後味悪い幕切れ 住民の会 悔しさにじむ

分館の壁に感謝の言葉と風船を貼り付ける大田さん。左にあるのは色あせた分館の看板(31日午後5時ごろ)
分館の壁に感謝の言葉と風船を貼り付ける大田さん。左にあるのは色あせた分館の看板(31日午後5時ごろ)

 県立図書館八重山分館の廃止は、存続を求める住民の会などの根強い反対運動が展開される中、1カ月前に唐突に決まったという経緯もあり、関係者に後味の悪さを残した。


 住民の会代表世話人の大田静男さんは「夢をありがとう」「カジマヤー(97歳)おめでとう」などと書いた紙を分館の外壁に貼り付けた。


 2010年、盛大に100周年記念式典が開かれた本館とは裏腹に、分館はカジマヤー祝いもなく消えていく。大田さんは張り紙の脇に、カジマヤー祝いで使われる風車も貼り「抗議するよりは、笑って送ったほうがいい」と表情に悔しさをにじませた。


 「残念だ。けさの大雨と風は(分館の発展にも尽力した気象観測技術者の)岩崎卓爾の思いではないか」とも語った。


 昨年12月に廃止方針を八重山市町会に伝達し、先月、廃止を正式決定した県教委。住民に対し、廃止決定を直接説明することは、ついになかった。大田さんは「許し難い。離島をばかにしている」と批判。「こういう形で、離島の出先機関をなくしていくのはやめてほしい」と訴えた。


 同会は県教委が分館廃止方針を表明した直後から、反対運動を継続してきた。廃止決定を受け、離島の図書館サービスの将来像を考える協議会の設置を3市町に要望しており、中山義隆市長もこれを受け、設置を明言している。


 大田さんは「離島の離島にどう図書館を作っていくのか、八重山から図書館の風を吹かせるという意気込みで議論してほしい」と求めた。