「遺骨が泥まみれに」 白保の墓所有者が抗議 土地改良で浸水

時折、声を詰まらせながら墓地の浸水対策を訴える関係者ら=石垣島土地改良区、登野城
時折、声を詰まらせながら墓地の浸水対策を訴える関係者ら=石垣島土地改良区、登野城

 白保東嘉手苅に墓を所有する6人が13日、土地改良が原因で、大雨のたびに墓地が浸水するとして、石垣島土地改良区と県に抗議書を提出、改善がなければ原状回復と損害賠償を求め提訴する方針を伝えた。


 抗議書などによると、白保地区の土地改良事業が完了した1992年から、土地改良区・沈砂池の溢れによって、地域の墓6基が大雨のたびに浸水、内部にも水が入り遺骨が泥まみれになっていると指摘。特に、2010年2月の豪雨は、国道390号1帯まで冠水し、墓数基が水没する被害が出たと主張する。


 その上で、所有者は20年余に渡って個々に、土地改良区と関係機関に改善を申し入れてきたものの、対策が取られず、現在まで放置されてきたと行政側を批判。30日までに、納得できる回答が得られなければ、訴訟に踏み切るとしている。


 石垣島土地改良区事務所で、抗議書を提出した平地明美さん(65)は「対策が取られないために、私は先祖代々の墓を移転せざるを得なくなった。20年以上、ほったらかされ何を期待すれないいのか。納得できる回答があるまで行動を続ける」と強調した。


 浸水地には多良間村郷友会の共同墓地も。郷友の伊舎堂春秀さん(68)は「先祖の遺骨が泥で汚されるほど、悲しいことはない。現在の『浸透地』はほとんど効果がない」と怒りをぶつけた。


 県は、墓地の西側に1200平方㍍の浸透地を設置。13年度以降、さらに2か所の浸透地造成を予定、墓地への浸水を防止する計画だ。


 石垣島土地改良区の大江富一事務局長は、土地改良が浸水の原因と認めた上で、「国道の水も墓地に流れ込んでいる。土地改良は、徐々に規模を拡大してきたため対応が遅れてしまった。関係機関と協議して対策を考え、30日までに回答したい」と述べた。