中国紙「沖縄も中国領」 領土拡大、試される世界 尖閣問題に欧州も関心 チェコTV記者インタビュー

尖閣問題の取材で石垣入りしているチェコTVのトーマス・エツラーさん(中央)と、カメラマンのピーター・スビデンスキーさん(右)、通訳のアンセル倫子さん(17日午後)
尖閣問題の取材で石垣入りしているチェコTVのトーマス・エツラーさん(中央)と、カメラマンのピーター・スビデンスキーさん(右)、通訳のアンセル倫子さん(17日午後)

 尖閣諸島問題を取材するため、香港に駐在するチェコTVのアジア支局長、トーマス・エツラーさん(49)=米国=が石垣入りしている。八重山日報社は17日、尖閣問題についてインタビューした。


 ―尖閣問題に対する関心は、ヨーロッパでも高いのか。

 

 「(中国と周辺国が摩擦を起こしている)南シナ海、東シナ海の問題は、ヨーロッパの人たちも気にしている。アジアからヨーロッパへの物資輸送は東シナ海や南シナ海を通る。大変重要な海だ。(尖閣問題は)経済力が世界1位の米国、2位の中国、3位の日本が関わっている。中国が何をしたいのか、世界中が注目している」

 

 ―尖閣問題をどう見るか。

 

 「中国は世界を動かす力を握りたがっている。南シナ海でも東シナ海でも、隣国と友好関係ではなく敵対関係を作っている。
 フィリピンの政府関係者は『中国は、どれだけ領土を広げられるのか、世界をテストしているようだ。かつてのナチスドイツと同じだ』と話していた」

 

 ―エツラーさんは香港に駐在しているが、尖閣問題をめぐる中国国内の状況はどうか。

 

 「香港は、主要新聞の1面はほぼ毎日尖閣問題だ。
 昨年の人民日報(中国共産党の機関紙)傘下の英字紙、グローバルタイムスでは『(尖閣だけでなく)沖縄も中国の領土だ。中国は、沖縄のためにも戦わなくてはならない』『一つや二つの軍事衝突など小さなこと』と論じていた。
 昨年の北京の反日デモはカメラマンのピーター・スビデンスキーさんが取材したが、警察が、日本大使館に投げ込む生卵などをデモ隊に渡していた。食糧や水を差し入れたのも目撃されている。通常のデモは、中国国内では起こり得ない。官製デモだ」
 「中国は私が行った国の中で取材活動が最も困難な国だ。全く法律に違反していないのに、私は23回、ジャーナリストの妻は16回、逮捕された。妻は警察官から髪をつかまれたり、蹴られたりする暴行を受けている。中国人の通訳は『外国人と仕事をするのは売春婦だ』と罵倒されている」

 

 ―尖閣問題の解決策は。

 

 「対話による平和的解決を望む。中国は経済力が世界第2位の大国として、国際法を守る責任がある。しかし、守っていない。日中関係改善のボールは中国側に渡されている。日本側としては、中国側の動きを見守るほかないだろう」