漢那副市長に辞任圧力 与党、強まる批判 決議案提出の動きも

 県の識名トンネル工事補助金不正受給問題で、市議会与党を中心に、当時の担当部長だった漢那政弘副市長の辞任を求める声が強まっている。25日の6月定例会最終本会議では、漢那氏に対する辞職勧告決議案が上程される可能性があり、与野党がそれぞれ相手の出方をうかがっている状況だ。決議案が上程されれば可決される可能性が大きく、中山義隆市長は苦境に立たされそうだ。


 漢那氏は不正受給問題が発生した当時の土木建築部長で、先月、調査を進めていた県議会土木環境委員会で参考人招致を受けた。


 漢那氏に対する批判は当時からくすぶっていたが、国が今月4日、虚偽公文書作成、同行使で被疑者不詳のまま県警に告発したことで、問題が刑事事件に発展し、批判が一気に表面化した。


 県は21日、仲井真弘多知事の5割減給と、漢那氏の部下だった現在の土木建築部長の更迭を発表。22日に開かれた与党の会合では、漢那氏の辞任を求める声が相次いだが、与党としての対応について明確な結論は出なかった。公明は「与党は結束するべきだ」として漢那氏の辞任に反対した。


 今後については、野党が辞職勧告決議案を提案した場合も含め、25日朝に話し合うことを決めた。


 野党内では、県警の捜査の行方を見極めるべきだという声が強く、決議案の提出に向けた動きは具体化していない。「与党が出すのが筋」という声もある。


 野党も25日朝に決議案提出の是非を含め対応を話し合う予定。与野党ともに決議案を提出しない場合、漢那氏の「責任論」はひとまず棚上げになりそうだ。


 漢那氏は市議会一般質問での答弁で、続投に意欲を示している。
 識名トンネル工事は2006年、大手ゼネコンの大成建設と県内2社の共同事業体(JV)が落札率47%で受注。途中で必要になった追加工事にも47%の落札率が適用されるはずだったが、JVが拒否したため、県は工期を偽った契約書を作成して追加工事を随意契約した。この際、国から補助金約5億円を不正受給したとされる。