2016年

2月

11日

石垣市の新庁舎建設位置を…

 石垣市の新庁舎建設位置を問う住民投票で「旧石垣空港跡地」が圧倒的多数を占めたことを受け、市は新庁舎を高台移転すると発表した。初の住民投票が巻き起こした「民意」の波動は、市の方針を大きく揺り動かした◆いくつか課題は残った。まずは現地建て替えを求めた新庁舎建設基本計画策定委員会の答申とは何だったのかという疑問だ◆行政機関の求めに応じ、意見を答申する「第三者委員会」は、中立性や専門性を建前とする。策定委も第三者委員会だが、当初から「委員の人選が現地建て替え派に偏っている」という批判が上がっていた。策定委が必ずしも市民の多数意見を代表する必要はないが、今回の答申が、あまりにも民意とかけ離れていたことは認めなくてはなるまい◆第三者委員会は、往々にして行政機関の意に沿ったアリバイ作りの組織になりがちだと言われている。市民の疑念を招かぬよう、人選のあり方を再度見直す必要はないのか◆もう一つの課題は39%にとどまった投票率だ。当初から50%には届かないと見られていたが、40%にも届かないというのは大方の予想外だった。投票所にわざわざ足を運ぶのは、確かにエネルギーが要る。「それでも1票の重みを自覚してほしかった」と残りの6割の市民に言いたい。