経済効果 市予算の7倍にも 最大1462億円 おきぎん研究所が試算 新空港

 

 新石垣空港開港100日を前に、おきぎん経済研究所は26日、新空港整備の経済効果(速報値)を発表。空港建設の直接効果は370億円、間接効果が282億円、総額651億円の経済効果と推定した。開港後の観光客数の推計では、標準値(年73万人)から40%増まで3段階で試算。総効果を、石垣市の本年度一般会計当初予算(209億円)の5倍から7倍にあたる、1149億円から1462億円と予測している。

 

 開港前の建設効果は、製造業(76億円)をトップにサービス業(50億円)、金融・不動産業(48億円)、運輸・通信業(40億円)の順に、波及していると分析している。


 開港後の観光客数シュミレーションでは、標準推計値を73万人に設定。10%増で総効果1149億円(うち直接効果629億円)、30%増で、総効果1358億円(同744億円)、40%増では、観光客は102万人となり、総効果は1462億円(同801億円)に上る、とはじき出している。


 観光客の標準推計値で、最も経済効果が期待できるのは飲食店(66億円)、卸・小売(44億円)、宿泊業(18億円)。畜産部門でも食品業界との取引を通じ、総効果(観光客10%増の場合)で10億円を超えると見込んでいる。


 市によると、今年の観光客数は9月末現在、55万人で、年間で標準推計値を超えるのは確実としている。


 市役所で会見した中山義隆市長は「報告を今後の施策に生かしていく。水族館やゴルフ場の造成など、観光客の滞在日数を増やす努力を続ける」と強調した。
 新空港経済効果は、おきぎん経済研が市の委託を受け試算した。統計学上の推計値を利用。観光客一人あたりの消費額は7万8515円(JTB・07年度調査)で計算した。観光客数の推計はクルーズ船は除いている。おきぎん研は来年3月までに、経済効果の本報告をまとめ、市に提出する。


 県建設業協会八重山支部の川満正人・副支部長の話

 651億円の波及効果は額面通りには受け取れない。多くはゼネコンと本島の特A業者に流れたのではないか。島の建設業界は、ただでさえ厳しい中で空港建設に関わっており、「潤った」との実感はない。空港完成後は、業界全体で大型プロジェクト実現へ向け取り組んでいきたい。


 市商工会の我喜屋隆会長の話 

 開港前の効果、651億円という数字に疑問は持ちたくないが、ピンとこないというのが本音だ。そのお金はどこへ行ってしまったのだろうか。会員同士、景気の話をしても厳しい話が多い。開港後に観光客増が期待できるとしても、1千億円超の推定はあまりにも大きいのでは。商工会として楽観視することはできない。開港後も気を引き締め、会員同士協力していきたい。