海外の大型クルーズ誘致 長期構想策定委が発足 「国境の守り」機能強化も 石垣港

石垣港長期構想検討委員会の初会合が開かれた(2日午後)
石垣港長期構想検討委員会の初会合が開かれた(2日午後)

 20~30年後の石垣港のあり方を示す石垣港長期構想の策定に向け、石垣市は2日、同構想検討員会(委員長・鬼頭平三日本港湾協会理事長)を発足させた。初会合では、海外からの大型クルーズ船誘致に対応できる港湾整備を求める声が出た。尖閣諸島問題を念頭に「国境の守り」の拠点として、機能強化の重要性を指摘する意見もあった。同委員会は年度内に計3回の会合を開き、同構想を取りまとめる。

 

 石垣港は2002年に策定された現行の港湾計画で整備が進んできたが、同計画が目標としてきた平成20年代前半に達し、現在、新たな港湾計画の策定作業が進められている。市は長期構想で石垣港の開発、利用、保全の基本的な方向を示した上で、来年11月ごろをめどに、約10年後を見据えた新たな港湾計画を策定する方針。


 同委員会は有識者や関係団体代表など22人で組織。国土交通省担当者もオブザーバー参加している。


 初会合は市内ホテルで開かれ、宮平康弘委員が「今後の石垣の発展を考えると、海外のクルーズ船を呼び込むことは大事だ」と指摘。その上で「2隻同時に着岸することもある。バースの大きさは、30年先を見据えた計画が必要だ」と述べ、現在整備が計画されているバースの規模では、将来の需要に対応できないと危惧した。


 宮平委員は「尖閣のことを考えると、海保の船も国境の守りとしての港湾の整備の観点も計画に盛り込んでほしい」とも要望。葛西正記石垣海上保安部長は、中国公船が領海侵入を繰り返していることを念頭に「20~30年を見越しても、厳しい情勢は今後もありうる。巡視艇が全国から集結して対応せざるを得ないこと想定される。迅速に燃料や食料を補給し、待機も含めて十分に対応できる港にしてほしい」と求めた。


 我喜屋隆委員は「大事な港なので、津波の被害があった場合、どう対応するのかという対策やシュミレーションも必要になる」と注文をつけた。構想の基本方向案には▽旅客船機能の拡充▽南の海の玄関口としての交流・サービス機能の強化▽海洋資源開発などの調査・開発の支援―など11項目を盛り込まれている。次回11月の会合で議論を深める。