「国購入」意見書可決 実効支配の強化期待 野党「日中友好に水差す」

国に尖閣諸島の購入を求める意見書の表決で、起立して賛成する与党(右側)と着席したままの野党=19日午前、市議会
国に尖閣諸島の購入を求める意見書の表決で、起立して賛成する与党(右側)と着席したままの野党=19日午前、市議会

 

 石垣市議会(伊良皆高信議長)の臨時会が19日開かれ、国に尖閣諸島の購入を求める意見書を与党などの賛成多数で可決した。野党は反対した。18日に議会運営委員会で審議された意見書案では、東京都が尖閣諸島を購入する方針を示していることについて「行政手法的にも問題がある」と疑問視していたが、本会議に提出された文面では削除。提案者の仲間均氏は「都の購入には反対しない」と説明した。

 

 意見書では、都が購入した場合①中国など外国資本の民有地取得の手が及びにくくなる②避難港、灯台、気象観測所の建設、無線塔の設置が容易になり、尖閣諸島周辺海域での安全操業が大きく前進する―と期待。


 本来は市が尖閣諸島を購入すべきだが、財政的に厳しい状況のため国が購入し、市に払い下げるか、国が管理運営するよう求めている。あて先は首相、官房長官、外相など。


 野党は「(都知事の講演という)マスコミ情報で決議することは問題だ。具体的に判断する資料に欠ける」(宮良操氏)、「中国や台湾の観光客が増加する中で、決議は観光業に悪影響を及ぼす。日中友好40周年にも水を差す」(長浜信夫氏)などと反対。


 保守系の石垣亨氏も「都の購入に期待すると言いながら、国に購入するよう求めるのは支離滅裂」と批判した。


 仲間氏は、国が尖閣諸島の実効支配を強化するための施策を十分に進めてこなかったと指摘し「国に責任を持ってほしい」と述べた。


 臨時会終了後には報道陣に対し「(尖閣諸島は市の行政区域なので)都が購入することには若干の違和感がある。国がやらないこと(実効支配の強化策)を都がやると言っているので期待するが、国が購入して市に払い下げるほうがいと思う」と強調した。


 中山義隆市長は「尖閣諸島は本来なら国有化し、国が管理するのが一番望ましい。そういう意味での意見書」と議決に理解を示した上で「都が購入のため地権者と交渉していることに反対するものではない。石原慎太郎都知事から詳しいことを聞いて判断したい」と述べた。


 表決では、議長を除く出席者18人中、与党側の10人が賛成した。石垣亨氏は反対、知念辰憲氏は退席、石垣涼子氏、大浜哲夫氏、小底嗣洋氏は欠席した。