「現状維持が目的か」 国有化合意に市長ぶ然 改めて〝整備〟求める

尖閣諸島の国有化合意の報道を受け、報道陣の質問に答える中山市長=5日午前、市役所
尖閣諸島の国有化合意の報道を受け、報道陣の質問に答える中山市長=5日午前、市役所

 政府が尖閣諸島を購入する売買契約の締結で地権者と合意したとの報道について、中山義隆市長は5日、政府、東京都からは連絡を受けていないとした上で「現状のような、何の整備もしない状態を維持するための国有化なら、求めているものが違う」と、ぶ然とした表情を見せた。


 市はこれまで政府に対し、尖閣諸島に上陸しての現地調査や、避難港などの整備を求めてきた。中山市長は「国には一切応えてもらっていない。仮に国有化されても、現在の状態が続くようであれば、市としては賛成しかねる」と述べた。中国側は、尖閣諸島で避難港の整備など、現状を変更する行為があった場合「日中関係に重大な影響を及ぼす」と警告し、対日報復措置の発動を示唆している。


 しかし中山市長は「(避難港の整備などは)漁民が安心して漁をするための条件。国内の漁場を守るためでもある。他国からの反発は関係ない」と指摘した。漁業、比嘉康雅さん(55)は「対中関係では政府に毅然(きぜん)として取り組んでほしい」と期待するが、「尖閣で漁業ができるような環境づくりは今の政権では難しそうだ」とぼやいた。