安全操業で施設整備を 尖閣で要請決議可決 野党反対「時期尚早」 市議会最終本会議

尖閣諸島で安全操業するための施設整備要請の採決で、起立して賛成する与党(右)など=25日午前、市議会
尖閣諸島で安全操業するための施設整備要請の採決で、起立して賛成する与党(右)など=25日午前、市議会

 石垣市議会(伊良皆高信議長)9月定例会の最終本会議が25日開かれ、尖閣諸島周辺で漁業者が安全操業できるよう、政府に施設整備を求める要請決議を9対4の賛成多数で可決した。尖閣諸島で避難港などの施設整備を求める要請決議は従来も行われてきたが、尖閣諸島が国有化されたことを受け、改めて決議した。日中関係の緊迫化を背景に、野党からは「時期尚早だ」と反対する声も上がり、与野党から5人が退席する異例の事態になった。中国船による尖閣諸島海域の領海侵犯と、香港の反日活動家による魚釣島への不法上陸に対し、領土・領海を守るよう政府に求める意見書も14対4の賛成多数で可決した。

 

 市議会の決議を受け中山義隆市長は「尖閣諸島が国有化されたのは新たな展開なので、再度(施設整備を)要請する」と市議会とタイアップしての要請行動に改めて意欲を示した。尖閣諸島での施設整備が中国、台湾との交流に悪影響を及ぼす可能性については「領土の件と経済、人的交流は別のものだ。それ(交流)はそれで、しっかりと作っていきたい」と述べた。


 施設整備を求める要請決議の採決では、野党の前津究氏が反対討論し「果たして緊急性があるのか。漁業者の要請を待って行動したほうがいい。決議に全く緊急性はなく、時期尚早だ」と要請を疑問視。台湾から多数の抗議船が出港していることも挙げ「このような要請を出すと、操業で何らかのトラブルが起こるかも知れない」と懸念した。賛成討論はなかった。


 領海侵犯と不法上陸に関する意見書では▽今後、同様の事案があった場合、日本の法令を厳格に適用する▽領土問題は存在しないことを国際社会に示す▽平和的な外交交渉で解決を図る―ことなどを求めた。


 意見書の採決では、野党の石垣三雄氏が「尖閣諸島で法令を厳格に適用することは、最悪の事態になる懸念を生む」「領土問題が存在しないと言うことは、尖閣諸島が日本固有の領土であることを正面から主張しないことになる」と反対討論し、領土問題の存在を認めて中国と交渉するべきとした。賛成討論はなかった。仲間均氏と宮良操氏が欠席した。