赤土?19㍍堆積も 県の音波調査で判明 環境改善へ検討委設置 川平湾

2010年7月、川平湾の海底。透明度はほとんどゼロで、堆積した赤土の中には穴じゃこが生きていたものの、それ以外は珊瑚の死体と奇形のクサビライシサンゴが存在しているのみだった。(写真撮影=辻維周)
2010年7月、川平湾の海底。透明度はほとんどゼロで、堆積した赤土の中には穴じゃこが生きていたものの、それ以外は珊瑚の死体と奇形のクサビライシサンゴが存在しているのみだった。(写真撮影=辻維周)

 赤土などの堆積で環境汚染が進む石垣市川平湾をモデルに、環境改善に向けた方法を検討する「閉鎖性海域における堆積赤土等の対策手法検討委員会」(委員長・仲座栄三琉球大工学部教授)の初会合が12日、大浜信泉記念館で開かれた。川平湾の音波探査で、赤土の可能性がある堆積物が深いところで19㍍に達していることが報告された。検討委は今後、浚渫(しゅんせつ)を含めた対策の可能性について論議し、来年度に実施計画を策定する。

 

 検討委は県が設置し、委員は工学、土木、生物学などの専門家と行政代表の6人で組織。今年度から2年間かけて論議を進める。


 通常の海域での赤土流出対策とは異なり、川平湾を「閉鎖性海域」と位置づけ、独自の対策モデルを策定したい考え。


 事務局の報告によると、川平湾の中央部に沿って数箇所で実施した音波探査では、深いところで13~19㍍の堆積物があった。今後は堆積物の年代測定や成分分析を行い、堆積物が赤土かどうかも含めて明らかにする。


 川平湾に流入する河川は大小19箇所あり、周辺ではサトウキビやパインが栽培されていることも報告された。


 委員からは、堆積物の内容も含め、現況調査を徹底するよう求める声などが出た。


 川平湾はグラスボート、シュノーケリング、干潟観察、カヌー、真珠養殖など多様な利用が進んでいる。


 県は今後、地元との意見交換会を開きながらゾーニング(区域分け)し、浚渫も含めて、それぞれの区域に応じた改善方法を検討。沈砂地整備などのハード面の対策、環境学習充実などソフト面の対策を提言し、実施計画を取りまとめる。