石垣市は尖閣諸島購入口座の開設、ふるさと納税を推進しよう 徳松 信男

 石垣市はどう対応するか

 石垣市は東京都と尖閣諸島の共同所有を希望表明しているがそのための準備が遅れている。聞くところによると、全国の八重山郷友会や沖縄県人会の方々の中にも故郷の尖閣諸島を守るために寄付をしたい人も多いようである。東京都だけに財政負担させるべきでなく、石垣市も共同所有に向けて応分の負担をしなければならない。5月1日付八重山日報では「東京都の寄付募集・尖閣購入口座を開設」と大きく報道して、口座番号や寄付の方法まで詳細に案内している。しかし石垣市が東京都同様に尖閣購入口座をすぐに開設し、全国民に対して、新聞広告や市のホームページなどで、広く寄付を呼び掛けるのがいい。石垣市民はもとより本土の沖縄県人会や八重山郷友会の方々の中には東京都よりも地元石垣市の口座に振り込みたいと思う人が多いのではないかと思う。東京都とは比較できないほど財政の貧しい石垣市に寄付したいと思う人も多いであろう。尖閣問題、北朝鮮のミサイル発射問題で漁業や産業面で実際に被害を被っている石垣市に直接寄付したいと思うのは人情である。


 次に資金集めのためにふるさと納税制度を活用することである。これも「尖閣購入ふるさと納税」として全国的に呼び掛けるのがいい。ふるさと納税の使用方法は現在

 

1・自然環境の保全 

2・福祉のまちづくり 

3・教育及び少子化対策 

4・伝統文化の保存・継承 

5・地域コミュニティー活動 

6・その他街づくり 

 

 となっている。尖閣の環境保全や石垣市の一部である尖閣諸島における港湾施設や研究施設に有効活用できるであろう。ところで石垣市のふるさと納税は2012年3月末で約800万円であった。これは前年度の実に2倍の増加である。しかしふるさと納税で尖閣を守るということになれば、ふるさと納税の額はさらに数倍に伸びる可能性が期待される。石垣市に本籍を持つ者以外或いはその他の都道府県からふるさと納税をしていただく方々に対しては石垣市の「ふるさと市民」とか何らかの呼称で他の都道府県でやっているふるさと納税者に対する恩典よりも有利なサービスを考えてもよいだろう。


 尖閣の購入に関して東京都では都民からの意見で一部に「国のすべきことを都がやらなくてもいい」とか「なぜ都民の税金で買わなければならないか」などの意見もある。しかし、「政府はあてにできない」、「石原知事にしかできない」とか「実現を祈っています」という声の方が圧倒的に多いようだ。石垣市でも議員や市民の中にも石原構想を余計なお世話とばかりにいう者、国が購入して石垣市に払い下げる、または国が管理するとか、中国との関係で観光への悪影響を心配するもの等いろいろ意見がある。しかし東京都の調査同様地元の市民は大多数が賛成であると思われる。石垣市政は有象無象の非生産的意見に惑わされることなく即決即断すべきことはしなければならない。「義を見てせざるは勇無きなり」という気持ちを多くの日本人が共有してきているのは心強く喜ばしい限りである。


 尖閣諸島の東京都との共同購入が実現できれば石垣市にとっては特にメリットが大きい。第一に尖閣諸島が個人所有でなく、東京都や石垣市の自治体が所有して管理すれば、仲井間県知事が言うように安定する。即ち他の個人や外国人に転売される恐れがない。次に国は個人の資産であることや、安定的に保持するという理由で、平成16年4月にあらかじめ認める場合を除いて上陸などを禁じるとしている。石垣市は平成22年に固定資産税算定のための土地調査と、生態系、自然状況の調査を実施することを目的として市議会は全会一致で尖閣上陸を決定している。それも国の上陸を禁じるかたくな方針で実現していない。東京都や石垣市が所有すれば上陸許可はたやすくなるであろう。尖閣諸島での慰霊祭も実現が可能となろう。また東京都は沖ノ鳥島で漁礁を作り漁業振興に役立てている。小笠原諸島でも固有植物を食い荒らす山羊を駆除する等の実績がある。東京は一国なみ以上の自治体であり豊富な人材や資金で尖閣諸島に漁港や、研究所の建設をすることも期待できる。


 中国との摩擦を恐れ八重山の観光業に悪影響があると心配する向きもあるが全く逆である。将来は多くの人々が東京だけでなく全国各地から尖閣周遊観光やスポーツフィッシングに訪れるであろう。そのほとんどは石垣経由で行くことになるだろうから地元への経済効果も大きいと思われる。


 この原稿を書いているうちに中国の漁業監視船の漁政203、204の2隻が尖閣周辺の接続水域(領海基線から24カイリまで)への出這入りを数回繰り返しているとのテレビ報道があった。石垣市は真の意味で日本が尖閣を実効支配する事が出来るよう東京都と共に手を携えあらゆる努力をすべきである。