市議会 中国、基地、尖閣… 市長認識めぐり激論

 10日の市議会一般質問では、月刊誌「致知」に掲載された中山義隆市長と西村眞吾前衆院議員の対談をめぐって、中山市長と長浜信夫氏が激論を繰り広げた。


 中国人観光客に対する観光ビザ発給が緩和されたことについて中山市長は、対談で「多くの疑問が残る」と発言した。


 市議会では真意について「(ビザ発給緩和で)中国からの入国なら沖縄に1泊さえすれば、その後の3年間、国内で自由に動ける。沖縄にとってさほど大きなメリットがあるとは思わない。出入り自由となると、人民解放軍や工作員が入って来ない確証はない」と説明。


 中国が、有事の際は国外の中国人も動員できるとする国防動員法を制定したことを挙げ「日本国内の中国人も国防要員として活動できることになる」と危惧した。


 長浜氏は「(ビザ緩和環は)中国人観光客を呼び込むための事業。市長の認識不足は、沖縄の観光に水を差す」と批判した。


 中山市長は対談で沖縄の基地問題についても言及し「政治家が『東アジアの安定のためには、こういう事業が絶対に必要である』と明確にビジョンを打ち出せば、県民も『この部分だけは受け入れよう』『基地と共存する町づくりにこれだけの予算がほしい』といった前向きな議論ができる」と述べた。


 長浜氏は発言について「米軍基地との共存を認め、政府予算と基地をリンクさせる考えなのか」と追及。


 中山市長は「現在、沖縄に米軍基地が所在することは、現実として受け止めて議論しなければならない。出て行けということだけを唱えて、沖縄の経済を議論することはできない」と指摘した。


 長浜氏は「あぜんとした。今や、基地が要らないというのが全県民の声だ。政府は(基地と振興策は)リンクしないという立場だ」と反論した。


 対談で市長は「日教組教育の誤りだと気づいた」と述べており、長浜氏は「反戦平和教育が誤りなのか」と語気を強めた。


 中山市長は「反戦平和教育が間違いだったという話には結びつかない」とした上で「沖縄の反戦平和教育に、ひょっとしたら反日教育が入っているのではないか。(私は)実際にそのような教育を受けてきた」と述べた。


 自らもそうした教育の影響で、大学の入学式では国歌斉唱時にわざと起立せず「それが沖縄人としてのアイデンティティだ」と信じていた、というエピソードも明かした。


 中山市長は、尖閣諸島が中国に奪われると、シーレーンも奪われ、食料や燃料の供給がストップする―と主張。「全国民が共通認識を持つべき」とした。


 長浜氏が「話が大げさだ」と苦言を呈すると、市長が「長浜議員にも共通認識を持ってほしい」と逆襲する場面もあった。