開発か自然保護か 生徒が活発討議 石垣の未来念頭に公開授業 「住民の生活守るのが第一」 「自然壊せば観光客来ない」 伊原間中

自然保護か開発か―をテーマに、父母も交え討議する生徒=伊原間中学校
自然保護か開発か―をテーマに、父母も交え討議する生徒=伊原間中学校

 市教委から道徳教育推進校に指定されている伊原間中学校の報告会が22日、校内であった。各学年それぞれ1クラスで道徳について公開授業、成果を示した。2年生は自然保護と開発をテーマに、父母も加わり活発な討議、意見を発表した。

 

 2年生の公開授業は、開発と自然保護を巡る架空の物語を基に展開。物語は、自然に恵まれているものの貧しい離島の王国で、国民の生活を豊かにしようと王様が空港建設を含む大規模な島のリゾート開発を決断する。

 

 王様の決定に、島民から「かけがえのない自然を守るのが私たちの使命」と、開発に反対する手紙が届く―との内容。王国は石垣島がモデルになっている。

 

 クラス14人を4グループに分け、多様な意見を反映させるため、各グループに父母が2人ずつ加わった。

 

 議論は、開発派と自然保護派に分かれて実施。「国民の生活を守るのが王様の仕事」「自然を壊せば観光客は来なくなる。開発しても貧しい状態は変わらない」との声、「環境を守りながらの開発は可能」「島の半分を開発、半分を現状維持しては」とのバランス重視の意見、「ホテルより民泊、大型空港より小さな空港」との最少開発論も提案された。

 

 活発な議論の後、一人ひとりが「開発」と「保護」の札を黒板に張り意思表示。さまざまな意見に耳を傾けた上で、自分の考えをまとめ、賛否を決める手法を学んだ。

 

 息子の能(ちから)君と参加した金城ネニータさん(46)はフィリピン出身。「開発と自然保護はフィリピンでも深刻な問題。環境を破壊すれば、いずれ大災害が発生するのがフィリピンの教訓。息子ともいい話し合いができ、私も勉強になった」と満足げ。

 

 波照間永仁教諭は「環境問題は、島民なら誰もが直面する問題。現実的なテーマで、議論を深めたかった。生徒には、多様な意見を聞き、情報を集め判断していく態度を身に付けてほしい」と強調した。

 

 公開授業の後、実践報告会に移り、下地和美教諭と宮城光則教諭が、道徳教育などの取り組みを発表、成果を紹介した。伊原間中は2011年度から2年間、市教委から道徳教育推進校に指定、この日が最終報告会となった。