しかし竹槍で戦えるか。そんなものが現代戦に通用するわけはないだろう。現代では、それなりの軍備が必要である。軍備には金がかかる。


 もし原子力発電を無くしたら、我が国の経済は一転して落ち込む。これまでのような生活水準も維持出来なくなる。しかし、そんなことは、少なくとも私にとってはどうでもいい。それより軍備に十分予算を回せないのが問題である。


 成る程放射能には害があるかも知れない。しかし広島、長崎で原爆に遭った人々の中には、現在まで健在な人々もいる。福島でも直接今度の放射能で死んだ人は一人も居ないと言う。弊害は遅れて出るのかも知れないが、とにかく大した害ではない。亡くなった人は、強制的な疎開による環境の激変が原因の由。たとえ放射能に害があるとしても、外国に占領され、チベットやウイグルのようになるよりは遥かにましではないか。


 原子力発電反対の面々にお聴きしたい。軍備なしでどの様にして国を守るつもりか。話せば解ると思う人々は大挙してかの国々に出かけて行って、直接指導者に会い、交渉してみてはどうか。北方領土、竹島を返せ、尖閣に近寄るな、と交渉してご覧になっては如何。せせら笑われるのが落ちである。万が一、成功して帰ってくれば旅費は全額私が負担してもいい。


 私は戦争はも勿論、放射能の害も、その他の公害もない世の中にするには、むしろ現代文明をとことんまで推し進めていった方が早道であると考える。現代文明によって地球環境が極限まで悪化し、地球上は砂漠と化し、食糧は不足し、海は汚物に満ち溢れ、酸素も不足して呼吸も困難となれば、如何に強欲な人類といえども、戦争どころではなくなる。その時こそ一致団結して、地球を守らなければならないと立ち上がるだろう。気息奄々としながらでは戦争どころではない。期せずして世界平和も実現する。
 以上が私のやけっぱちな結論である。

2012年

8月

10日

ふるさと市民の願い ―災害に強い市役所を高台へ移転する英断を―① 玻名城英介

 八重山民謡の子守り歌「あがろーざ節」の中に、子守りたちが腕や手首を痛みながらも、「大人・高人ゆなりとうり」と歌っている。子守りたちが夢みた人物像が大人・高人だったのである。


 さて、人は努力と運によって大人・高人になれるが、これらを超える人物が現れた。桃原用昇氏である。八重山の発展に寄与する人材育成に、前代未聞の1億円という奨学資金を石垣市に寄付したのである。彼の強い郷土愛と善意や幸福を広めていく無償行為に対して、私は用昇氏が大人・高人を超えた「碩徳の人」になったと思っている。石垣中・八重山高校の野球部で一緒に汗を流したあのヤマングーだった用昇氏の人生の集大成としての善行に、敬意を表する者である。


 又、用昇氏は「危機管理能力」が卓越した人物でもある。ふるさとを思うひたむきな心と目は、八重山の人々の身体・生命、財産、文化、自然環境の保護及び生活の向上に向けられているからである。それは1771年に襲来した「明和の大津波」の教訓を生かし、「防災に強い町づくり」が基本だと指摘していることにある。因みに、防災教育の推進のため「日本人の底カ―東日本大震災1年の全記録」という図書等を学校や関係機関に寄贈している。


 東日本大震災の惨状が脳裏を離れず、約240年前に八重山を襲った明和の大津波の警鐘が風化していくことを憂慮していた私は、改めて八重山の百年の大計を考えぎるを得なくなった。私を覚醒させたのは用昇氏であった。


 ご承知の通り、明和の大津波は「大波之時各村之形行書」・「大波揚候次第」等八重山の行政庁蔵元から琉球王府に提出された大津波の公式詳報によると、1771年(明和8年)3月10日(旧暦)午前8時ごろに、石垣島南東40キロの海上で大地震があり(M7・4)、この地震がやんですぐに東の方が雷のように轟き、間もなく外の干瀬まで海水が引き、所々で波が立ち、その潮が一つになり、特に東北・東南の方に大波が黒雲のように躍り上がって立ち、いっときに村々へ三度も寄せ揚がった大津波のことである。


 潮が揚がった所の高さは、あるいは宮良牧中の頂上近くで28丈(85・4m)、平得村は8丈6尺(約24・54m)、石垣・登野城・大川・新川の四か村は、宮鳥御嶽前の坂下の東西線までが引き流され(約8m~12m)、蔵元、各役所、桃林寺、御嶽等も引き崩され、在番や頭役人等も命を落とした。特に、津波が侵入した宮良・白保等は壊滅的な被害を受け、八つの村は跡形もなく全壊、七つの村が半壊するなど未曽有の大災害であった。死者は八重山群島の総人口28,992人の三割にあたる9,313人、被害面積は島の40%に及び、田畑は疲弊し、家畜等の死骸から疫病やマラリアという伝染病が流行した。(つづく)

2012年

8月

10日

運用1年、利用者は1件 取り組み「時すでに遅し」 ブランド化アイデア空振り

石垣市が進める「産地認証マーク」。JA集荷場に看板が設置されている=8日、市内磯部
石垣市が進める「産地認証マーク」。JA集荷場に看板が設置されている=8日、市内磯部

 石垣市が昨年、島産パインのブランド化を進めるため、パインが島産であることを証明するシール「産地認証マーク」の運用を開始したが、運用から1年が過ぎても、シールの利用者はわずか1件に止まっていることが分かった。市農政経済課によると、今年のシールの販売枚数は1万2千枚で、新たな利用申請者の予定はないという。パイン生産・販売者のなかには「顧客との長年の信頼関係があるので、今さら産地認証の必要はない」と、市が進めるパインの産地認証の取り組みに「時すでに遅し」と言わんばかりだ。

 

 「産地認証マーク」は、島産のパインがおいしいことを消費者に広く伝え、産地としてのイメージアップを図るために、デザインを石垣市が一般から公募し、シールを作成。


 決定したデザインの商標登録を特許庁に申請し、昨年4月22日付で許可を得た。シールを使用できるのは、島産パインを生産・出荷している人。生産者は市パインアップル産地協議会の審査と市長の許可を経て、産地認証マークを商品のパインに貼り付けることができる。


 市内で青果用パイン最も多く集まると思われるJAおきなわ八重山地区営農センターパイン集荷場(市内磯辺地区)には、産地認証マーク」の利用を促す看板が設置されているが、JAの出荷するパインにシールは使用されていない。


 JAによると「JAが出荷することで、産地を証明しているし、段ボールに八重山産を表記している。シールを新たに使用すると、農家へのコスト負担となるので今のところシール使用は考えられない」と話す。


 また、パインやマンゴーの生産・販売を行う農家は「自前のパインやマンゴーは、石垣島産であることを前提に販売し、自前でブランド化している。顧客との長年の信頼関係があるので、今さら産地認証の必要はない」と話し、市が行う「産地認証マーク」の取り組みに対し、「島産の農産物に産地偽装が行われた実例が出てこない限り、必要とされないだろう」と、市の取り組みに「時すでに遅し」と言わんばかりだ。

2012年

8月

10日

ビーチをライトダウン 星空観望ディナー好評

満天の星を見ることができる「海辺のテラス」=新川、(石垣島天文台の宮地竹史・副所長提供)
満天の星を見ることができる「海辺のテラス」=新川、(石垣島天文台の宮地竹史・副所長提供)

 ビーチホテルサンシャイン=新川=が、海辺のテラス「波の詩」でライトダウンを実施、ディナーを楽しみながらの星空観望会が利用客から好評だ。
 ライトダウンは数年前から夏休み期間中に行ってきたが、好評のため今年から期間を延長。7月から3か月間、照明を最小限にして、天の川の大パノラマを提供している。


 時間は午後9時ごろから30分ほど。レストラン「海辺のテラス」で。ディナーは午後6時から午後10時まで。年中無休。


 赤城陽子支配人は「都市部では天の川は見ることができなくなっている。『見るのは子どもの頃以来』と利用客から好評だ。天体望遠鏡の貸し出しもあるので、地元客も利用を」と呼び掛けている。問い合わせは電話82・8611ビーチホテルサンシャインまで。

2012年

8月

09日

誰が町長でも厳しく 役場移転に議会の壁 竹富町長選 21日告示

(左から)加勢本曙氏、山田耕治氏、川満栄長氏
(左から)加勢本曙氏、山田耕治氏、川満栄長氏

 任期満了に伴う竹富町長選は21日告示、26日投票が行われ、役場移転の是非が最大の争点。現職、川満栄長氏(59)=西表島上原=は役場移転推進、新人で前副町長の山田耕治氏(55)=西表島祖納=は住民投票での決着、新人で前県立青少年の家所長の加勢本曙氏(62)=西表島白浜=は役場移転反対を掲げている。ただ、役場移転の実現には町議会で3分の2以上の同意が必要になるなど、実際には誰が町長になっても「シナリオ通り」とは限らず、厳しい町政運営を強いられるのは必至だ。

 

 地方自治法4条3項の規定によって、町役場の住所を変更するには、出席議員の3分の2以上の同意を得なくてはならない。


 竹富町議会だと8人以上の同意が必要になるが、現時点で議会勢力は病気療養中の1人を除き、与党3、野党8。役場移転賛成の有権者が多い西表島の町議だけ見ても、与野党で5人にとどまっている。


 川満氏が再選され役場移転を提案した場合、仮に西表島の町議全員が同意しても、半数にも達しない。そもそも、新庁舎を建設するための事業費すら可決の見通しが立たない状況だ。


 川満氏の支持者も「町長が再選されても、次の町議選があるまで2年間は、役場移転は進まないだろう」と認める。次期町議選でも、役場移転賛成派の町議を8人確保するのは「難しい」という見方が多い。


 川満氏は役場移転の是非を問う住民投票の実施を否定しているが、町民が住民投票条例制定を議会に請求し、町議会で可決されれば、住民投票を行わなくてはならない。このため、川満氏が再選されるか、役場移転に反対する加勢本氏が当選しても、住民投票の可能性は消えない。


 山田氏が当選し、住民投票が行われた場合、西表島の有権者が町全体の約6割を占めるため、役場移転賛成が多数を占める可能性がある。山田氏は基本的に役場移転には慎重姿勢だが、住民投票の結果は尊重することを明言している。役場移転賛成が多数になれば、世論と町議会の板ばさみになりかねない。


 加勢本氏は、住民投票が行われた場合でも、役場移転の実施には単純な多数ではなく、3分の2以上などの大多数の賛成が必要という考えを示している。ただ、役場移転反対を貫けば西表島の有権者の反発を招く可能性が大きく、当選を果たしても町政運営の道は険しくなる。

2012年

8月

09日

於茂登でヤギ保護 八重山署

 八重山署は7日、ヤギを拾得物として保護している。
 同署によると、ヤギは市内の於茂登集落ハルサー農園付近の路上で発見。
 当初は、飼い主が一時的に木に繋いでいると思われたが、2日間も同じ状況だったので保護したという。問い合わせ先は℡82―0110。

2012年

8月

09日

池城安武さんが意欲 「キジムナー」美術制作

キジムナーフェスタの舞台で使用された背景幕を背に、意欲を膨らませる池城さん=新川の自宅アトリエで
キジムナーフェスタの舞台で使用された背景幕を背に、意欲を膨らませる池城さん=新川の自宅アトリエで

 石垣市在住のアーティスト・池城安武さん(32)が、沖縄市で開催されたキジムナーフェスタの舞台で、舞台美術を担当し好評を得た。池城さんは「石垣島で作品制作が触発されている。これから、国際的な展覧会への出品や個展の開催も視野に入れたい」と意欲を膨らませている。


 池城さんは琉球大学を卒業後、ロンドンに留学、独学で絵画を学んだ後、帰沖し、会社勤めなどを経て、古里石垣に戻った。2011年10月に、デザイン会社「イチグスクモード」を設立。石垣市のポスター制作や服飾デザインを手掛けている。沖縄タイムス社主催の沖展(3月)では版画部門で入賞を果たした。


 国際児童演劇フェスティバル「キジムナーフェスタ(沖縄市、7月28日~8月5日)」で、世界11カ国20人の若手アーティストが結集。1週間で児童演劇を作り上げる、初の試み「命薬(ヌチグスイ)」では、舞台美術を担当した。


 舞台で、版画の技法を利用した背景の幕(高さ1・5㍍、横25㍍)を制作。母親の母乳と人の涙をイメージしたデザインは、監督らスタッフから高い評価を受け舞台後、作品の大部分を関係者が裁断し持ち帰ったという。


 字新川の自宅アトリエで、池城さんは「世界中から集まったスタッフに評価され、自信になった。版画制作を主に石垣島を拠点としながら、国際コンペ出品や個展の開催を考えたい」と話している。

2012年

8月

09日

本当の意味での「観光立市」を目指すために③ 本紙論説委員 辻 維周

 八重山を訪れる多くの観光客は八重山も「沖縄」であるとひとくくりにしてしまう。しかし「沖縄」と「八重山」とは生態系も文化も相当違っていることを予習してくる観光客はほとんどいないと言っていいだろう。ではなぜ本島から高い航空運賃を支払ってまで八重山に来るのだろうか。何人かの観光客にインタビューしてみたところ、「きれいな海と未開発の自然」という答えが返って来た。ところが「ヤンバルクイナはどこで見られるのか」とか「イリオモテヤマネコは石垣でも見られるのか」と言った、信じられないような回答もあった。つまり観光客の多くはヤンバルクイナやイリオモテヤマネコの生息域すら知らずに石垣にやってくるのである。さらに残念なことにカンムリワシを知っている観光客は百人中一人と、はなはだ情けない現状が浮き彫りにされてしまった。


 これはひとえに行政のPR不足であると言っても過言ではないであろう。今この八重山に必要なものは「どこにでもあるような」ゴルフ場ではなく、「ここにしかない」自然である。せっかくカンムリワシやキシノウエトカゲと言った国の天然記念物がこの石垣に生息しているのであるから、ガイドブックに「石垣の貴重な生物たち」というページを設けてもらい、その保護育成に協力を呼び掛けることが急務であると考える。


 また文化面でも石垣の観光施設で「琉装体験」や「エイサー体験」を行っているところもあるが、両者とも八重山のものではなく「沖縄」のものである。これではせっかく八重山に来ても沖縄との差別化は図ることができないし、内地~沖縄の運賃に二万から五万も上乗せをさせて、わざわざ来てくれた観光客に申し訳ない。文化はその土地に根付いている者が継承してゆくことは当然であるが、それを外来者に発信し、理解してもらう事も大切なことである。その視点に立ってみると那覇で体験できる琉装やエイサーではなく、八重山でしかできない八重山の民俗衣装を着用した上でのトゥバラーマ教室のようなものを開催する事も、島の文化を継承する上において大切なことではないだろうか。


 今まで書いてきた「観光」の本当の意味とは何かを知っている人は少ないはずである。それは中国の易経と言う書物にある、「観国之光(国の光を観る)」から取られており、「光」とは「宝」の意味である。ここ八重山の「宝」は何なのかを今一度立ち止まって考えていただきたい。


 自然も文化も原点にかえってこそ、その真の意味が見いだせることにそろそろ気づく必要があるだろう。そうでなければ、八重山郡民を琉球王朝の重税から救おうと、西暦1500年にオヤケアカハチが起こした、「オヤケアカハチホンガワラの乱」が無駄になってしまうのである。ウイングキッズリーダーズの演じる、「オヤケアカハチ太陽の乱」のテーマとなっている「道標」の意味を考えてみれば、おのずと八重山の進む道が見えてくるように思える。(首都大学東京大学院 観光科学領域 講師)

2012年

8月

09日

国学院久我山がV 市長杯サッカー閉幕 八重高16失点

全勝で優勝した国学院久我山=サッカーパークあかんま
全勝で優勝した国学院久我山=サッカーパークあかんま

 市制施行65周年記念・石垣市長杯サッカーフェスティバル(主催・市)は8日、サッカーパークあかんまで最終4試合が行われ、国学院久我山高校(東京都)が3戦全勝で優勝を飾った。八重山高校は1勝2敗で3位だった。


 八重高はこの日初戦の那覇高を3―1で下し、2試合目は、全国高校総体6回出場(準優勝・1回、ベスト8・3回)、全国高校サッカー選手権大会4回出場(最高成績・ベスト8)の国学院久我山戦。八重高の目指すプレッシングサッカーがどこまで全国レベルで通用できるかを試す機会になった。

 

 一方の国学院久我山は、ベストメンバーで、ボールを支配しながら、攻撃するポゼッションサッカーで、スムーズにパスが回り、サイドを切り込み、相手のセンターのスペースが空くと、パスを出し、得点パターンで得点を重ねた。


 八重高のGK、保田盛健裕君(2年)は「二桁も奪われ、無得点で終えたのは悔しい。選手権大会予選まで課題を修正し、県大会を制覇し、全国で久我山にリベンジしたい」と話した。


 久我山の井上大主将(3年)は「自分らのサッカーを披露できて満足。全国で最も厳しい都予選を勝ち抜き、過去最高の成績を収めたい」と述べた。2日目の試合結果は次の通り。
 八重山3―1那覇
 (1―1)
 (0―2)
 ▽得点者=高宮城、浦崎、新本(八)、上原(那)
 八重山0―16国学院久我山
 (0―5)
 (0―11)
 ▽得点者=佐藤⑤、山本哲②、東浦③、渡辺③(以上久)
 久我山5―2那覇西
 (1―2)
 (4―0)
 ▽得点者=富樫④、山本(久)、安村、宮城(西)
 那覇西3―0那覇
 (2―0)
 (1―0)
 ▽得点者=安村、徳元、平良(西)

2012年

8月

09日

新垣美咲が県代表に選抜 18日から九州ミニ国体に出場 バスケットボール

沖縄代表チームに選抜された新垣選手(提供写真)
沖縄代表チームに選抜された新垣選手(提供写真)

 八重山高校女子バスケットボール部キャプテンの新垣美咲選手(3年)が18日から沖縄本島で開催される九州ミニ国体に沖縄代表として選抜された。新垣さんは現在、ら沖縄本島に渡り、選抜チームの合宿に参加し、大会へ向けてハードなスケジュールをこなしている。八重山から唯一の選抜選手にバスケットボール関係者は、大会での活躍を期待し、注目している。


 新垣選手は身長167センチでチームではパワーフォワードを務める。リバウンドと走力を評価されて、県代表に選抜された。八重山バスケットボール協会の関係者は、新垣選手を「1対1の強さと、どんな状況下でもチームにフィットできる状況判断の良さがある」と評価。高校総体の県予選では、同校が4強まで勝ち進んだ原動力のひとつ。


 今回の県選抜チームは県総体と九州大会を制した西原高校のメンバーが主となるチームで「沖縄のトップ選手たちのなかでのプレイで、彼女が得るものは大きいだろう」と、協会関係者は新垣選手の今後の成長にも期待を寄せている。大会は、8チームが出場し、優勝チームのみが本国体に出場できる。

2012年

8月

09日

有事発生時の対応について 大浜京子

 8/4(土)の新聞「寸鉄直言」の惠氏の意見に共感している。
 私は、一九九五年に起こった神戸大震災時に京都に住んでいた。
 早朝、寝ていた私は、ベッドの下からハンマーのような物で、激しく突き叩き起こされた様な地震に襲われた。本当に恐怖であった。


 TVをつけると、震源地は神戸であった。
 当時、神戸の知事は、自衛隊反対派の革新系の貝塚知事であった。消防も自衛隊も出動が遅く、街中が大パニックであった。貝塚知事が自衛隊への出動願いが遅れた為に出動が出来なかったと報道されていた。


 この事態は、知事の責任であり、人災でもあった。
 他人事ではない。尖閣、与那国地方への有事は、台風期の九月頃だと、防衛相は分析して備えているというのに、何たるボケ様なのだ。危機感がまるでない。


 惠氏も書いておられる様に、自衛隊配備に反対する人々には、有事の事態になった時、救助を後回しにするか、拒否することである。反対している人々に振り回されてはたまらない。


 オスプレイ機は、尖閣諸島の有事に備える為ではないのか。反対する自由もあれば、賛成する自由もある。オスプレイ機導入反対県民総決起大会は迷惑である。異常なオスプレイ配備反対運動には、巻き込まれたくない。中国の支配下に置かれ、琉球自治区にはなりたくない。


 先日、オスプレイ配備賛成の横断幕が、夜中に何者かによって盗まれたそうであるが、けしからん事である。お金で雇われて、反対する事を仕事にしている人がいるらしいことを耳にした。一日二万円もらっている黒子がいるらしい。


 惠氏が書かれているように、八重山方面は、自衛隊賛成者が多いと聞いている。有事に備えて、地方自治体は、自治体の救助活動を、受けたいのか、受けたくないのか、登録しておいて、受けたい人を優先に助けてほしい。反対している人々に限って有事の事態になると遅いとか、早く食物をよこせと文句を言って心優しい人々の配給品をぶん取るに違いないと私は予想している。


 そこで、中山市長にお願いしたい。責任者としての覚悟はできていますか。神戸の貝塚知事の様な失態をなさらぬ様、住民の安全を守って下さい。

2012年

8月

08日

全国ツアーに意気込む アルバム発売「紅白目標」 きいやま商店

ニューアルバムを発売、全国ツアーを開始した「きいやま商店」=八重山日報社
ニューアルバムを発売、全国ツアーを開始した「きいやま商店」=八重山日報社

 ニューアルバム「ドゥマンギテ」を発売、全国ツアーを古里石垣島からスタートさせた「きいやま商店」が7日、八重山日報社を訪れ、ツアー開始を報告した。


 「ドゥマンギテ」は1日、県内で先行発売、15日から全国の店頭に並ぶ。
 「きいやま」3枚目のアルバムで、県出身ミュージシャン10人がバックバンドとして協力。ジャケットは字大浜出身の前津智宏さんが担当した。オール沖縄で、さらにパワーアップした、ノリのいい曲を聴かせる。


 3人は「去年までは『きいやまって何』という感じだったが、今年は名前が浸透してきているのを実感する。テレビ・ラジオの出演も増えた」と手ごたえを口にした。


 全国ツアーは石垣島(3日、市民会館)を皮切りにスタート。次回は9月21日、福岡県で。10月5日の浦添市で、全国ツアー全7回のフィナーレを迎える。


 1か月の半分以上は石垣島を離れているとうメンバーは「目標は紅白出場。アルバムをヒットさせ、全国で石垣島を広めて、観光客が増えるようにしたい」と燃えている。

2012年

8月

08日

来年4月にヨットレース 新空港開港記念 名蔵でもPR 台湾―石垣

第12回中琉友好親善国際ヨットレースの八重山実行委員会が設立された=7日午後、市役所
第12回中琉友好親善国際ヨットレースの八重山実行委員会が設立された=7日午後、市役所

 新石垣空港開港を記念したメモリアルカップ「第12回中琉友好親善国際ヨットレース」が、来年4月26日から5月1日の6日間、台湾の基隆市と石垣市で開催される。同ヨットレース八重山実行委員会(会長・中山義隆市長)の設立総会が7日、石垣市役所で開かれ、会則や実施要項を確認した。

 

 中琉友好親善国際ヨットレースは、これまでNPO八重山ヨット倶楽部など民間で実施。


 今回は新石垣空港開港に合わせ、初めて行政による実行委員会を立ち上げた。レースもメモリアルカップとして、国内や台湾以外からも参加艇を呼び掛け、規模を拡大する。ヨットレースの日程は、4月27日に台湾の基隆市で「基隆市長杯基隆島1周レース」に参加。


 28日から29日にかけては基隆市から石垣市をゴールとするレースを実施する。30日には石垣市の名蔵湾海域で初めてインショアレースを行う。事務局では国内や台湾をはじめ、シンガポールや香港、韓国など近隣諸国などに参加を呼び掛け、計30艇の参加を見込んでいる。


 八重山実行委員会副会長で、八重山ヨット倶楽部の前田博理事長は「台湾側はヨットでの交流を熱望しており、今回は短いレースを名蔵湾で行いたい。八重山の皆さんの目にも触れるので、ヨットレースについて知ってもらえれば」と話した。


 設立総会に先立ち、中山市長は「台湾との交流を重視し、行政も積極的に取り組んでいきたい。八重山と台湾の友好に力をかしてほしい」とあいさつした。

2012年

8月

08日

那覇西、久我山が勝つ 県内外4校で交流試合 市長杯サッカー

同点のヘディングゴールを決めた八重高の新本健二選手(11番)=あかんま
同点のヘディングゴールを決めた八重高の新本健二選手(11番)=あかんま

 市制施行65周年記念・石垣市長杯サッカーフェスティバル(主催・市)が7日から、サッカーパークあかんまで始まった。


 県内外の強豪4校が一堂に集い、総当り戦で優勝チームを決める。地元からは八重山高校が参加。初日は那覇西高校と対戦し、2―4で敗れた。全国強豪校の国学院久我山(東京都)は那覇高を7―0と圧勝。2日目の8日は、那覇高校と国学院久我山高校と対戦。キックオフは、それぞれ午前9時、午後3時。閉会式は午後5時を予定。八重山高、那覇西高、那覇高、国学院久我山高の総当り戦で、40分ハーフ。


 9月からの高校サッカー選手権予選大会が始まる前に互いのチーム状況を知る大事な試合となる。八重高と那覇西高の試合は、序盤は互いに決定機を作れない混沌としたが、先取点は那覇西が決め、八重高もフリーキックからのセットプレーで同点に追い付き前半終了。


 後半は一転、八重高の守備陣が連携ミスや足を止まるのを那覇西は前線にスルーパスで攻め、2点連取で点差を広げた。八重高も終了目前の78分、コーナキックからの点で1点差に迫るが、直後に追加点を決められ、勝負を決めた。


 八重高の金嶺拓主将(3年)は「相手にプレスを掛ける自分らのプレーは出来ている時は良いが、崩れて、失点に繋がった。残り2試合は自分らのプレーに終始し、勝利したい」と話した。伊泳斗(ユン・ヨンドゥ)監督は「総合的な技術の差が出て、自滅してしまった」と敗因を挙げた。


 那覇西高の安村誠也副主将(3年)は「移動や練習不足で動きが重たかった。追加点を挙げ、楽になった」と述べた。初日の試合結果は次の通り。
 八重山2―4那覇西
 (1―1)
 (1―3)
 ▽得点者=安里、平良、安村、野原(西)、新本、高宮城(八)
 久我山7―0那覇
 (3―0)
 (4―0)
 ▽得点者=渡辺、富樫②、小泉、山内②、佐藤(久)

2012年

8月

08日

本当の意味での「観光立市」を目指すために② 本紙論説委員 辻 維周

 石垣を訪れる観光客が回る主な場所は、①川平湾 ②ヤシ林 ③玉取崎 ④平久保灯台 ⑤御神崎等である。ではそこの受け入れ態勢は万全かというと、最近川平湾周辺には駐車場が整備されつつあるが、第二駐車場は舗装されておらず、雨上がりには泥汚れを気にする観光客が多い。またグラスボート業者による客引きも日常的に行われており、これを不快に思う観光客も多数いることから、第二駐車場の舗装と品位を保った集客をすることが必要であろう。


 またヤシ林は非常に貴重な天然記念物であるにもかかわらず専従の解説員が不在で、バスガイドの解説に頼っているため、個人客は置き去りにされている。やはりこのヤシがどれほど貴重なものかを知らしめるためにも、専門知識を持った解説員を常駐させることは必要であろう。玉取崎、御神崎は駐車場や遊歩道も整備され、売店も無いため静かな観光が楽しめるので良い。平久保崎は最北端好きの観光客でシーズンともなるとレンタカーで溢れ返るが、残念なことに駐車場が整備されていないため、勝手な所に駐車をして他の車の迷惑になっている事例も散見されるため、早急に整備が必要であろう。


 今まで述べてきた5つの観光地に共通して言えることは、トイレと英語表記の看板の不備である。最近は高齢者やハンディキャッパー、そして外国人観光客も訪れるようになってきたため、和式トイレより洋式トイレが必要であろうし、バリアフリートイレや英語表記案内板の設置が急務である。特に英語表記の問題は、今回の台風の時石垣空港におけるに特別空席待ちや一般空席待ちの案内が、英語で一切なされていなかったことにより、外国人観光客が途方に暮れている場面に多く遭遇したことから、空港でも早急に実施していただきたい。


 また道路に無秩序に立てたれた食べ物屋の幟旗(のぼりばた)は景観を損ねるだけではなく強風時に倒れてきて危険でもあるため、規制を強化して観光客には移動時の雑音が無い自然を楽しんでもらえるようにしたい。


 また八重山平和祈念館はせっかく戦争マラリアの歴史をきちんと伝えているにもかかわらず、一般観光客にはほとんど知られておらず、いつ訪れてもほとんど誰もいないと言う状態である。この施設をもっと観光客に知ってもらい訪れてもらえるような、展示内容を含めた改善を提言する。


 さらに八重山は沖縄県ではあるが沖縄とは違う文化を持っている土地である。その部分をもう少し観光客にアピールする必要があると思うが、それに関しては次稿に譲ることにする。(つづく)

2012年

8月

07日

「請求あれば住民投票」 新人山田氏が出馬表明 役場移転で町政を批判 「町民が主役」掲げる 竹富町長選

出馬表明する山田氏(5日午後)
出馬表明する山田氏(5日午後)

 21日告示、26日投票の竹富町長選で、新人で前副町長の山田耕治氏(55)=西表島祖納=は5日、石垣市内のホテルで記者会見し、出馬表明した。争点となる西表島への役場移転について「住民の請求があれば住民投票を実施するのは当然」と述べ、住民投票での決着が望ましいとの考えを示した。住民投票がない場合は、石垣市に役場がある現状の維持が妥当とした。町政運営のモットーには「町民が主役」を掲げ「魅力あふれるまちづくりに全力で取り組む」と意気込んだ。

 

 山田氏は「議会、行政で培った豊富な経験を生かし、住み良い郷土づくりに即戦力として粉骨砕身取り組む」と、町議、副町長としての実績を強調。
 役場移転については「(住民投票の)結果を受けて議会の特別議決に諮り、決定したものが民主主義だ。予算も町有地も町民から委託されている。住民の意向をうかがいながら判断するべきだ」と述べ、住民投票を実施しない方針を示している現町政を批判した。


 独自に出馬表明した加勢本曙氏(62)=西表島白浜=との一本化調整については「議員団に任せてある」と述べるにとどめた。


 産業振興策については、観光産業と他産業のリンクを訴え「来年の新石垣空港開港を控え、観光関連産業を立ち上げなくてはならない。地場産業を育成し、地元にいかにお金が落ちるかという方策を考え、自主財源の確保を図る」と述べた。


 野党町議団8人のうち、島仲秀憲氏=黒島=は山田氏を擁立した経緯について「議員を3期務め、政治経験がある。行政にも携わってきた。適材適所で山田さんしかいないと決断した」と説明した。後援会長には大盛武前町長、選対本部長には西大舛高旬町議会議長が就く。


プロフィール
 山田耕治(やまだ・こうじ)1957年1月16日、西表島祖納出身。駒沢大法学部卒。94年から町議会議員。3期目に町議会議長。05年から08年まで、大盛武町長の副町長(就任当時は助役)を務めた。