国に損害賠償請求へ 東書版有償「違法」と主張 新たな住民監査請求も

八重山教科書問題
八重山教科書問題

 八重山教科書問題で、東京書籍の公民教科書を無償給付するよう求める竹富町民が、国に損害賠償請求訴訟を提起する方針であることが14日分かった。東書版を有償とした国の判断は違法だと主張する。教科書裁判で国が被告になるのは初めて。石垣市に対しても新たな住民監査請求を起こす動きがあり、育鵬社版の採択に反対する動きは今後、法廷闘争を中心に活発化しそうだ。

 

 東京書籍版の無償給付を求める裁判は那覇地裁で棄却されたものの、原告側は福岡高裁に控訴している。14日には原告側の訴訟報告会が大浜信泉記念館で開かれた。

 

 教科書問題をめぐっては、市が支出した弁護士費用をめぐる住民監査請求も行われている。報告会で、請求を起こした「住民の視点で教科書をえらぶ会」の新垣重雄共同代表は「弁護士費用は729万円に上り、市民感覚からすると常軌を逸している」と批判。請求が退けられた場合、市を提訴する考えを改めて表明した。


 <八重山教科書問題> 2011年の八重山地区の教科書採択で、石垣市、与那国町は「八重山採択地区協議会」が選定した育鵬社版、竹富町は東京書籍版の公民教科書を採択。3市町で公民教科書の採択が割れる事態となった。このため同年9月8日、3市町の全教育委員13人が協議を行い、多数決で東京書籍版を採択。これに対し、国は協議を無効と判断し、育鵬社版のみ無償給付の対象とした。