PAC3 新港地区に配備 Jアラート正常に作動 陸自部隊宿営開始

 北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射実験に備え、迎撃用の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)2基が5日、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」で石垣市に搬入され、八島町新港地区に配備された。

 

 配備は今年4月以来、8ヵ月ぶり。新港地区では陸自部隊も宿営を開始した。 中山義隆市長は「市民の生命と安心を最優先に考えている」と述べ、自衛隊に全面的に協力する考えを示した。

 

 石垣港では午後2時ごろ「くにさき」が入港し、車両約30台が陸揚げされた。装備を積んだ車両は市街地を通って新港地区に向かい、陸自部隊の展開地へ次々と入った。住民の安全を考慮し、サザンゲートブリッジでは交通規制が敷かれた。

 

 防衛省は石垣市に展開する部隊の人数や装備の詳細などを公表していない。部隊は4月と同様、天幕を張って宿営していると見られる。

 

 この日は、ミサイル発射時に自動的に情報を伝達する全国瞬時警報システム(Jアラート)の試験放送が全国一斉に行われ、石垣市の防災行政無線は修理中の1基を除き、すべて正常に作動した。Jアラートと連動したコミュニティFMの緊急放送、防災情報の一斉メール配信も正常だった。

 

 中山市長は記者会見で、北朝鮮のミサイル発射実験について「大変迷惑している。国際的にも認められないことだ。ぜひ中止してほしい」と改めて求めた。4月の発射時に政府の発表が遅れたことに関しては「今回は迅速に連絡が来るものと思っている」と述べた。市民には「情報は速やかに提供する。ふだん通りの生活をしてほしい」と重ねて呼び掛けた。

 

 防衛省は4月の発射時と同様、石垣市のほか、航空自衛隊那覇基地(那覇市)、知念分屯基地(南城市)、宮古島分屯基地(宮古島市)の県内4ヵ所にPAC3部隊を配備。人員、物資も空自の輸送機などで順次、運ぶ。ミサイルが落下した場合の災害派遣要請などに対応する部隊を与那国町、多良間村にも配備する。

 

 北朝鮮は10~22日の間に南に向けて打ち上げると予告している。