豊作と健康を祈願 登野城で種取り祭 稲作ゆかりの「米為御嶽」で

神司の石垣さん(奥)を中心に、厳かに種取り祭の神事が営まれた=米為御嶽、登野城
神司の石垣さん(奥)を中心に、厳かに種取り祭の神事が営まれた=米為御嶽、登野城

 登野城の種取り祭が8日、八重山の稲作ゆかりの地とされる「米為御嶽(いやなすおん)」であり、稲作農家らが出席、豊作と無病息災、地域の繁栄を祈願した。


 「米為」は、安南(現在のベトナム)から、八重山に稲を伝えたとされる、タルファイとマルファイ兄妹の妹が祀(まつ)られている御嶽。御嶽一帯が八重山の稲作発祥の地と伝承されている。


 登野城伝統の種取り祭は毎年、豊作の願を掛け、この時期の旧暦・戌(いぬ)=多産の象徴=の日に営まれている。


 神司の石垣直子さんを中心に、氏子がガジュマルの古木が絡み付いた御嶽前に供え物を並べ、豊作と住民の健康、地域の繁栄を祈願した。厳かな神事の後、稲作農家ら出席者が「稲が種子アヨー」ほか古謡を斉唱、1年の豊穣へ願いを込めた。


 字会の波照間永紘(ながつな)会長は「住民の健康と豊作をお祈りした。今年は葬祭の簡素化をはじめ、防災と福祉ネットワークづくりに力を入れる」と抱負を語った。


 出席者には紅白のおむすびも振る舞われ、稲の祭りに彩りを添えた。