「町単独でも赤字補てん」 貨客船リースで調整 川満町長が国、県に直訴

 波照間海運の貨客船「フェリーはてるま」が運休し、波照間島への燃料輸送などが滞っている問題で、竹富町の川満栄長町長は4日、内閣府沖縄総合事務局と県庁を訪れ、事態打開に向けた支援を直訴した。現在、打開策として、波照間航路を運航している安栄観光が、フェリーはてるまをリースする案などが浮上している。川満町長は取材に対し、波照間航路が赤字になった場合、「町単独でも赤字補てんをやる決意だ」と強調した。

 

 川満町長は沖縄総合事務局で三浦知雄運輸部長らと面会し、波照間島住民の現状を説明。安栄観光の貨物船が燃料輸送できるよう、危険物取り扱いの許可を迅速に下ろすよう求めた。町長によると同事務局側は「許可には船体が基準をクリアする必要があるが、迅速にチェックして対応する」と答えた。


 県庁では企画部交通政策課の担当者に対し、フェリーはてるまのリースに向けた条件整備を要請した。
 川満町長は5日に記者会見し、行政の対応策を説明する。
 町によると、フェリーはてるまに対しては、県離島海運振興㈱が抵当権、全日本海員組合が先取特権を持っており、安栄観光がリースするには両者の承諾が必要になる。両者と町、県、沖縄総合事務局、安栄観光は5月下旬に石垣市で会合を開き、リースで運航を継続させる基本方針を確認したが、その後、安栄観光と両者の協議が進展していないという。波照間海運が抱える多額の債務や、リース料などが課題になっている可能性がある。


 リース契約が不調に終わった場合は、フェリーはてるまの買い取りや代船の購入も選択肢になる。川満町長は波照間航路が赤字になった場合、国や県の財政支援を求めながら、単独での財政支援も辞さない構えを示し「波照間航路の件は、行政としてもしっかり取り組んでいる」と述べた。


 波照間海運は5月末で波照間航路から撤退した。安栄観光の貨物船は危険物取り扱いの許可を受けていないため、燃料などを輸送できない。安栄観光は先月、フェリーよなくにをチャーターして燃料を輸送したが、その後の輸送が滞っており、波照間島では給油制限を余儀なくされるなど、住民生活に影響が広がり始めている。