全学校で防火対策に不備 23校で立ち入り検査 消火器未設置や管理者不在 市教委、対策強化へ

 石垣市消防本部(大工嘉広消防長)が8月、市内の公立小、中、高校、幼稚園23校で防火対策の立ち入り検査を実施したところ、消火器を設置していなかったり、防火管理者を置いていないなど、すべての学校で何らかの不備が見つかっていたことが12日分かった。子どもたちの安全確保に大きな責任を持つ学校現場で、火災発生時の対策がなおざりにされてきた実態が浮き彫りになった。市教育委員会は10日から学校に消火器の配布を始めるなど、対策強化に乗り出した。

 

 市内の公立小、中、高校、幼稚園は46校あり、市消防は夏休み期間の8月6日から29日にかけ、半数の23校で立ち入り検査を実施した。消防設備の不備や欠陥が見つかったのは19校・園(82・6%)。消火器を設置していない、耐用年数切れ、火災感知器の不良、バッテリー切れ、避難時の誘導灯火破損、屋内消火栓の破損―などが指摘された。


 消防法によって、一定以上の規模の学校には有資格者の防火管理者(通常は教頭)を配置しなくてはならないが、今回の検査で対象となった20校・園のうち、14校・園(70%)で配置していなかった。


 市消防によると、調査対象となったすべての学校で、防火管理者を置いていないか、消防設備に不備・欠陥が見つかったという。大濵安久予防課長は「法令に基づいて、段階的に改善を指導していく」と話した。


 立ち入り検査の結果を受け、急きょ、来月30、31日に防火管理者の資格を取得するための講習会を開催することを決めた。市教委は7日付の文書で、資格保持者がいない学校に対し、担当者を講習会に参加させるよう指示した。


 消火器が設置されていない学校に対しては、10日から消火器の配布を始めた。担当者は「消防の立ち入り検査を受けた措置ではなく、検査前から配布を準備していた」と話している。玉津博克教育長は「児童生徒の安全にかかわる由々しき問題だ。早急に対応し、父母の皆さんに心配をかけないようにしたい」と強調した。


 石垣市PTA連合会の上原康進会長は「早急に改善に取り組んでもらわないと、保護者は不安だ」と話し、組織としても防火対策の強化について話し合いたい考えを示した。立ち入り検査が行われたのは、高校3校、中学校5校、小中併置校4校、小学校7校、幼稚園4園。