「南の島の猫アイランド事業」 辻 維周

 18日まで行われていた「南の島の猫アイランド事業」の中核をなす、八島地区人工島野猫不妊手術のボランティアに参加した。


 この事業は捨て猫の多さに心を痛めた「石垣島しっぽの会」(早川始代表)が、これ以上捨て猫を増やさないという市民への啓発活動の一環として、石垣市へ人工島に捨てられている猫たちに、不妊手術を行いたいと提案し、市もそれを認めて協働事業として事業化し、一括交付金の138万円を交付したものである。不足分は「石垣島しっぽの会」と関係の深い「公益財団法人 どうぶつ基金」が負担し、犬猫の殺処分ゼロを目指す「NPOゴールゼロ」も獣医師たちの派遣に協力している。


 さらに市民もケージやキャットフード、タオルなどの消耗品を寄付したり、ボランティアを申し出たりして、この運動に対する意識の高さを窺うことができた。


 実際に参加してみると特に前半の2日間はエアコンもなく、悪臭が外に漏れないようにするため、窓も開けられないという劣悪な環境の中で、4名の獣医師がほとんど休憩も取らずに手術を行い、それをボランティアが側面から支える形になっていた。また別働隊は人工島で捕獲し残した猫たちを根気強く待って、檻の中へ誘い込んでいた。


 このような光景を見るにつけても、今まで家族のように飼っていた動物たちを、自分たちの都合だけで平然と捨て、あとは知らぬ顔をして過ごしている人達の意識の低さとの対比に愕然とするとともに、動物を愛する人たちの熱意に胸を熱くさせられた。


 我々も毎晩島を回り、ロードキルの調査と、二次被害防止のために死体の除去を行っているが、根底は今回の主催である「どうぶつ基金」や「しっぽの会」のメンバーと同じ、「動物を愛する気持ち」である。今までは島の中でそれぞれの団体がバラバラに活動していたが、それが一つの力になれば、少なくともこの石垣では、捨て猫も、捨て犬も、ロードキルも減少していくに違いない。


 この島の動物たちを身勝手な人間から守るためにも、そろそろお互いの活動を支えあう時期に差し掛かっているのではないだろうか。(本紙論説員)