世界の目が八重山に アルジャジーラが尖閣取材 日中対立「アジアの最大関心」

尖閣諸島問題を取材しているアルジャジーラ特派員のチャオ氏(中央)ら取材スタッフ=3日午後、石垣市内
尖閣諸島問題を取材しているアルジャジーラ特派員のチャオ氏(中央)ら取材スタッフ=3日午後、石垣市内

 尖閣諸島問題を取材するため、中東のテレビ局、アルジャジーラのアジア支局(マレーシア)から、取材スタッフ3人が八重山入りしている。2日には漁船をチャーターして魚釣島近くからレポートするなど、積極的な取材姿勢だ。首席特派員のスティーブ・チャオ氏(39)は「(尖閣諸島問題は)最悪の事態の火種になる可能性がある。ここ数週間は、日中の対立がアジアのトップニュースだ」と話す。世界の目が八重山に注がれている。

 

 アルジャジーラはアラビア語と英語で放送され、世界で2億数千万世帯が視聴しているという。2010年の中国漁船衝突事件でも日本に特派員を送ったが、特派員が八重山入りするのは初めて。今回は香港にも特派員を派遣する力の入れようだ。


 チャオ氏は3日、八重山日報の取材に対し「経済力で世界第2位の中国と第3位の日本が仲たがいをしていることに、多くの人が関心を持っている」と説明。「中国の力がどんどん大きくなっていることは、今世紀で一番の出来事だ。中国が尖閣問題でどのような手法を見せるのかは、この国が将来、どんな国になるのかを示す指標になる」と分析する。


 漁船で魚釣島周辺に向かった際の印象について「2時間くらいの釣りだったが、すごい量の魚が釣れた。地元の漁師にとって、この海域が大切な場所である理由が分かった」。尖閣周辺が豊かな漁場であることを実感した。


 日中以外の国では、尖閣問題をどう見ているのか聞くと「なぜ、海の真ん中にある岩だけの島が、こんな大きな問題になるのかと思っている人が多い。尖閣問題は、悪い方向で(双方の)愛国心に火をつけてしまったようだ」と話す。


 尖閣問題の解決策はあるのか聞くと「問題をどう棚上げするかだろう。ちょっとした間違いが戦争に発展する恐れもある。間違いを起こさないようにすることが必要だ」と強調した。


 チャオ氏らは与那国島も訪れ、八重山と台湾が接していることなどをレポートした。八重山での滞在は4日までの予定。

記者の目 船酔いはこりごり

 ○…尖閣問題の取材で来島したアルジャジーラのチャオ氏は、漁船をチャーターして魚釣島周辺に向かったが、当日は波が荒れ「船酔いに苦しめられた」と話す。スタッフは4日に石垣島を離れる予定だが「日中間で重大な事件が起きたら、また尖閣諸島に行かなくてはならない。もう船酔いはいや。2度と行きたくない」と苦笑。改めて平和的解決を要望。