PAC3「当然」が大勢 自衛隊配備には賛否

 北朝鮮のミサイル発射に備えた地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が石垣市に搬入されたことをめぐっては、石垣市民の間では「市民の命や財産を守るため当然」という空気が強かった。自衛隊の部隊や装備が新港地区に展開する光景が「異様」だという批判もあったが、市民からは「自衛隊の展開ではなく、ミサイル発射を強行した北朝鮮のほうこそ異様だ」という指摘がある。


 中山義隆市長は「ミサイルが石垣に落下する可能性は十分に考えられ、北朝鮮の発射は脅威。結果的に使用することはなかったが、PAC3の配置は正解だった」と強調した。


 ただ、八重山への自衛隊配備に対する賛否は分かれており、新川に住む45歳の女性は「万一に備えてPAC3を置くことは理解するが、自衛隊配備にはつなげてほしくない」と複雑な心情をのぞかせた。


 PAC3や部隊の展開について住民からは「石垣島へ自衛隊を配備するための地ならし」と警戒する声も出た。


 渡辺周防衛副大臣は「(石垣市への自衛隊配備は)今のところ全く考えていない」と否定。ただ、離島での有事に備え、自衛隊の実戦的な展開能力を試す意義があったことは間違いない。


 PAC3の射程距離が20キロ程度とされていることから、一部では「石垣島全域や竹富町をカバーしていない」とヒステリックなPAC3不要論も展開された。


 八重山防衛協会の砥板芳行事務局長(市議)は「PAC3の性能は最先端の軍事機密。実際の射程は公にできない。本来はもう少し広い範囲をカバーしていており、それなりの判断で本島、宮古、石垣に配置されたのだろう」と推測。
 中山市長もPAC3の配備場所については「防衛省の判断」と話した。