PAC3の再配備検討 防衛省、市に伝える 市長「市民の安全」強調

北朝鮮の弾道ミサイル発射実験通告を受け記者会見する中山市長=3日午前、市役所
北朝鮮の弾道ミサイル発射実験通告を受け記者会見する中山市長=3日午前、市役所

 北朝鮮が通告した事実上の弾道ミサイル発射実験で、ミサイルが八重山に落下する可能性があることを受け、防衛省は3日、石垣市に対し、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の配備を検討する方針を伝えた。決定すれば今年4月以来、8ヵ月ぶりの配備となる。

 

 PAC3を積んだ海上自衛隊の輸送艦は広島県の呉基地を出港しており、配備地は一両日中にも判明する見通し。中山義隆市長は「ミサイルが上空を通過することになるので、市民の安全のため(石垣市への)配備を優先して考えてほしい」と述べた。

 

 防衛省幹部がこの日、市役所を訪れ、PAC3の配備を検討する方針を中山市長に伝えた。これを受け中山市長は午後5時過ぎ、臨時庁議を招集し、幹部に情報を伝達した。

 

 配備が決定した場合、配備地は4月と同じ新港地区になると見られる。中山市長は報道陣に対し「しっかり対応できる体制を作りたい」と強調。市民や観光客には「情報はしっかり提供するので、混乱せず、ふだん通りにしてほしい。過剰に心配して、観光のキャンセルがないようにお願いしたい」と呼び掛けた。

 

 北朝鮮がミサイル発射実験を強行する構えを見せていることについては「人工衛星だと言うが、明らかに長距離弾道ミサイルの発射だ。やめてもらいたい。改めて抗議の意思を表明したい」と述べた。ミサイル発射実験の情報を受け、市は2日、危機管理対策本部準備室を設置した。

 

 PAC3の配備が決定すれば、ミサイルが上空に到達する可能性が高いと判断し、準備室を対策本部に切り替える。

 

 中山市長は3日発表したコメントで①政府に対し、ミサイル発射を中止させる外交努力を求める②万一に備え、市民の生命と安全の確保を最優先し、関係機関と十分な強力を構築する③市民に迅速に情報提供し、万全な対策を図る―などとする方針を示した。