解説・石垣市区 有権者に「バランス感覚」 革新再生の兆しか

 県議選石垣市区は保守の砂川利勝氏と革新の高嶺善伸氏が当選し、従来通り、保革が議席を分け合った。2010年の石垣市長選以来、八重山では主要選挙で保守陣営が連戦戦勝していたが、高嶺氏が1万票超でトップ当選を果たしたことで、一連の流れにストップがかかった形だ。2議席独占を掲げた保守陣営に対し、有権者の「バランス感覚」が働いた結果だと見ることができる。革新陣営には再生の兆しが見え始め、2年後の市長選に向け、市政奪還の展望が開けた。


 今選挙で高嶺氏は県立八重山病院の独立行政法人化阻止に加え、教科書問題や与那国町の自衛隊配備問題を取り上げ「平和問題」として争点化した。


 選挙戦最終盤の総決起大会を機に運動を大きく盛り上げ、2008年県議選で獲得した8567票から、得票を大きく上乗せ。自公協力体制に支えられた新人を抑え、今選挙もトップに立った。急激に進む「保守優位」の流れに、有権者が待ったをかけた形だ。


 2年後の市長選に向け、高嶺氏は革新支持層から待望論が根強い「切り札」。現職の中山義隆市長と対決する有力候補として浮上するのが確実視される。
 事実上の分裂選挙だった保守陣営は、目標としてきた2議席独占を果たせなかった。


 2人の得票を合計すると高嶺氏を上回るものの、自公協力体制も及ばず、今後の選挙戦略に課題を残した。
 保守陣営の中では、市議として豊富な選挙経験がある砂川氏が序盤から一歩先んじた。


 大浜氏は中盤から追い上げを見せたが、砂川氏が掲げたガソリン価格の格差問題などで一般有権者の支持が伸びず、高嶺、砂川氏を追撃し切れなかった。   (仲新城誠)