「戦争体験語りべの育成を」 戦後世代への風化防ぐ

識名校長が刻んだ文字を凝固剤で保存する平田一雄会長=15日、忘勿石之碑
識名校長が刻んだ文字を凝固剤で保存する平田一雄会長=15日、忘勿石之碑

 今年で終戦67年を迎え、戦争体験者も70代以上と高齢化が進み、戦争の風化を危惧する関係者もいる。忘勿石之碑保存会(平田一雄)もその1つ。昨年は建立20周年で約50人参加した参列者も今年は10人。平田保存会長は「戦争マラリアに関心を示す若い世代を支援し、風化を防ぎたい」と話している。


 毎年、識名信升校長が刻んだ「忘勿石 ハテルマ シキナ」の文字は毎年、凝固剤で保存を図っている平田会長は、「5年ごとの建立記念式典で体験者を招き、戦争体験を語ってもらうとともに、それを語る人材を育てないといけない」と、戦後世代に戦争マラリアの関心を促している。


 石碑がある西表島でも戦争体験者の第二世代、佐事安弘さんは大原中学の校長を努める。「忘勿石碑の前で戦争体験学習を行い、子どもらに伝えたい」と語る。


 波照間出身者が強制疎開で戦争マラリアの被害に遭った歴史は八重山戦争マラリアを語り継ぐ会が、紙芝居やDVD制作で次世代に伝えている。また、都内での演劇上映が9月に予定されているほか、大学生が研究で訪れる機会もあるという。