2016年

4月

15日

冷戦を生き抜いた…

 冷戦を生き抜いた元米大統領のニクソンは「戦争が起こりやすいのは2国が軍拡競争している時ではなく、防御しようとする勢力が、攻撃しようとする勢力との軍拡競争に敗れた時だ」と指摘する◆現在、攻撃しようとする勢力は東シナ海への勢力拡大を図る中国、防御しようとする勢力は石垣島に自衛隊を配備しようとする日本だ。双方の立場はまるで違い、現状ではまともな外交交渉は難しい◆中国が関係改善の対話に応じるのは、日本の防衛体制が堅固になり、八重山に触手を伸ばすのはとても無理だと知った時だけだろう。だから、反対派が主張するように、自衛隊配備は八重山の安全を脅かすのではなく、かえって中国に対話を促し、住民の安全度を高めることになる◆「自衛隊が配備されれば有事の際に標的となる」というのは反対派の常套文句だが、有事ともなれば、全国どこでも標的になり得る。軍事基地がなければ安全だという保障などなく、中国の脅威を自衛隊に責任転嫁すべきではない◆配備予定地周辺の住民が反対しているという事実は重いが、安全保障に関わる問題は、もとより一地域の意思だけでは決められない。配備計画をめぐり、防衛省が開く住民説明会の日程もようやく22日に決まった。冷静に耳を傾けたい。