2016年

6月

16日

尖閣諸島周辺の…

 尖閣諸島周辺の接続水域に中国軍艦が初めて侵入し、八重山住民に不安が広がっている。これまでは中国公船「海警」が頻繁に領海侵入を繰り返してきたが、軍艦の出現は、中国が尖閣強奪に向け、実力行使をエスカレートさせる第一歩という見方が支配的だ◆同時にロシア軍艦も接続水域に入ったことから、中ロが連携して日本を揺さぶっているという分析もある◆八重山住民の間では、台湾の李登輝元総統が7月に石垣島を初訪問することから「中国が石垣市民に反発している」という珍説も流れている◆今、沖縄本島では米軍普天間飛行場の辺野古移設が進み、石垣島では陸上自衛隊の配備計画が浮上している。反対派は「基地は要らない」と訴えるが、中国の脅威が現実化すると、その論拠は足元から崩れてしまう。中国が今回の行動で何を意図したのかは不明だが、中国が挑発を強めれば強めるほど、辺野古移設や自衛隊配備の追い風になるだけという皮肉な結果に終わっている◆それにしても不可解なことに、当事者であるはずの翁長雄志知事の顔が全く見えてこない。米軍関係者の事件には饒舌にコメントする知事が、中国の軍艦航行には沈黙を続けている。県議選勝利の余韻にいまだ浸っているのだろうか。八重山住民としては寂しい。