「困った時の友は真の友」というが…

 「困った時の友は真の友」というが、羽振りが良くなったとたん、手のひらを返すような態度に出る「友人」をどう呼ぶべきか。中国のことである◆尖閣諸島を「中国から盗んだ」と国連で批判したのはともかく、高官の「尖閣国有化は中国に原爆を投げたようなもの」との発言は、報復のため核攻撃も許されると言わんばかりだ。「第二次大戦の敗戦国が、戦勝国の領土を占領しているのはもってのほか」という言いがかりには驚かされた◆言葉が激しいのはお国柄だろう。しかし長年にわたり、日中友好の美名を掲げながら、中国高官たちの本心はどうだったのか。こうした輩(やから)は、尖閣を強奪するためなら、眉(まゆ)一つ動かさず八重山を踏みつぶすことだろう。「恒久平和」の願いが通じる相手ではない◆日中の国交が正常化した40年前と今との一番の違いは、双方の国力が逆転していることだ。世界大国として躍進する中国に対し、政治、経済が低迷する日本は衰退の途上にある。尖閣固有化に反発した「ふり」をして、中国が尖閣強奪に本腰を入れ始めた真の理由はここにある◆国際社会は弱肉強食であり、真っ先に「えじき」にされそうなのが八重山だ。強い政治力と経済力を取り戻さない限り、危機は続く。