「時は金なり」という言葉の重みは…

 「時は金なり」という言葉の重みは、年を取るほどに実感される。若いころは無限にあるように感じられる時間も、40を過ぎると、残り少ないことが身にしみる。だから、だらだらした会議に付き合わされるのがたまらない◆先日、たまたま農業関係の会議を覗いた。県や3市町の農業担当者が一堂に会する3時間ほどの会議だったが、前半は丸々「業務紹介」と称する、何と出席者の自己紹介だった◆自分たちの機関はふだん、こんなことをやっている、という話を、スライドを交えながら報告するのだが、誰だって自己PRには力こぶを入れる。決められた時間もなんのその、業務紹介は延々と続き、いつまで経っても本題に入る様子はない。残念ながら行政が主催する会議はたいてい、こんなのんびりした雰囲気が漂う◆多くの民間企業にとっては文字通り、1分1秒が仕事の成否を決める。「会議は踊る」という言葉があるが、どんなに立派な議題があっても、悠長に会議を続けているだけでは到底立ち行かない。社員が立ったままで会議し、素早く結論を出して解散し、話し合われたことは即実行という企業もあるという◆「スピード感のある行政」ということが言われて久しいが、官民は問わない。「兵は拙速を尊ぶ」という名言を噛み締めたい。