大漁船団、尖閣上陸か 「開戦」なら八重山が主戦場

中国が実効支配の奪取を図る尖閣諸島の魚釣島(石垣市提供)
中国が実効支配の奪取を図る尖閣諸島の魚釣島(石垣市提供)

 千隻とも言われる中国の大漁船団が17日、尖閣諸島の周辺海域に向かったと中国側が報道しており、尖閣諸島(石垣市登野城)をめぐる情勢はさらに緊迫してきた。中国では日本への武力行使を求める声も強まっており「開戦」となれば、八重山が主戦場になるというシナリオもある。元自衛官で、安全保障問題に詳しい惠隆之介氏(拓殖大客員教授)に情勢分析を聞いた。


 ―中国の大漁船団はどう動くのか。
 「18日には柳条湖事件があった日だ。この日を狙って一挙に尖閣諸島へ押し寄せ、漁民(民兵)が上陸するのではないか。上陸した漁民は、できるだけ長期的に居座ろうとするだろう」


 ―防ぐ方法はないのか。
 「千隻は大げさだと思うが、半分だとしても500隻。大変な数だ。海上保安庁では手に負えない。1隻の抗議船でも抑止できなかった。恐らく漁船団を排除できないだろう」


 ―中国がこの時期に動く理由は。
 「石原慎太郎都知事が尖閣諸島を買おうとしたが、外務省が中国の反発を恐れて国に買わせた。それを見て、中国は『日本は脅せば屈服する』と見抜いた。米国がイスラム勢力の反米デモで手いっぱいのこの時期に、隙を突いてきたのだろう」


 ―武力衝突が起きた場合、八重山が主戦場になるのか。
 「自衛隊は、中国軍が尖閣諸島を突破した場合、一気に石垣島、宮古島を占拠すると予想している。中国は第一列島線(石垣島、宮古島、沖縄本島のライン)を超え、太平洋に進出して、米国と対決する戦略を立てており、その実行を急いでいる。石垣島、宮古島を手中にすれば、そこを太平洋への通用口として利用できる。(武力衝突があれば)主戦場は八重山だろう。尖閣諸島に武器や弾薬を送る場合も八重山経由になるから、空爆を受けるかも知れない」


 ―武力衝突の可能性は。
 「私は20%程度だと見ている。現時点では自衛隊の力が勝っているからだ。日本に武力攻撃して、こう着状態に陥ると、共産党は弱体化する。100%勝つ自信がないと動かない。まずは大量の民兵組織を尖閣諸島に送り、住民運動に見せかけて既成事実を積み上げていく方法をとるだろう」