与那国線撤退、町に説明 RAC増便で対応 カジキ積載に制限 JTA

 来年1月で与那国線から撤退することを決めた日本トランスオーシャン航空(JTA)は13日までに、与那国町など関係機関に方針を説明し、理解を求めた。JTAの撤退後は琉球エアーコミューター(RAC)の増便で対応するが、機種はプロペラ機のみとなり、町漁協が九州に出荷するカジキの積載が制限される見通しだ。JTAは、新石垣空港開港後を見据えた「構造改革の一環」としている。

 

 現在、石垣=与那国線は、JTAのジェット機ボーイング737―400(150席)が毎日1往復、RACのプロペラ機ボンバルディアDH8―Q100(39席)が週4日1往復運航している。来年1月8日から2月までは、RACのみで月、木、土曜日に2往復、火、水、金、日曜日に3往復運航、3月以降は毎日3往復運航する。


 与那国=那覇便は現在、RACが週4日1往復しているが、1月8日からは毎日1往復する。機材がジェット機からプロペラ機に小型化されることで、町漁協からは「カジキの輸送が制限される」と懸念する声が出ている。JTAによると、ジェット機だとカジキを10箱程度積載できるが、プロペラ機では2箱までだという。


 カジキは福岡空港を経て熊本県に輸送される。JTAは石垣経由と那覇経由で1日3回、最大6箱を福岡空港に輸送する方法を提案している。提供座席数は来年3月以降、JTA、RACが運航した場合の189席からRACのみの117席に約38%減少する。JTAは「現在も利用率は5割程度」としており、利用者に影響はないとしている。


 JTAの内間康貴執行役員らが町と町漁協を訪れて運航計画見直しを説明したが、外間守吉町長、中島勝治組合長ともカジキの積載に制限が出ることを理由に、難色を示したという。内間執行役員は13日、八重山日報の取材に対し「カジキをすべて運べなくなるのは心苦しいが、民間企業として生きていくための構造改革であり、理解を求めたい。利用者にはなるべく迷惑を掛けないようにしたい」と話した。


 新空港開港後はLCC(格安航空会社)が参入するため、JTAは石垣路線で大幅な減収を予想しており「構造改革」によるコスト削減を進めている。現在所有している16機も来年3月までに12機に削減する計画で、与那国線の撤退も、その一環として浮上した。グループ企業のRACとの連携により、路線そのものの廃止はないとしている。