離島防衛強化へ 自衛隊 展開能力試される

 【解説】PAC3が石垣市に初めて配備された。自衛隊基地がある沖縄本島に比べ、離島防衛はこれまで手薄とされており、北朝鮮のミサイル発射予告を受け、自衛隊の離島での展開能力が本格的に試される形だ。現在のところ、450人規模の部隊や関連装備の配備も順調に進んでおり、離島防衛の強化が着々と進む印象を与えている。


 八重山防衛協会事務局長の砥板芳行市議は「新しい防衛大綱で『動的防衛力』が打ち出されたが、そういった観点からも、スムーズに部隊配置が進んだことは大きい」と評価。


 配備検討から1カ月足らずでのスピーディな部隊展開が可能になったことに、航空自衛隊那覇基地の広報担当は「地元の理解と関係機関の協力があって、安全にトラブルなく展開できた」と感謝した。


 砥板市議は「北朝鮮の位置関係からすると、ミサイルを撃つなら南の方向が最適。今後もこの方向で発射実験を行う可能性がある」と懸念。同様の危機続発に備え、今回の部隊展開は離島防衛の強化に向けたモデルケースになりそうだ。


 軍備増強への批判や、飛来するミサイルを迎撃するシステムの現実性そのものを疑問視する声もある。しかし、発端は八重山上空に向けてミサイルを発射するという北朝鮮の「挑発行為」。ミサイルが軌道を外れた場合、地上に危害が及ぶ可能性も無視できず、住民の間では、配備を当然視する空気が強い。


 宮古島市ではPAC3の到着日に住民の抗議集会が開かれたが、石垣市の配備反対派は、抗議声明を発表したほかは、表立った運動を控えている。