日米中は相互理解を 安全保障で専門家論議 「尖閣は中国領」に反発も シンポジウム

安全保障をテーマに論議した日本、米国、中国の関係者=18日夜、市民会館中ホール
安全保障をテーマに論議した日本、米国、中国の関係者=18日夜、市民会館中ホール

 「アジア太平洋の海上安全保障と日米中関係」をテーマにした八重山防衛協会、在沖米国総領事館共催のシンポジウムが18日夜、石垣市民会館大ホールで開かれ、尖閣諸島問題などをテーマに3国の軍事専門家などが協議した。相互理解の重要性を指摘する声が相次いだが「尖閣諸島は中国領」とする中国の専門家に対し、フロアから反発の声が上がる場面もあった。

 

 中国上海の同済大学教授、夏立平(シャ・リーピン)氏は「尖閣諸島はだいぶ前から中国領であり続けている。(証拠となる)18世紀の正式な文書がある」と主張。米政府が、尖閣諸島は日米安保の対象とする見解を示していることについて「米国は、誤解を与えるような政策はやめるべきだ」と批判した。


 ただ「中国は、話し合いでこの問題を解決したいと考えている」とも述べ「この地域での安全を維持するため、米中、日中の間で、より多くの人的交流をしなくてはならない」と呼び掛けた。


 フロアの住民からは「中国の主張に根拠はない。唯一の解決法は、中国が民主的になり、よその島を取ろうとするのをやめることだ」などと反論する声が相次いだ。


 一方で、東シナ海や南シナ海の安全保障の論議について「この島で、そんな論議は必要ない」という住民もいた。


 元海上自衛隊海将の香田洋二氏は、南シナ海の中国とフィリピンの紛争について「両国が一触即発になったとき、米国は原子力潜水艦を浮上させた。それだけで(紛争の)抑止力になる。力と力が平和を維持しているという側面がある」と述べ、中国に対し、米国と関係各国が緊密に連携して対処すべきという考えを示した。


 米国のシンクタンク、パシフィック・フォーラムCSISからは、エグゼクティブ・ディレクターのブラッド・グリッサーマン氏とジャスティン・ゴールドマン氏が出席。


 グリッサーマン氏は「大切なことは友人だけでなく、敵となる可能性のある意見までもきちんと聞くこと。それぞれの見方を尊重して、2度と過ちを犯さないようにすることだ」と相互理解を求めた。