国の手話通訳士に 八重山から初めて合格 障がい者 社会参加に期待

写真=(左)川井裕美さん、(右)南風盛直子さん
写真=(左)川井裕美さん、(右)南風盛直子さん

 「手話通訳士」の技能認定試験がこのほど行われ、石垣市の市職員、南風盛直子さん(44)=平得=、店員の川井裕美さん(39)=石垣=が八重山から初めて合格した。手話通訳士は全国的に、裁判や政見放送など重要な場面で活用されることが多く、関係者は「聴覚障がい者の社会参加が進む」と喜んでいる。

 

 八重山では30人ほどの聴覚障がい者がいるとされ、手話通訳を行うために手話奉仕員や手話通訳者が活動している。しかし国が認定する試験をパスする必要がある手話通訳士は、昨年度まで県内で9人しかいなかった。


 手話通訳士の技能認定試験は昨年10月に全国3カ所で行われ、920人が受験、合格率19・8%の難関だった。県内からの合格者は南風盛、川井さんら3人だけ。


 南風盛さんは市役所の福祉窓口で勤務し、手話の必要性を感じて2004年、市の手話奉仕員養成講座の第一期生になった。2年前には県の手話通訳者の試験にも合格した。


 川井さんは兵庫県神戸市出身で、小学校のころから手話に関心を持ち、10年前、石垣市に移住したあとも、手話サークルなどで活動した。


 2人とも「合格してうれしいが、責任の重さを感じる」と思いは一つ。南風盛さんは「『あの人がいてよかった』と周囲に感じてもらえるような通訳士になりたい」、川井さんは「今後は自分たちが手本になれるよう聴覚障がい者を支え、人材育成にも力を入れたい」と意気込んでいる。


 市地域活動支援センター「むゆる館」の手話通訳派遣コーディネーターで、聴覚障がいのある本村順子さんは「裁判員制度も始まっているので、手話通訳士は必要。聴覚障がい者が社会参加できるよう一緒に頑張りたい」と2人をたたえた。