尖閣 世界遺産登録も視野 調査研究方針を明記 保全・活用で地域振興 市海洋基本計画

 石垣市は18日公表した海洋基本計画の素案で、尖閣諸島(登野城)について、世界自然遺産の国内推薦対象地域「琉球・奄美諸島」の中核地か、国立公園区域に含むことを目指す調査研究を行う方針を明記した。尖閣の貴重な自然環境を保全する法的な枠組みを整備する狙いがある。周辺海域の活用と管理に向けた「海洋保護区」の設定なども目標に掲げた。同計画が策定されれば、尖閣を地域振興に活用する取り組みの第一歩になりそうだ。

 

 素案では尖閣の自然環境について「世界的にも貴重で豊かな生態系が形成されている」と強調。実態把握に向けた調査研究や、適切な管理・保全の必要性を訴えた。


 豊富な漁業資源の管理と利活用の検討、海底鉱物などの海底資源の調査研究なども「重要性が高い」とした。


 船舶航行の目標として高地に設定される「航行目標保安林」指定も提案。指定によって①生態系を破壊するヤギ駆除②漁船などの安全操業に向けた灯台、無線施設、漁港などの整備③治山事業―の促進が図られると期待した。指定に関連して、気象・海象観測施設、灯台、無線施設、漁港などのインフラ整備も「必要」と明記した。


 世界自然遺産登録の取り組みについては、国が指定作業を進める「奄美・琉球諸島」の「中核地にふさわしい」としながら、対象地に含まれるか否かも「明確でない現状にある」と指摘。


 西表国立公園が指定される価値も疑いがないが、根拠となるデータが少ないことを挙げ「調査研究を行う」とした。


 自然環境を保全するための拠点施設建設の可能性についても、関連行政機関や学識経験者と連携して検討する。周辺海域での漁業権設定、漁場管理計画の策定について、八重山漁協と協力して取り組む。海洋再生エネルギーなどの利活用も「関係機関と協議しながら進める」とした。


 市企画政策課は「世界自然遺産登録には国際的な取り組みが必要なので、いきなり『登録を目指す』というのはなかなか難しい。まず登録に向けた調査研究を進め、できそうな感触があれば、環境省とも連携したい」と話した。