石垣市は東京都と尖閣諸島 共同購入を推進しよう 徳松 信男

 4月17日石原都知事のワシントンでの尖閣諸島を東京都が買い取るとの会見が日本中の耳目を集め、石垣市民もテレビ報道に大変関心を持った。石原都知事のような気骨と信念のある政治家がいることは石垣市にとっては幸運というほかない。尖閣諸島は東京都が守るという誠に心強い発言。都知事の発言要旨は、本来国が買い上げたらいいのだが東京都が買うことにしたのは、国土を守るためにはもう国にまかしておけないという気持ちが強いからだ。現状では国土の保全のみならず、豊かな漁業資源や海底資源の開発もできない。東京都が買い上げることは、現在の個人所有より、はるかに利用の可能性が高まる。石垣市議会は、20日に臨時市議会を開いて国による尖閣諸島の購入を求める意見書案を賛成多数で可決した。国が購入したうえで、市に払い下げるか直接管理するかのいずれかを求めている。しかし石垣市議会の対応は拙速な後知恵にすぎず、議員の意見は分裂し、現時点の議決はふさわしくないとか、中国・台湾の反発のため環境への影響を危惧する等この議決も10対7の採決にすぎない。国が直接管理すれば現状と同じで、議員諸君の意見は現状認識に欠けているのではないか。第一地権者は国には売らないと言っているし、国の方針は政府の許可なくしては上陸さえも認めていないのである。一方中山市長は、東京都知事と会い、尖閣購入には好意的で、国の領土領海を守るためには、得策と思うと述べ、さらに23日には上京し、都知事との会談でも尖閣購入を都に一任したいと伝えている。東京ではすでに、この4日間で、尖閣購入に対し、3500件の意見が寄せられ9割が賛成していると報道されている。猪瀬副知事が都民や国民から寄付が集まれば、都の予算は抑えられるとの発言に呼応しすでに都庁には現金書留で寄付が続々と寄せられていると伝えられる。(産経新聞4月24日)


 ところで石垣市長は東京都と共同所有にしたいというが、いいアイディアであり、そのためには市民の浄財を集め、全国から寄付を呼び掛け、東京都以上に地元として最大限の努力をすべきである。政府はすでにこの件では日中関係悪化を懸念して腰砕けになっている。中国漁船衝突事件で冷え切った日中関係を修復するために輿石氏が中国政府の習氏と個別会談をしている。政府は昨年8月には日本の排他的経済水域の基点となる離島23か所を国有財産化したが、尖閣周辺4島は除外しているのである。政府は16年4月にあらかじめ認める場合を除いて上陸等を禁ずるとしているが、東京都の所有地になれば、都が簡単に上陸を許可する可能性がある。石垣市は中国・台湾との友好関係や観光客の減少等を心配して中国・台湾の意見に理解を示したり、怖気づいたりする必要は毛頭ない。尖閣諸島が中国に支配されれば、八重山全体の安全に関わる問題であるという事を危惧する。


 一部の政治家や市民活動家の中には中国・台湾と話し合えば問題は解決できると主張する者もいるが、その人たちが北京に行って友好的に話し合おうとしたこともないし、声を大にして尖閣は中国のものではないと叫んだこともない。第一中国自体が次のよう言っている。「日本側が釣魚島に対して取る一方的な措置は違法で無効だ」尖閣の島々が中国に帰属すると主張している以上、話し合う余地はないし、石垣市としては、100%石垣市の管轄下にあるものだから、一歩も譲歩できないのは当たり前である。中国はすでに南シナ海でベトナムやフィリピンと南砂諸島などの領有を争っており、尖閣諸島も同様に軍事的に支配しようとしているのは目に見えている。そういう国と話し合って得られるものは何もない。石垣市はあらゆる手で実効支配を確実にし、世界の世論に中国の不当性を訴えていくことが必要である。