報酬総額640万円 11年度、早朝講座などで 基準決まるまで無報酬

 県立八重山高校(新垣治男校長)で2011年度に、早朝講座などを担当した教員に保護者から支払われた報酬総額は約640万円であることが23日、同校への取材で分かった。同校PTAは今年度も、教員への報酬を盛り込んだ進路指導費予算を総会で承認している。ただ、県教育委員会が報酬のあり方に関する検討を進めており、同校とPTAも近く検討委員会を発足させることから、同校は当面、無報酬で早朝講座などを続行。報酬のあり方について明確な基準が示されるのを待って、報酬の受け取りを再開する方針。

 

 早朝講座などを担当した教員が保護者から報酬を受け取る慣習は1988年から続いてきたが、教員が職務外で報酬を受け取るには本来、兼職兼業願いを県教委に提出し、許可を得る必要がある。そのため県教委は各県立高校に対し、当面、報酬の受け取りを中止するよう通知している。


 同校によると、PTAの11年度決算では、進路指導費のうち「講座費」は総額659万円余で、このうち約640万円が早朝講座や放課後講座などを担当する教員への報酬。12年度の講座費には、講座を受講する生徒の増員を見込み、680万円が計上されている。


 文科省は今月9日の通知で、早朝講座などが①教育課程の一部として実施しているとみなせる②生徒が必ず参加しなければならないような運用が行われている③教職員の勤務時間と連続するなど、勤務時間中の職務との区別が明確でない―場合などについて、兼職兼業願いが提出されていても、報酬の受け取りは不適切と指摘した。


 これについて新垣校長は、同校の早朝講座について①全生徒の参加ではない②教員が手作りしたプリントなどを使用し、教科書を使用していない③早朝講座は午前7時半から8時20分までで、1校時は9時10分から始まるため、教職員の勤務時間と連続していない―と指摘。兼職兼業願いを出せば、報酬の受領が認められるという見解を示した。


 現在、無報酬で続行している早朝講座などについても、20日のPTA総会で進路指導予算が承認されていることから、県教委や検討委員会の方針を見極めた上で、後日改めて報酬を受領する方針。


 ただ「報酬額の妥当性などについては、県教委や検討委員会の結論を見て判断したい」としている。


 同校によると、早朝講座などの報酬をめぐる問題が表面化したあと、PTAからは「早朝講座は続けてほしい」「頑張ってください」などと激励する声が寄せられている。「批判は1件もない」という。