2016年

3月

16日

自衛隊配備問題質疑 市議会

 11日の石垣市議会総務財政委員会で、石垣島への自衛隊配備計画に関する請願2件の紹介議員に対する質疑の要旨は次の通り。
 (発言の順序は変えてあります)
 ◇  ◇  ◇  ◇
 配備の必要性
 砥板芳行氏 石垣市は尖閣諸島を行政区域に抱えているが、中国が一方的に領有権を主張しており、公船が活動を活発化させている。中国軍の活動も急激に増加している。先島への自衛隊配備は必要だ。
 仲間均氏 侵略する意図と能力を持つ国が、防衛上の空白地帯が発生している地域で領有権を主張している。自衛隊配備は、無用な侵略を思いとどまらせる効果を持つ。
 井上美智子氏 (自衛隊配備は)市民の安全の問題だ。この島のどこにも配備する場所はない。
 長浜信夫氏 私はこの島に生まれ育った。子孫がこの島で生活するためにも、今の山の稜線、森林の景色を邪魔する人工構造物はふさわしくない。今のままであってほしい。
施設の安全性
 石垣亨氏 駐屯地の火薬庫、射撃場の安全性は。
 砥板氏 全国の自衛隊施設で過去に事故は一度も起きていない。建物は鉄筋コンクリート製で、二重扉で防音されている。射撃音が外へ漏れることはない。地対空、地対艦誘導弾は国内での発射訓練はできず、米国で訓練を行っている。
 宮良操氏 防衛省は情報開示していないのに、なぜ、あなたにそんなことは言えるのか。
 砥板氏 自衛隊施設を見学した。
 仲間氏 市民に正しい情報を伝えるには、現場に行って目で見て、肌で感じなくてはならない。自衛隊にお願いし、どの施設に何があるか、この目で確かめた。
3地区の反対
 宮良氏 (配備候補地である)平得大俣地区周辺の3地区は配備に反対している。(配備を求める)請願は時期尚早だ。
 砥板氏 防衛省は、まだ市民への説明会を行っていない。正しい情報をしっかり説明したのちに、議論が始まると思う。中国が進めている戦略と、わが国がどういう態勢を取るべきかを、防衛省がしっかりと市民に説明することが大事だ。
 石垣涼子氏 配備候補地周辺の3地区で生活の基盤を作ってきた人たちの財産が侵害され、影響を受けようとしている。
 宮良氏 市議としては、地域住民の側に立つのが務めではないか。
 仲間氏 市議は、地域が良くなるように考えている。駐屯地ができれば、逆に地域は発展する。あくまでも市民の安心安全を守るための配備だ。
 砥板氏 地域だけのことを考えていると、国は成り立たない。国のことだけ考えると犠牲が出ることがある。国と地域のバランスを取って、大局的に判断しないといけない。
 石垣亨氏 尖閣周辺海域の領海侵犯の現状は。
中国の脅威
 仲間氏 (尖閣周辺にいる中国公船の写真を示し)尖閣国有化後、中国公船は毎日、尖閣周辺にいる。一触即発の状況だ。こういう中で本当に話し合いができるのか。外交の域を超えている。中国が一方的に攻撃を仕掛けており、話し合いという状況ではない。
 砥板氏 中国が南沙諸島で行っている軍事化に対しても、各国は外交ルートを通して懸念を表明しているが、中国は一顧だにしない。
 石垣亨氏 外国では、平和の概念は『戦争と戦争の間にある平穏な期間』だ。国家間のトラブルを未然に防ぐのが抑止力だ。
 長浜氏 抑止力ありきの前提で配備計画が出ているが、軍拡競争の発想はやめて、外交力で解決すべきだ。
 石垣亨氏 外交力に何のバックもないと紛争が起きる。中国は経済が悪化し、言論封殺、食の安全性、環境問題など、何の対処もできていない。このような乱暴な国に対して、どのように市民の生活や財産を守るのか。
 井上氏 尖閣問題は、石原慎太郎都知事(当時)が(尖閣の購入を)言い出したところからスタートした。棚上げの状態に戻してほしい。中国から日本に輸出されるものがなくなると、私たちの命も脅かされる。防衛省が中国脅威論をあおり立てている。
 長浜氏 中国が脅威であることは認める。しかし、それをもって、島に基地を建設する話にはならない。
 我喜屋隆次氏 中国の脅威があるから、ここに自衛隊配備が必要だというのが一般的な考えではないか。
 長浜氏 外交力で解決を模索すべきだ。
 井上氏 自衛隊配備は、近隣諸国との緊張を高める。
 我喜屋氏 尖閣周辺では、機関砲を搭載した中国公船が来ている。日本は外交ルートを通して直ちに抗議しているのに、まだ領海侵犯は続いている。
 井上氏 永久に抗議し続けるべきだと思う。それに対抗して軍事施設を置いては、平和は構築できない。
 長浜氏 もっと外交力を強めるべきだ。国家の首脳同士がテーブルにつくことだ。
 石垣亨氏 あらゆる国が抗議しているのに、中国は南沙諸島で強硬に軍事基地を造っている。そういう相手に何を抗議して、どのような成果が得られるのか。
 長浜氏 (成果を得ることは)できる。トップリーダーが話し合う場所を作っていないだけだ。
 井上氏 相手がミサイルを打つと抗議するのに、自分たちは基地を置いてもいいのか。ずっと、ずっと話し合うべきだ。自衛隊配備が住民を守ったり、平和に役立つとは考えられない。
 石垣亨氏 中国の領海侵犯が話し合いで解決できるなら、とっくに解決できている。2人(長浜、井上氏)の意見は矛盾している。
 宮良氏 私も中国の海洋進出は国際法違反だと思う。しかし、国民が住んでいる島に中国が上陸し、沖縄の領土を奪取するというのは、大風呂敷を広げた議論だ。経済のグローバル化の中で、戦争をしたら、どこの国ももたない。
 福島英光氏 人と人との交流の中で、互いに理解し合うべきだ。
 宮良氏 (尖閣問題は)海上自衛隊が対応すべきだ。海保も巡視船を増やして十分に対応している。
 砥板氏 それは防衛省が判断することだ。
攻撃の可能性
 東内原とも子氏 (請願書に)自衛隊配備されれば軍事攻撃の対象になるとあるが、根拠は。
 長浜氏 攻撃する施設があれば、明らかに標的になる。素人にも分かる。今のミサイルは精度が高い。石垣にミサイルが飛んでくる。
 石垣亨氏 手を出したらまずいと思わせるのが抑止力だ。
 仲間氏 攻撃されるというのは真っ赤な嘘だ。他国からの侵略を許さないために自衛隊は配備される。
 砥板氏 いきなり他国の領土に攻撃を仕掛けることは、国際法で禁止されている。
 宮良氏 攻撃はないと言いながら、一方では仮想敵を作っている。
災害時の対応
 砥板氏 災害時に最も活躍するのが自衛隊だ。隊員が石垣島にいれば、多くの人命が救われる。
 石垣亨氏 (自衛隊配備反対の請願書で)消防力の充足や防災計画の充実で対応できると書いてあるが、東日本大震災では消防力が全く発揮できない状況だった。
 井上氏 消防力、防災力が100%充足されていなかったからだ。
 石垣亨氏 消防力が充足されても(大災害には)対応できない。もっと見識を広げるべきだ。
 長浜氏 自衛隊の機動力は世界有数だ。どんな事態があっても、1時間以内で被災地に飛ぶ準備はできている。部隊は、石垣に必ずしもあるべきものではない。
 石垣亨氏 自衛隊は、人員だけ派遣されても何もできない。車両や装備などがセットになって力を発揮できる。そういう意味での備えが必要だ。そこは誤解しないでほしい。
 長山家康氏 (請願で)自衛隊が配備されると、観光の島としての発展を妨げるという意味は。
 長浜氏 基地があると、不測の事態があった場合に観光が成り立たなくなる。
 長山氏 有事が起こらないようにすることが大前提だ。駐屯地があることで観光に影響はないと思う。