政府に届かない地方の危機感 小松 憲司

 地方議会で政府に対して尖閣諸島や竹島の領有権問題で中国、韓国に毅然とした外交姿勢を求める意見書や決議の可決が相次いでいます。8月以降だけで37道府県にも及んでいます。地方がむしろ国防の危機意識を強く抱いている表れです。


 国防と外交は国の専権事項。それを地方から指導されるような今の事態が異常なのです。黒船ペリーの浦賀来航で、開国しなければ宣戦を布告された江戸幕府が、ただただ狼狽するその様子に酷似しています。


 占領されたくなければ開国するしかない。開国するなら欧米の列強と肩を並べる富国強兵を成し遂げるしかない。そうやって維新の無名の志士たちが国を開き、時の明治政府が国民を外圧から守り通したのです。


 それが、先の大戦の戦没者の英霊を、一国の首相が他国の内政干渉に負けて公的に慰霊することもできず、自衛のための交戦権を認めない占領下の「払い下げ憲法」にがんじがらめに縛られている。今の国政が「幕府」の状態なら、そこに「志士」がいないとしても不思議はないのでしょう。


 政府のやるべきことははっきりしています。第1に憲法9条改正です。次に具体的な自衛力の強化です。尖閣諸島は中国教科書には中国領として明記されています。日本侵略の意図のある中国が空母を就航したのなら、日本は更に性能で上回る空母を建造すべきです。当然の自衛措置です。


 また、将来の核武装の余地を放棄する脱原発などとんでもない話です。スペードのエース、王将を捨てては、国民を守る実戦を前にして、精神的な戦いで負けています。今の民主党外交は、国を売り渡す亡国の道を突き進んでいるのを、いい加減に全ての国民が知らなければなりません。


 憲法改正、国防強化、脱原発破棄。このどれを否定しても、目の前に見えるのは、ゲームオーバー。飛車、角抜きで素人がプロ将棋家に勝てる道理はないのです。(高知県須崎市)