祖納保育所移転新築へ 一括交付金で21事業 苦境打開へアイデア 与那国町

一括交付金を活用して移転新築される与那国町の祖納保育所(21日午前)
一括交付金を活用して移転新築される与那国町の祖納保育所(21日午前)

 与那国町(外間守吉町長)は、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用し、祖納保育所の建て替えなど21事業を計画している。総事業費は3億3750万円で、11月末現在の執行率は76%。保育所建て替えなど一部は来年度の繰り越し事業となる見通し。観光振興や学力向上などを目指す事業が目白押しで、人口減少が続く町の苦境打開につながることが期待されている。

 

 老朽化した祖納保育所は与那国中北側に移転新築する。施設規模は現在の262平方㍍より大きい300平方㍍ほどを予定しているが、調整中。現在の園児は38人。今後実施設計に入り来春着工、2014年の完成を目指すスケジュールになる。同じ敷地内には、災害発生に備えた生活物資などの備蓄庫を設置する。また、一括交付金とは別事業で給食センターも移転新築し、災害時に炊き出しを行う拠点とする。


 町唯一だった居宅介護支援事業所が3月で閉所したことを受け、居宅介護支援センターを町が整備する。指定管理者を公募して運営する予定。


 観光関連事業では、西崎展望台などの転落防止柵を石積みの柵に変え、景観維持と安全性向上を図る。崩落の危険性がある現在のサンニヌ台展望台を撤去し、新遊歩道を整備する。県指定の観光名所がある久部良バリで、アクセス道路と駐車場を整備する。


 教育関係事業では、インターネットのウェブ会議システムを利用し、東大生を講師に招いて「町営学習塾」を実施する。昨年度から町の単独事業でスタートしているが、新たに一括交付金の活用が認められた。児童生徒が島外の大会に参加する際の航空運賃などを助成する。台湾や欧米へのホームステイも実施する。


 医療福祉関係事業では、診療所の老朽化・旧式化した施設を更新・拡充。妊婦が出産までに必要となる島外への渡航費を助成する。農業関係事業では、農業用水のため池や、かんがい排水施設を整備する。


 ほかに、島の資源を活用した起業を支援する「ドゥナン・ファンド」設置に向け調査検討を行う。総事業費のうち、町の負担額は6750万円となっている。