公共施設の耐久性強化/最善の避難方法探そう 専門家2人提言 地震・津波対策講演

200人近くが集まり、熱心に聞き入った=市民会館中ホール
200人近くが集まり、熱心に聞き入った=市民会館中ホール
宮本卓次郎さん
宮本卓次郎さん

 東日本大震災を教訓に八重山地方の津波に備える、地震・津波対策講演会(主催・内閣府沖縄総合事務局石垣港湾事務所)が29日、市民会館中ホールで開かれた。専門家2人が講師を務め、津波に備えた各自の避難対応や公共施設の耐震強化の重要性を説いた。会場には200人近くの行政や消防団員らが集まり、真剣な表情で聴き入った。

中村衛さん
中村衛さん

 

 講演会は、東日本大震災の教訓と八重山への示唆―をサブテーマに、みなと総合研究財団首席研究員の宮本卓次郎さんが、「東日本大震災の対応と港湾の事業継続計画」、琉球大学准教授の中村衛さんが、「次の八重山大津波に備える」と題して、それぞれ公演を行った。


 宮本さんは、東日本大震災で発生した津波で、木造家屋のほとんど流出し、防波堤が津波襲来の緩和と時間を遅らせたことを報告し、「住民が避難する公共施設は地震、津波に耐久できる丈夫な施設にすべき。税金を贅沢に使用する意味ではない」と、東北地方整備局副局長として、災害時に現場で初動対応や復旧・復興作業に取り組んだ経験を述べた。


 中村さんは、1771年に発生した明和の大津波の資料を参考に、八重山で大津波が、500~600年間隔で発生していることを紹介。「10分以内で津波が到達するので、各自が最善の方法を考えることが大切」と、10分間で範囲300㍍市内でしか避難できない状況から、より多くの避難ビル確保の重要性を説いた。


 また、小さな島々が連なる八重山地区では、東北地方と違い、全域で津波の被害が発生することをシミュレーション画像で説明した。
 会場では200人近くが集まり、熱心に両氏の講演を聞き入っていた。