「台湾パイン入植」碑建立へ 名蔵に 浄財募る 期成会 「尊敬と感謝」次代に

8月1日の顕彰碑建立へ向け、募金を呼び掛ける期成会のメンバー=石垣市役所
8月1日の顕彰碑建立へ向け、募金を呼び掛ける期成会のメンバー=石垣市役所

 石垣島に入植し沖縄で初めてパイン産業を興した台湾の人々を讃え、語り継ごうと台湾農業者入植顕彰碑建立が企画され、期成会が11日、内容を発表した。300万円を目標に浄財を募り、「パインの日」の8月1日、碑を除幕する。期成会は「さまざな苦難を乗り越え、沖縄にパインの恩恵をもたらした人々に、尊敬と感謝をささげたい」と思いを膨らませている。

 

 期成会によると、戦前の1933年、台湾から名蔵・嵩田一帯に、60世帯330人が入植し、パイン栽培に取り組んだのが日本のパイン産業の幕開け。入植2年前には、別の台湾関係者によって、初めて石垣に水牛30頭が導入され、当時の農業に飛躍的な生産拡大をもたらしたという。


 地元住民とのトラブルや差別に耐えながら、入植者は40年に沖縄初のパイン缶詰の生産に成功。戦時中、いったん生産は途絶えたものの、保管していた種苗から有志がパイン栽培を再開。戦後のパインブームの基礎を築いた。


 期成会は、八重山で長年パイン工場に関わってきた伊波剛さん=登野城=を会長に昨年3月発足。顕彰碑建立へ向け、場所を名蔵に確保するなど活動を続けてきた。


 企画した碑は高さ2㍍40㌢の閃緑(せんりょく)岩製。20平方㍍の敷敷地に水牛の像も併設する。像は琉球華僑総会(本部・那覇)からの寄贈が決まっている。


 石垣市役所で会見した伊波会長は「パインを沖縄にもたらした台湾の先達に敬意を示したい」。三木健・副会長も「地元の人間が建立することに意義がある。今後、台湾との交流でも拠点になれると思う。皆で力を合わせ実現したい」と意欲を見せた。


 華僑総会八重山分会によると現在、八重山には800人ほどの台湾関係者が居住している。


 祖父がパイン入植者で台湾3世の呉屋寛永さん(八重山分会長)は「会の総力を挙げて支援する。入植1世が生存しているかは不明だが、建立までには探し出し、除幕式に招待できれば」と強い思いを込める。


 募金は県内主要金融機関で可能。問い合わせは電話82―2968伊波会長まで。