預かり保育拡大で紛糾 市長「公約だから必ずやる」 野党反発、与党で可決

市議会本会議で一般会計補正予算に起立して賛成する与党(右側)=9日午前、議場
市議会本会議で一般会計補正予算に起立して賛成する与党(右側)=9日午前、議場

 石垣市議会(伊良皆高信議長)臨時会の本会議が9日開かれ、一括交付金を活用して預かり保育を4園拡大する事業費などを盛り込んだ1億8816万円の一般会計補正予算案を与党の賛成多数で可決した。野党は、預かり保育の拡大が民間の学童保育などと競合し「民業圧迫」になると反発して反対に回り、審議は紛糾した。中山義隆市長は、市長選で掲げた公約で、預かり保育を全幼稚園に拡大する方針を示している。

 

 野党の前津究氏は、預かり保育の拡大をめぐり、市教育委員会と民間事業者の話し合いが現在まで行われていないと指摘。「市長の公約であり、地域にニーズがあることは理解しているが、行政の進め方が問題だ」と追及した。


 予算案に反対討論した石垣三雄氏は「(現状のまま預かり保育が拡大されると)これまで頑張ってきた民間の学童保育の経営が崩壊してしまう」と危惧した。


 これに対し中山市長は、休憩中の野党の質問に対し「(全園での預かり保育実施は)公約だから必ずやる」と明言。預かり保育の拡大と、民間事業者に対する支援策は「別の話」と述べた。


 予算案を可決した総務財政委員会委員の宮良操氏は「(市教委と事業者が話し合ったという)誤った説明を受けて決議をした。委員会に差し戻して審議するべきだ」と要求。


 同委員会の平良秀之委員長は「現場との意見交換が足りなかったことは真摯に受け止めている。委員会ではしっかり指摘できなかった」と反省。ただ「総務財政委員会では、一人ひとりが責任を持って決議した」と、決議の撤回には応じなかった。


 崎山晃学校指導課長は、8日に予定していた民間事業者対象の説明会が中止になったことを報告し、15日ごろに改めて説明会を開催する方針を示した。
 予算案には与党11人と知念辰憲氏が賛成、野党8人が反対した。