尖閣、中国の包囲体制下 射撃レーダー照射、脅威高まる 日本劣勢と分析

 尖閣諸島沖で中国海軍の艦艇が海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用のレーダーを照射した問題で、八重山日報社は6日、元自衛官で安全保障問題に詳しい惠隆之介氏(拓殖大客員教授)に中国側の意図や尖閣問題への影響を聞いた。惠氏は「脅威の度合いはどんどん高まっている。日本側は尖閣問題で劣勢に立たされている」と分析した。


 ―射撃管制用のレーダー照射という行為は、どういう意味を持つのか。
 「通常は宣戦布告と同じ意味を持つ。ボタンを押すと自動的にミサイルが発射される状態だ。イラク戦争時には、イラク軍が米、英国機にレーダーを照射したため、イラク軍施設は空爆、破壊された。
 すでに3年前から、中国海軍艦艇が海自哨戒機にレーダーの照準を合わせる事件が発生していたが、当時の民主党政権下で、親中派にもみ消されていた。中国による脅威の度合いはどんどん高まっている」


 ―中国の意図は。
 「尖閣問題で日本の譲歩を求めている。日本が恐れて後退するのを待っているのだ。今が踏ん張り時だろう。中国は、日本に憲法9条があり、積極的に攻撃できないことを知り尽している。海自も海保も、武力攻撃を受けたら全力で反撃する覚悟が必要だ」


 ―偶発的な事件なのか。
 「習近平氏の軍統率力は安定していないが、彼が昨年12月、各中国軍管区に対し、対日戦争の準備を命令したという情報がある。現場が手柄を競って勝手に動いている可能性がある。まともな軍隊であれば(今回のような事件を起こせば)司令官は軍法会議にかけられ、解任されるだろう」


 ―尖閣問題の現状は。
 「米国務省の友人からの情報によれば、米国は尖閣海域について、すでに中国公船の包囲体制下にあり、日本は劣勢に立たされていると分析している。日本側に少し油断があれば、尖閣は落ちる。その時、中国は躊躇(ちゅうちょ)なく上陸するだろう。米国政府のほうが、日本政府より危機感を持って東シナ海情勢を注視している」