県教委の措置に疑問 元小・中学校長 鳩間 昇

 本地区の教科書採択に因んで、これまでも八重山日報紙をおかりして処見を述べてきたところであるが、文科省の見解も出た所で、県教委の対応を考えるとき、更なる疑問を生じているので私見を述べ、心ある市民、郡民とともに考えてみたいと思う。


 (一)、まず本教科書採択については、八月二十三日に採択決定され、その答申に基いて石垣、与那国の両教委は採択決定した。竹教委がそれに背いたことが、そもそもの始まりである。しかし、文科省もこの採択協議会の決定に添うことが正しいとの見解を示したのである。


 (二)、全教育委員による会合は、県教委指導課長の要請により、石教委の委員長が教委協会として総会招集をして、委員会に切り替えたことに対し、県教委義務教育課長は、答申には拘束力はなく、この合同会合が拘束力があると明言している。ところで私は、本地区は三市町独立した教育委会をもっている。教育組合ではないから、合同の委員会というものは存在しない、ましてや、採択協議会で決議したことを覆すなど、そのような権限はないであろうことを述べてきた。文科省の指導もそのような主旨と考えられない。


 (三)、しかし、十六日の報道では県教委は、この合同委員会を有効として、文科省へ報告したとのことである。一方採択協議会の答申には拘束力がないと言っておきながら、両方有効だという、そして地区で一本化してほしいということをいう、県教委の指導助言の方向性がいずこにあるのか、ピンボケしている。有効ということは、拘束力があることではないのか、小生の頭脳では判断しかねる。両方立てて一本化はできないからである。


 (四)、何度も言ってきたが、採択協議会の決議を受けて、各市町教委は決定すべきである。どちらも検定済教科書である、しかも今回の調査方法を改定し、選択の序列を廃し、教育委員会の採択を明確にしたことは立派で、各地区の採択もそうあってほしい、との識者の評価も出ている。


 (五)、そのような中で、どうして県教委は、はっきりした指導助言をしないのであろうか、採択協議会決議も有効、合同の教委会(小生はこれは違法と思っている、各教委の権限を侵害していると考える)も有効では、指導助言になるまい。


 問題の発生は、竹教委が採択協議会決議を尊重せず反する決定をしたことにある。決議したことは守るべきか、いやなら従わなくてよいのか、誰が考えても全くあきれた事柄である。県教委の指導の目は、竹教委へ向けるべきではないのか、それがあえてなされない理由は何であるのか、疑問は次々と沸く、竹教委への指導なくして本問題の解決はないであろう。竹教委の言い分は、地教行法によりとだけいっている。これについては先日にも片手落ちであろうと述べた。地教行法と、教科書無償措置法の両法律を遵手する責任があろう。


 県教委は今一度熟慮の上指導対象を定め、指導してほしいものである。