2016年

8月

21日

「人が足りない」―。…

 「人が足りない」―。最近、多くの職場で嘆き節を聞く。沖縄の有効求人倍率は6月、復帰後初の1倍台となる1・01倍を記録。労働市場は好調に推移しているが、企業側からは悲鳴が聞こえる◆特に深刻なのは建設業だ。若者に敬遠され、現場では若い作業員が不足。そのため人件費が高騰し、公共工事の入札不調が相次ぐ一因となっている。業界のイメージアップが急務で、石垣市では、県建設業協会が若者の就職を促す方策を関係機関と話し合った◆建設業界の人手不足は庶民のマイホームの夢も直撃している。もともと離島はコスト高だが、近年は資材の値上がりなども加わり、一軒家の建設費は天文学的な数字に膨れ上がった。これでは、住民がおいそれと家を新築できないだけでなく、他地区から八重山への移住を促す「地方創生」の戦略にも影響が出かねない◆好景気と言いながら、建設業では人手不足、農水産業にも依然として力強さが感じられず、商業もさほど元気ではない。観光産業の伸びを他産業に波及させる取り組みを欠いているのではないか◆観光客が百数十万人に達しようという千載一遇の好機を生かし、自立経済構築への道を歩めるか。八重山は岐路に立っていると言えるが、現状では見通しは明るくない。