自衛隊 「誠実に任務遂行」 人員、整備削減に警鐘

講演する桜林氏(5日午後)
講演する桜林氏(5日午後)

 ジャーナリストの桜林美佐さんが5日、石垣市内のホテルで「東日本大震災と自衛隊」をテーマに講演した。

 

 自衛官が被災地で、空腹や寒さに耐えて捜索活動を展開し、担架が足りないため、遺体を背負って収容したこともあったことを紹介。

 

 「自衛官は非常に誠実で、愚直に任務を遂行した。被災者の心のよりどころになったのは、明るい迷彩色の制服だった」と述べた。

 

 大震災の救援活動で自衛隊に対する国民の評価が高まったことについて「災害派遣もやらなくてはならないが、(自衛隊は)国防を担う組織だという国民の認識を高めないといけない」と指摘。自衛隊を災害派遣部隊に改めようという一部の声を「自衛隊に対する誤解」だと批判した。

 

 自衛隊が展開した大震災の救援活動について「災害派遣の訓練をしているのではなく、一番高いランクの防衛出動を目指して訓練しているから、精強な自衛官を育成できる」と強調。

 

 その上で「自衛隊は災害派遣に必要だという方便を使うと、ものすごい悪循環が進む。火砲や戦車は(災害派遣にいらないからと)減らされる」と、政治主導で自衛隊の人員や装備削減が進む現状に警鐘を鳴らした。
 講演会は八重山防衛協会が主催した。