カンムリワシ野生へ 衰弱保護鳥を放鳥

朝は鳥が活発に動く時間。体長50㌢ほどのカンムリワシを放つ渡久山さん。成鳥になっているものの雌雄は不明という=28日午前9時過ぎ、平得
朝は鳥が活発に動く時間。体長50㌢ほどのカンムリワシを放つ渡久山さん。成鳥になっているものの雌雄は不明という=28日午前9時過ぎ、平得

 石垣市で衰弱、保護されたカンムリワシが回復し28日朝、保護された場所近くで放たれ、力強く飛び立った。このカンムリワシは8月上旬、字平得の県道沿いで、衰弱して動けなくなっていたのを近所の男性が見付け、平田家畜病院(県野生動物救護指定院)に届けた。


 院内で2週間、治療した後、カンムリワシリサーチ(佐野清貴代表)に託され、野生復帰に向け佐野代表らが自宅で世話を続けていた。カンムリワシは、生肉であっても加工品は受け付けず、エサとして輪禍にあったハブやカエルを与えていたという。


 一時期、450㌘ほどだった体重も750㌘までに回復、この日の放鳥となった。放鳥は「リサーチ」の広報・渡久山恵さんが行った。平得の水田そばで、ダンボール箱からカンムリワシを優しく取り出し、地面に下ろした。カンムリワシは数歩歩んだ後、元気に飛び去った。


 渡久山さんは「自然に帰ってくれるのが何より。カンムリワシに限らず、希少生物の輪禍が増えている。ドライバーにより一層の安全運転を呼び掛けたい」と、小さくなっていくカンムリワシを見詰めた。


 石垣自然保護官事務所によると今年、石垣島で保護されたカンムリワシは8匹で、うち交通事故が5匹(内3匹は死ぬ)。放鳥されたのはこの日を含め3匹となっている。ここ10年は年間10匹前後が保護され、野生復帰は3割ほどだという。


 保護・放鳥は県の傷病野生鳥獣救護事業を利用して実施している。
 放鳥カンムリワシは、識別のため足に緑のリングを装着しており、目撃情報を「リサーチ」が求めている。情報提供はメールで、カンムリワシリサーチHPに。