「海域管理の財源確保を」 首長、専門家が意見交換 ネットワーク強化確認 シンポジウム

 八重山3市町など海に面した全国の自治体が、海域管理の財源をどう確保するかを考える「地方自治体の海洋政策に関するシンポジウム」(主催・竹富町)が1日、石垣市内のホテルで開かれた。3市町などの首長や海洋政策の専門家が意見交換し「(関係自治体が)ネットワークをしっかり構築して、足並みをそろえていくことは強い力になる。その一歩にしたい」(川満栄長竹富町長)などと自治体間の連携強化を求める声が上がった。

 

 竹富町は、海に面した自治体が抱える漂着ごみなどの共通の問題に対処するため、地方交付税の算定基準に海域面積を導入するか、新たな財源措置を創設するよう国に求めている。


 基調講演した小西砂千夫関西学院大教授は「海域に対する行政サービスの実態を積み重ね、確立させることがとても大事。法律に書いていないからやれませんと言っては困る」と述べ、漂着ごみ対策など、海域に関係する行政サービスに積極的に取り組むよう促した。

 

 放送大の來生新副学長、海洋政策研究財団の寺島絋士常務理事は、法律や行政の観点から自治体の海洋政策を分析。「海はフロンティア。離島は21世紀の日本を支える海洋開発の前線基地だ」(來生氏)などと指摘する声が上がった。

 

 「沿岸・島しょ自治体はどのように海を管理すべきか」をテーマにしたパネルディスカッションでは、竹富町が全国で初めて取り組んだ海洋基本計画策定が話題に。

 

 中山義隆石垣市長は、石垣市も同計画の策定作業を進めていることを紹介。外間守吉与那国町長も「(同計画の根拠法である)海洋基本法がザル法と言われないよう、魂を入れていくことが大事。私も遅れをとらないよう取り組みたい」と同計画の策定に意欲を示した。

 

 長崎県対馬市の財部能成市長は、対馬周辺に海洋保護区を設定した上で、同計画策定を進めたい考えを表明した。

 

 鹿児島県与論町の元井勝彦総務企画課長は、地方交付税の算定基準に海域面積を導入する取り組みについて「思いを同じくする同士が増えたことに非常に感激している、シンポを機会に協議会などを設け、情報交換しながら進めたい」と呼び掛けた。